DISC REVIEW
-
インパクトのあるバンド名からは、捻ったものなのか? どストレートなものなのか? というクエスチョンを与えられるが、今作を聴けば後者であることがわかるだろう。なぜなら、この手で革命を起こしたいという情熱が、5曲の中にみっちりと詰まっているから。とは言え、ただ猪突猛進するようなやり方ではなく、アーティスティックな感性やクリエイティヴな遊び心を織り交ぜているところが、クレバーな可能性に満ち溢れている。特に、ベースから幕を開け、ドラムの2ビートが際立つ「Utopia」は、3ピース・バンドの美しい三角形が見えるような華やかさを誇っている。演奏も技巧的でありながら、そこをひけらかすわけではなく、あくまで曲の完成度を高めるためという理由が見えるところもいい。(高橋 美穂)