DISC REVIEW
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バンド名をESKIMO CALLBOYからELECTRIC CALLBOYに変更後、初めてリリースするアルバム。メンバー全員テクノカットのMVがYouTubeで驚異的に再生回数を伸ばしているバズり曲「We Got The Moves」をはじめ、アルバム・タイトルからもわかる通り 、テクノ・サウンドに焦点を当てた、これまでよりディープなクラブ・ミュージックのノリが印象的な作品となっている。さすがは、ドイツのバンドという内容だ。一方で、CONQUER DIVIDEがゲスト参加した「Fuckboi」など、ポップ・パンクのメロディとヒップホップをミックスさせた、トレンドっぽいサウンドも抑えている。アルバム前半は、シングル曲が続くのでキャッチーな一曲一曲の個性に惹かれるが、個人的には、突き抜けたイケイケポップとゴリッゴリのデスコアがひしめき合って、聴いていると脳がバグってくるアルバム後半こそ今作の醍醐味だと思う。日本盤には、ボーナス・トラックとして、前EP収録の人気曲「Hypa Hypa」と先行シングル「Pump It」というどちらもアゲアゲ感満載のナンバーがライヴ・バージョンで収録されている。なかなかライヴに行けない日本のファンにとっては、こちらも嬉しいプレゼントだ。 山本 真由