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LIVE REPORT

Dizzy Sunfist

2021.06.22 @渋谷TSUTAYA O-EAST

Writer 荒金 良介

Dizzy Sunfistが今年5月に3rdシングル『ANDY』を発表。それに伴うレコ発ツアー[Dizzy Sunfist Looking for "ANDY" Tour 2021]は、北海道から九州までをまわる計15本行われ、14本目にあたる渋谷TSUTAYA O-EASTに足を運んだ。"ツアー中に緊急事態宣言が出るとは思わなかった"とあやぺた(Vo/Gt)もこぼしていたが、大事な場所=ライヴハウスを守り抜くために、開演時刻変更の対応に追われながらもここまで駆け抜けてきた。

各地で対バンを迎えるなか、今日のゲストはメンバー全員が愛してやまない先輩バンド dustboxだ。爽快な歌メロで疾走する「Right Now」を皮切りに、強烈なサビに拳が突き上がる「Don't Call Me An Average Guy」、ダンサブルなリズムに身も心も躍る「Riot」と多彩な攻撃力を発揮。"今日ここに立てて嬉しい! こんな時期にリリースして、ツアーをやってすごい"とSUGA(Vo/Gt)が言うと、"普通はやりません(笑)"と冗談交じりに言葉を被せるJOJI(Ba/Vo)。dustboxからは次の音源に向けてレコーディング日程を決めたというサプライズ報告もあり、後半は「Try My Luck」、「Hurdle Race」と人気曲を交えながら、スケール感のある最終曲「Jupiter」で美メロを猛アピールし、Dizzy Sunfistにバトンを渡した。

SEが流れると、あやぺた、いやま(Ba/Cho)、moAi(Dr/Cho)のメンバー3人が登場。ド頭から「The Dream Is Not Dead」で幕を開け、気迫十分の演奏で会場を焚きつけていく。そのあとに「Joking」、「No Answer」、「Someday」と怒濤の勢いで畳み掛け、一曲入魂のプレイに圧倒されるばかりだ。

"『ANDY』セミ・ファイナル! シブヤーマン! ウチらdustbox大好き芸人!"とあやぺたが通常運転のMCを挟むと、『ANDY』から「Inspire」をプレイ。ドラムで始まり、そこに低音を効かせたベースが折り重なり、肉厚にしてタイトに引き締まった音色にグッと惹きつけられた。続く「Diamonds Shine」ではキラキラ輝くポップ・センスを魅せつけ、ダンサブルなパーティー曲「Wonderful Song」もライヴで磨き抜かれ、楽曲の成長具合にも驚いた。

再び『ANDY』からカバー曲「Cutie Honey (English Ver.)」も披露され、いやまが歌うパートもいい味が出ており、これほどバンドのカラーにマッチした選曲もないだろう。後半も「New world」、「STRONGER」、「SHOOTING STAR」と必殺ナンバーを連射し、ステージでライヴすることが生きがいなんだ! と言わんばかりのエモーショナルな感情を叩きつけていく。"誰も先のことはわからない。『ANDY』ツアーやって良かった。生きる時間、バンドをやる時間は限られてる。今しかない。二度とない時間、楽しませてやる!"とあやぺたが叫ぶと、6月25日に配信リリースした新曲「Never Again」(※演奏時はリリース前)を投下。これが切なさを抱えたまま大スパークした名曲で、思わず涙腺が緩むほど感動。

ラストは「Tonight,Tonight,Tonight」を経て、『ANDY』から「Gimme Gimme Pizza!」、「Andy」で締めくくり、メロディック・パンクの明るい高揚感で観客全員を包み込んでいた。アンコールはハードコア調の「FIST BUMP」でトドメを刺し、フロアは大沸騰。何があろうとも、ブレない信念でメロディック・パンクを鳴らし続けるDizzy Sunfistの精神性に魅了された一夜だった。

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