Bubble Baby：奏（Ba）
ヒッチコック：八咫 烏（Vo）
HOWL：よっぴ（Gt）
KUROENA：koya（Dr）
THE MADNA：朋（Ba）
Interviewer：フジジュン
Photographer：清水舞

－話すといろいろ繋がっていきますね！ 実はそれぞれのルーツにも共通項があるんじゃないか？ と思うのですが、それぞれどんなアーティストに影響を受けてきたんですか？

奏：僕はわかりやすく言ったら"激ロックFES"に出演してたバンドですね。メンツとかエグいですからね！ FACT、Pay money To my Pain、Crossfaith、HER NAME IN BLOOD、THE TWISTED HARBOR TOWNって今でもつらつら出てくるんですけど、そこに僕の青春が詰まってるし、激ロックに出てるバンドをチェックし続けていけばカッコいい音楽に出会えるって信頼もあったし、それに憧れてたし、激ロック様様です！

朋：僕はミクスチャーだとLINKIN PARKが大好きなんですが、もともとNIRVANAとかPIXIESとかグランジが大好きで、そのあとミクスチャーが流行ってるのを見て、LINKIN PARKとか聴きながら、同時進行でヴィジュアル系も聴いてたんです。ヴィジュアル系で言うとPIERROTや雅-miyavi-が大好きで、"なんでそこを一緒に聴いてたの？"って感じなんですけど、その前にはヒップホップが好きで、キングギドラとか般若とかDABOとか聴いてて、中高生のときはめっちゃB-Boyでした（笑）。

よっぴ：僕はSuGやシドが好きで、バンドをやってて、今僕たちがやってるバンドのスタイルに辿り着いたのは、その2バンドがいたからだと思ってます。あと歌い手とかが流行った世代だったので、歌い手も聴いたし、個人の仕事でやってるのはそういう人が多くて、未だにお勉強させてもらってます。

奏：そこがルーツにある人って音楽レベルが高いと感じてて。いわゆるオタク文化なんですけど、オタクの過集中が音楽に向いたときはエグいんで、すごくいいことだと思います。

koya：僕はONE OK ROCKなんですけど、最初はロックとかあまり聴かなくて、般若とかKREVAとかヒップホップをずっと聴いてたんです。でもONE OK ROCKを観て"人生一発賭けてみるか"と思って、ドラムが1mmも叩けないのに東京来て音楽の専門学校に行って、19歳から死ぬ気でドラムを始めたので、ONE OK ROCKに背中を押されました。

－今から音楽をやりたいって人に、すごく夢のある話ですね！

koya：正味なんとかなると思ってます。楽しむことをメインで考えてて、あくまでも遊びの延長線ってのを忘れずにドラムをやってますね。しっかり真面目にやるタイプじゃないので、ガチガチにやっても面白くないなと思ってて。ガチガチにやってても伝わるものも伝わらないと思うので、常にフザケていたいなと考えてるし、ルーツは忘れずにっていう感じはありますね。

－すごく興味あるんですけど、烏さんの音楽的ルーツはどこにあるんですか？

八咫：最初に音楽を聴き出して"音楽が好きだな"と思ったタイミングのアーティストは、世代じゃないですけど、長渕 剛で。

－わはは（笑）、また意外な名前が出てきました！

八咫：昔の音楽がすごく好きで、中森明菜とかも大好きで。世代の話で言うと、中高生の頃は世界が平和だったので、それに反比例して西野カナとか、病んでる音楽が流行ってて、僕もそのへんを聴いてて、気がついたら病んでたみたいなところがあって。ヒップホップも聴いてて、僕は名古屋なんでAK-69とか聴いたりレゲエも聴いてたりしたんですけど、そのへんの人たちも何かしら歌詞が病んでるので、たぶん、それに引きずられて自分の心の闇になっていると思ってます。前向きなことはうまく出せる人に出してもらって、自分は人に言えないようなことを代わりに言ってあげようみたいな気持ちで書いてますね。ヴィジュアル系だと、ヒッチコックのこういう雰囲気に影響を与えたのは、もとを正せばDIR EN GREYなんですけど、"この人になりたい！"と思ったのはDIAURA。ヴォーカルのyo-kaさんを見て、こうなりたいと思ってヴィジュアル系を始めました。その空間を支配しているところにヒーローを見ている感じがしたんです。

－では、最後に"革命ロジック"で楽しみにしていることを聴かせてください！

koya：僕はライヴが終わった瞬間、酒を飲んでいろんなバンドを見漁るっていうのを楽しみにしています。観たいバンドも結構いるんで、シンプルに客として楽しみたいです。ライヴ観てたらビール持った僕がふらっと現れると思います（笑）。

よっぴ：僕は週3、4回くらいでライヴを観ないと生活が成り立たないくらい、いろんなライヴに行ってるんで、自分がライヴするのも楽しいんですけど、いろんなジャンルのバンドが観られるのが楽しみですね。僕も他の会場とか行っちゃおうかな！？ と思っています。下北のライヴハウスは1回出たことがあるんですけど、観に行くことはいっぱいあって、遊び場みたいな感覚で。人のバンドを観て、そのバンドの良さを見つけるとグッと惹き込まれるのがライヴの醍醐味なので、観たことないバンドさんを観に行くのが楽しみです！

朋：そう、ヴィジュアル系ってあんまり下北沢でライヴやらないんで、この日は下北でエゲツない爪痕を残したいしですし、次はトリ張れるくらいのいいライヴがしたいです。他のバンドもいろいろ観たいんですけど、僕らってメイクしなきゃいけないし、終わったらメイク落として機材を片づけなきゃいけないんで、観れるかな？ みたいな不安はあるんですが。片づけはスタッフにお願いして他のバンドも観に行きたいです（笑）。

奏：大丈夫です。THE MADNAさんがゆっくり片づけしててもアガるように僕らが音漏れでブチカマします（笑）！ 僕もこういう機会ってなかなかないと思うんで、この日は早めに入って、みなさんのライヴを観たいなって考えてますし、KUROENAには僕らが準備しているときに音漏れでブチカマしてほしいです。

koya：音漏れで"えっ！？"って思わせてフロアに来たくなるようなライヴします（笑）。

奏：あとはHOWLのために早起きして、ヒッチコックでドン引きしたいです。

八咫：ドン引きしてください（笑）。ヴィジュアル系があまり下北でやらないって話してたんですけど、僕らはわりとライヴをやる機会があって。ERAもシャングリラも、Flowers LoftもSHELTERもやったことあって、この日出演するヴィジュアル系では下北に一番慣れてると思うんで、"ヴィジュアル系の下北の使い方"をヒッチコックが見せたいと考えています。

奏："ヴィジュアル系の下北の使い方"って、初めて聴いた日本語や（笑）。

八咫：あと、僕は不謹慎なんですけど、ライヴ中に死にたいと思ってるので、楽しみなのは、もし仮に自分がこの日にステージで死んじゃったとき、どれだけの人間が引いてくれるか？ っていうことで。これまで激ロックのイベントでライヴ中にステージで亡くなった人っていないと思うんで、この日その場所にいるすべての人のトラウマになりたいと考えています。

－わはは（笑）、なんて不謹慎な座談会の締めコメント！ 当日楽しみにしています！