ライブレポート｜激ロック　サマーソニック07特集

THE OFFSPRINGTOKYO Mountain Stage 20:05～

アヴェンジド・セブンフォールドまでのマウンテンステージは昨日とは打って変わってちょっと寂しいお客さんの入りであったが、アヴェンジド・セブンフォールドが終了し、オフスプリングのセッティングが始まるとどこからともなく会場は満員状態に。マリンステージには行ってないので詳しくは分からないが、マリンステージのアークティック・モンキーズ以上のお客さんの数なのではないだろうか？僕の分かる限りで言えば、昨日のエルレガーデン、SUM41よりお客さんが明らかに多いということだ。

フェスのトリのバンドの多くが大仰なオープニングを演出したり効果音を鳴らしたりするが、彼らはオープニングアクトさながらステージ脇からおもむろに歩いてステージに立ち演奏を始める。

良くも悪くもオフスプリングらしいといえるスタートでライブは始まることになるのだが、私は彼らの名曲といわれる数々の曲たちにはそんな装飾は必要ないんだということを即座に理解させられることになった。
｢オーオーオーオーオーオーオーオーオッ！!｣というコーラスが響き渡る！
いきなりの必殺ソングに会場のお客さんは地鳴りかと思わせるほどの歓声が上がった。
そう、｢STARTING AT THE SUN｣だ。

ステージ後ろにバンドフラッグがなかろうが、オフで着ているような使い古しのT-シャツで演奏しようが問題ではない。彼らには誰にも負けない数々の名曲という武器があるのだから。

そしてそのまま｢COME OUT AND PLAY｣、｢CAN'T REPEAT｣へとなだれ込む。
ドラムのアトム・ウィラードが自身のバンドAngels & Airwavesを立ち上げたことにより両バンドをどうマーのピート・パラダ（元FACE TO FACE/SAVES THE DAY）を迎えての初のライブとなった訳だが、ピートは非常に安定した堅実なプレイで違和感を感じさせない。

そして現在製作中のニューアルバム収録予定の｢HAMMERHEAD｣をプレイ。
この曲は大阪会場では演奏しなかったというから、東京会場の人は聴くことができてラッキーだったのではないだろうか。中間部にはヘヴィでメタリックなリフが飛び出してきたりするが、基本的にはオールドスタイルの疾走系の曲だったように思う。
おなじみの曲ではない分、爆発的に盛り上がることはなかったが、体を揺らしたりみんな思い思いに楽しんでいるようだ。

その後もMCをほとんど入れることなく｢Walla｣｢Have You Ever｣｢Hit That｣｢All I Want｣とヒット曲を連発する。最前エリアでモッシュ＆ダイブを繰り返すキッズにとっては休む間もなので、まさに１２ラウンドフルで打ち合っているようなストイックな状況になっているのではないだろうか？

そしてスカの要素を含んだ｢What Happened To You?｣がプレイされると会場は一斉にダンス大会の如く踊りまくる、｢What Happened To You?｣の勢いをさらに加速させ、本日マウンテンステージ一番の盛り上がりになった｢Pretty Fly｣へ。メンバーは相変わらず淡々と演奏しているがそんなことは関係なし。これは踊らずにいられないでしょ？と、まさに祭りの様相を呈していた。

本編最後のプレイはまたまた｢AMERICANA｣収録の男気パンクの傑作｢Kid's Arent All Right｣。｢Kid's Arent All Right｣は個人的にも最も感情がアガッタ曲だった。激ロックでも数え切れないほどセレクトしているが、やはり名曲というのは何度聴いても素晴らしい。

彼らがステージから消え２、３分経つとアンコールに戻ってきた。
そしてまたまた｢AMERICANA｣からタイトルソングの｢Americna｣、そして｢Head Around You｣、｢Want You Bad｣とほとんどMCなしの全20曲ギッシリ詰め込んだライブであった。
（ムラオカ）