INTERVIEW
Dizzy Sunfist
2018.01.16UPDATE
2018年01月号掲載
Member:あやぺた(Vo/Gt) いやま(Vo/Ba) もあい(Dr/Cho)
Interviewer:荒金 良介
Dizzy Sunfistの2ndフル・アルバム『DREAMS NEVER END』は、プロデューサーにmasasucks(FULLSCRATCH/the HIATUS/J BAND/RADIOTS)を起用。それが功を奏し、間違いなくネクスト・レベルに突き抜けた大傑作に仕上がっている。楽曲クオリティの高さはもちろん、メンバー3人の表情や個性はより一層前面に出るようになり、ボトムが強化されたバンド・サウンドにも圧倒される1枚だ。2017年はHi-STANDARDのツアーに呼ばれるなど、多忙な1年を過ごしたが、その成果が今作には刻まれている。メンバー3人に今作についてじっくりと話を訊いた。
-今作は本当に最高傑作だと思います。まずはできあがった率直な感想から教えてもらえますか?
もあい:(2017年)7月から制作に取り組んで、本当は9月末には完成予定だったけど、押しに押しちゃって。12月半ばの2ヶ月押しで完成したんですよ。だから"やっとできた!"って俺らもホッとしてる感じです。
-やっとトンネルを抜けられたみたいな?
いやま:その抜けた感もあるのかないのかって(笑)。だから、発売したら実感が沸くのかなと思っています。
-単純に制作が押した理由は?
もあい:時間はたっぷり用意してもらったけど、突き詰めてしまったんですよ。それは不安というより、よりいいものを作ろうと思って、悩んでしまって。こんなにレコーディングに時間をかけたのは初めてですね。
-それは自分たちのハードルが高くなってるとか?
いやま:それはありますね。妥協したくなかったから"いや、もうちょっとやろう!"って。
もあい:いっぱい話し合ったけど、録りながら感覚的に進めたところも多くて。いままでは曲がないというのが悩みだったけど、今回は20曲以上あった中から厳選したから、手札はあるんだけど、それをどう最強にしていこうかって。
-まず今作はどういう作品にしようと?
いやま:ちょっと大人っぽい曲があってもいいんじゃないかって。
もあい:俺らは他のバンドのツアーやフェスに出て、その感覚がそのまま音源に表れることが多くて。今回はより洗練されたというか、かっこいい部分を出していこうよって。かっこいいフレーズは増えたよな?
いやま:うん、1、2曲目(「No Answer」、「Life Is A Suspense」)は前のDizzy Sunfistにはない曲調ですね。
-「No Answer」のヘヴィなリフもインパクト抜群で。
もあい:リフが先行した曲が多かったかもしれない。「No Answer」もそうだし、「Summer Never Ends」はしっとりめだけど、適当にコードをつけて、サラッとできたんですよ。
-今作はわかりやすさ、キャッチーさも際立ってきたなと。
もあい:俺とあやぺたで作ることが多いんですけど、フレーズを思いついて、次のスタジオで(そのフレーズを)思い出せなかったら、そこまでのフレーズだったんだなと。残ったフレーズだけを使うようにしてますからね。
-話は変わりますが、2017年は様々なフェスや対バン・ツアーもやって、刺激的な1年だったと思うんですが、振り返ってどうですか?
もあい:自分たちのツアー(4月から8月にかけて開催した["THE DREAM IS NOT DEAD" TOUR 2017])もあったり、Hi-STANDARDのツアー(12月5日に開催された[Hi-STANDARD"THE GIFT TOUR 2017"]の熊本B.9 V1公演)にも誘っていただいたりしたので、濃かったですね。俺らはふたつのことを同時にできないバンドだけど、ツアーしながら曲作りもやってましたからね。そういう意味で自分たちもブラッシュアップされたのかなと思います。
-対バンで刺激を受けた人たちというと?
もあい:Crystal Lakeと対バンしたときは、だいぶ衝撃を受けましたね。これはヤバいなって、闘争心に火がつきましたね。
いやま:最近だと、やっぱりHi-STANDARDですね。曲がどうとかじゃなく、ステージにいる3人からすごいエネルギーを感じて。自分たちがなりたいのはこういうものかもしれないって、いろいろ繋がったんですよ。お客さんみんなが歌ったり、夢中になったりする得体の知れないパワーがバンドから出てますからね。Dizzy Sunfistもあの感じを目指したいなと思いました。
もあい:うん、Hi-STANDARDとライヴハウスで対バンしたときに、"ずっと追い求めていたものはこれやな!"って。