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INTERVIEW

OUTRAGE

2009.11.11UPDATE

2013年06月号掲載

OUTRAGE

メンバー:丹下眞也(Dr)

インタビュアー:ムラオカ

-今回収録された曲はすべて2007年以降に作られた楽曲とのことですので、橋本さんが歌うということを前提に作られた曲ばかりということでしょうか?

そうですね。橋本直樹が正式に復活するとアナウンスしたのが、今年の春前なのですが、バンド内では正式アナウンスの前からまた4人でやろうよという話にはなっていましたので、アナウンスする前から作曲を始めていたんですね。ですので実際に採用されている曲はすべて前提に作られています。

-スリー・ピースになってから大きくサウンド面で変化がありましたよね。それからまた再度、橋本氏が在籍していた頃のものに近づきましたが、スリー・ピース時代のサウンドを引きずってしまうということはなかったでしょうか?

自分たちの中ではもう別のものだと思ってポジティヴな意味で割り切ってやりましたね。橋本直樹が入った音も大好きだし、スリー・ピースの音も大好きだし、歌う人が変われば欲する曲も変わってくると思うし、使えるキーも変わってくるし、やることができる範囲も変わってくるから、それを踏まえた上で橋本直樹が歌うとどういう音が一番効果的かということを考えると今回できた曲になるんですよね。ですからあえて意識的に作ってはいないですが、橋本直樹の声がのるということはもちろん意識していたので全く何も考えずに作ったわけということでもないですね。

-今作は傑作アルバム『THE FINAL DAY』を髣髴とさせるものであり、同時に現在進行形のアグレッションを備えているものになっているというのが個人的な感想ですが、これはあなたがたの意図したところですか?

絶対にこうあって欲しくないっていうのは『THE FINAL DAY』と『LIFE UNTIL DEAF』を足して2で割ったのはいやだなと思ったんですね。その中に未来が見えるものにしたいなと思ったんです。曲は速くてヘヴィな曲中心にやりたいねと言っていたので、こういう路線になったんですね。その未来とは何かというと、プロデューサーであったりサウンド・プロダクションであったりだと思うんですね。
プロデューサーを選ぶときに『THE FINAL DAY』の時のStefan Kaufmannや『LIFE UNTIL DEAF』の時のMichael Wagenerが候補に挙がったんですね。実際にスケジューリングの際にどうかっていうので聞いてみたんですが、2人が上がった時点でやっぱり違うなって、それだと曲は違えど結局過去の焼き直しを作るだけで、回顧主義のアルバムになってしまうと。将来を見据えるためには今までになかったポイントがなければならない、ではどうするかっていったときに、より攻撃的なサウンドの方向に行きたいと思ったんですね。そうするとサウンドから作るのが早いと思ったので、そういう攻撃的なサウンドを作ることができるのは誰かと考えたときに、ザクザクとしていて重いサウンドが得意なFredrik Nordstromを選んだんです。
普段から音楽を聴くときに誰がプロデュースしているかということまでは気にせずに聴いているのですが、Fredrikが候補に挙がったときにARCH ENEMYとSPIRITUAL BEGGARSくらいしか知らなかったので他の彼の作品をいろいろと聴いてみたんですね。そこでBRING ME THE HORIZONとかも聴いてみたんですよ。ああいう若いバンドもやるし、ARCH ENEMYとSPIRITUAL BEGGARSみたいなサウンドもできるし、バンドによってサウンドを変えられるプロデューサーだと思いましたね。なのでFredrikに頼んだからといって、そういうバンドと同じ音になるとは思わなかったし、OUTRAGEのサウンドもFredrikの音を借りながらもOUTRAGEの魅力が出せるんじゃないかなという期待を持っていたので、変な心配はなかったですね。自分たちの持っている音をどこまで引き伸ばしてくれるかという期待のほうが大きかったですね。

-Fredrikとはどのようなやり取りだったのでしょうか?

