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LIVE REPORT

TRiDENT

2026.01.23 @渋谷WWW X

Writer : 山口 哲生 Photographer:Kota Aoki

昨年11月にリリースしたEP『BLUE DAWN』でメジャー・デビューを果たしたTRiDENT。同作を掲げて全国11ヶ所を巡るツアーを開催したのだが、北海道公演が大雪の影響を受けて延期に。3月28日に振替公演が行われることになっているが、そちらは"アフターパーティー"と題して改めて開催するということもあり、"ツアーの締めくくりは今日なので"というASAKA(Vo/Gt)の言葉通り、ツアー・ファイナルとなった渋谷WWW X公演は、終始強烈なまでの熱が渦巻くライヴとなった。

1曲目を飾ったのは「NEW ERA」。『BLUE DAWN』に収録されている最新アッパー・チューンを繰り出すと、"渋谷ブチアゲていこうぜ!"というASAKAの絶叫から「Bite the bullet」へ。そこから間髪入れずに突入した「DISCORD」では、NAGISA(Dr)、SERINA(Ba/Cho)、ASAKAと各メンバーが躍動感溢れる華やかなソロでも魅せ、序盤から場内は凄まじい熱気と興奮に包まれた。

大音量の歓声を上げるフロアに対して、"すごい"と呟くASAKA。MCではSERINAと共に今回のツアーを振り返っていたのだが、横浜公演は途中で空調が効かなくなってしまい、ASAKAのマイクが壊れる程の灼熱空間だったそうだ。それをも超える熱狂を求めるように、"皆さん......期待してますよ?"とASAKAが煽ったところに投下されたのは、キラーチューンの「KICKASS」。インパクト抜群のギター・リフを轟かせ、弾丸のように突き進んでいく。途中で挟まれるMCこそ空気は緩く穏やかなものの、ハードなナンバーの応酬で徹底的に攻めまくる姿が実に痛快だ。

そんな攻撃的なセットリストの中で、冒頭の「NEW ERA」を含め、EP『BLUE DAWN』の収録曲たちが強い輝きを放っていた。NAGISAが初作曲を担当した「MIRACRAID」は、伸びやかでブライトなメロディがポップな雰囲気を与えつつも、音は骨太且つしなやかで、なんともたくましい。すかんちのカバー「恋のマジックポーション」は、3人が生み出すグルーヴが心地よく、フロアも声を上げて曲に加わる。本編ラストの大騒ぎにセットされていた「カントリー・ロード」では、マイク・スタンドをフロアに向けると大合唱が巻き起こり、2ビートに合わせてサークル・モッシュも発生。"自分たちも成長できたし、みんなで一丸となれた、より楽しい遊び方ができるEPになった"というMCの通り、バリエーションを増やしながらも、ライヴの興奮をさらに高める仕上がりとなっていた。

そして、もう1曲。MCで、メジャー・デビューという1つの目標を叶えるまでに長い時間がかかり、諦めそうになることもあったが、"それでも踏ん張ることができたのは、紛れもなくみんなのおかげ"と、これまで支えてくれた人たちに改めて感謝を述べるメンバーたち。"メジャーに行ってゴールじゃないから。ここからが本番やと思ってます。みんなにたくさん支えてもらった分、次はうちらが、みんなが苦しいときの支えになったり、みんなの背中を押せるような音楽を届けられる存在でありたい。そんな思いを込めて作った「決意の曲」です"──。そんなASAKAの言葉の後に届けられたのが「黎明ノ詩」だった。静と動を往来していく激情的な音塊を轟かせる中、NAGISAが歌詞を口ずさみながら爆発力のあるフィルを叩き上げれば、SERINAはうねるベース・フレーズとコーラスでサウンドを支え、ASAKAは瞳に涙を溜めながら、強い意志が漲るメロディと、そこに綴られた言葉を張り上げるように歌う。そんなドラマチックな熱演に、フロアからは大きな歓声と拍手が送られていた。

TRiDENTは、5月5日に6周年を記念して、Veats Shibuyaにて"TRiDENT 6th Anniversary『天下無双!無敵の無料ワンマンライブ』"を開催することを発表。長い夜が明け、ここからさらにまばゆく輝いていくであろう3人の未来が、とにかく楽しみになる一夜だった。

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