Fredrikにはまず新曲のデモを聴いてもらおうと思って送ったんです。そうすると"ここからここは長いから切りたい"とか、"ここにはオルガンを入れてみたい"とかアドバイスがメールで来たんですね。アドバイスを送ってきているから真剣に聴いてくれているんだなという感覚はあったんで、彼であればしっかりとプロデューサーとしてまとめてあげてくれるんではないかと思ったんです。だけど僕たちOUTRAGEサイドも彼のアドバイスを受け入れる体制を整えておかないと、結局は自分たち流で通してしまうとなんのためにFredrikを起用したか分からないし、Fredrikの力が欲しいから依頼しているわけなので、あえてほとんど練習をせずに向かったんですね。あんまりカッチリと練習していってしまうと、そこから抜け出せないことになるので、どうなっても良いようにだいぶ力を抜いていきましたね。

-それではあまり細かく指示を出すというよりは、Fredrikにどう料理してくれるの?という形で渡したのでしょうか?

そうですね。どういう音にしたいかという話をして、ARCH ENEMYと同じにしろという意味ではなくて、コンテンポラリーで、エッジがあって最もヘヴィな音にしてくれないかっていう話をしたら"ARCH ENEMYの音になっているのは曲ありきであの音にしているから、どういう曲が出来てくるかによって音って言うのは変わってくるのであって、すべて録り終わったら必然的に分かってくるよ。だから生のOUTRAGEの最高のサウンドが録れるように考えよう"とは言われましたね。"俺はこういう音が好きだからこういう音にするぞ"的なことを言われると想像していたのですが、そういうことは全くなかったので非常にやりやすかったですね。
アレンジの段階でも"俺はこう思うんだけれど、最終的にはバンドが決めるべきだよ"とドラムのハイハットが七分か八分かまでなど、かなり細かいアレンジまで提案してくるんですけど、"最後はバンドのチョイスだから君がやりやすいようにやったらいい"と言って来るので本当にやりやすかったですね。でも結局アドバイスをもらったところでFredrikの意見と異なる結果になったところはないですね。ほぼ100%Fredrikの意見を受け入れたっていうよりは、純粋に良いなと思ったから採用しましたね。

-OUTRAGEに新しい扉を開いてくれたというか・・

そうですね。例えば「Shine On」という曲のオルガンなんていうのは、オルガン・プレイヤーはOUTRAGEにはいないので自分たちでは全く出てこない発想なんですが、メールで意見をもらったときに、そんな発想があるのかと、、。意見としては分かるんだけど、オルガンが入る姿が想像できなかったんですね。ただ実際にオルガン・プレイヤーが来て試してみたら、素晴らしかったですね。ただライヴでどうしようかとは思ったんですけどね(笑)
あと「Landshark」って曲はイントロがあったんですけど、イントロをすべてカットしていきなり歌から入るようにしたんですね。メンバーだけでは急に歌から入るなんて考え付かないのですけど、"君たちの曲で急に歌から始まる曲はあるのか?"と聞かれて、"ない"というと"じゃあ、やれば良いじゃん"って。"この曲はパンク的な要素があるから、パンクみたいでかっこいいんじゃない"と。"最初のハイハットもカウント消さずにパンク・バンドみたいに入れてやったら良いんじゃないか"などと自分たちでは考え付かないいろいろとアイデアを出してくれましたね。
「Terrorizer」という曲もイントロというか歌が入っていないインストゥルメンタルのメインテーマのようなものがあったんですけど、1曲の中で3回くらい出てくる曲だったんですね。そこを削ってしまったらどうなっちゃうのというくらい大事なパートだったんですけど、彼はどうやらいらないと感じていたみたいで、それもカットするのはどうなのかという意見を先にメールでもらっていたんですが、確かにカットするとすっきりしていて、スラッシーになってまどろっこしいところのない、疾走感のある曲になりました。自分たちには重要だと感じていたパートだったのでそこをカットしてすっきりさせるというアイデアは正直自分たちでは思い浮かんでこなかったですね。