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INTERVIEW

OUTRAGE

2020.04.10UPDATE

2020年04月号掲載

OUTRAGE

メンバー:NAOKI(Vo) 安井 義博(Ba)

インタビュアー:荒金 良介

-「Silver Screen Hero」は安井さんのテイストが色濃く出てますよね。

安井:"3人時代の曲を橋本さんのヴォーカルで歌ってください!"、"『WHO WE ARE』(1997年リリースの7thアルバム)のあの曲をやってください!"と言われることがよくあって。いわゆるメタル的なOUTRAGEのイメージとは違う曲を求めている人もいるし、それも間違いなくOUTRAGEのひとつなんで、丹下&阿部チームとは全然違うカラーの曲をあえてじゃないけど、自分の色として押し出そうと。丹下&阿部チームの曲のベースは好きに弾いていいと言われているんで。

-『WHO WE ARE』が発売された当時は賛否があったと思いますし、モダンなOUTRAGEという印象を受けた人もいたかもしれません。個人的にはあの作品からの楽曲もライヴで聴きたいと思うひとりなので嬉しいですね。

NAOKI:『WHO WE ARE』は賛否を承知でやったことが財産だと思う。

安井:当時は"うるせぇ!"と思っていたけどね。

-ははははは(笑)。いい作品ですよね。

NAOKI:たまに聴くと"いい作品だな"って。

安井:俺は普通に大好きな作品だよ。

-今作に話を戻しますが、「Silver Screen Hero」はFU MANCHUっぽいテイストも感じました。

安井:実は曲自体は古くて、3人時代の『CAUSE FOR PAUSE』(2004年リリースの9thアルバム)のあとに、次の作品のために作った曲があったんですよ。その曲を忘れてて今作のためにいろいろ探したときに出てきたんです。4人のOUTRAGE用に少し変えたんだけど、もとはそうなんですよ。FU MANCHUっぽいというのも間違いじゃなくて。デモはファズを効かせたバージョンだったから。

-この曲のNAOKIさんの歌い方もハマッてますね。

NAOKI:基本歌メロはよっちゃんが考えたものなんだけどね。「Hot Rod Immunity」、「Silver Screen Hero」、「Machete Ⅲ」、「Supernatural Outlaw Of The Cosmic Void」とかは映画、物語みたいな世界観を歌詞で表現してて......若い頃はOUTRAGEというイメージもあり、政治的なことや、不満を歌っていたけど、今は映画みたいな表現の仕方が好きなんだなって。

安井:歌詞の内容は好きにしてくださいって丸投げしました。

-自分たちの好きなものやルーツを、自然とOUTRAGEとしてうまくアウトプットできるようになったと?

安井:『WHO WE ARE』、『SPIT』(1993年リリースの5thアルバム)の頃は、俺が作った曲は"こういうドラムを叩いてください"って注文してたんだけど、3人時代を経て橋本さんが戻ってきてから、こういうギターがくるな、こういうドラムがくるなって言わなくても理解できるようになったんですよ。今はそれを踏まえて曲を作るようになったから、自然と馴染んでいるのかなと思います。なので、『WHO WE ARE』、『SPIT』の頃はもう少しわざとらしかったかもしれない。

-メンバーの個性や癖を踏まえて曲作りできるようになったんですね。

NAOKI:今作が小さなターニング・ポイントになった感覚はあるかな。さぁ、これからどうしようかなって。

-「Science Spirit Hits」も安井さんが作ったもので、橋本さんのヴォーカルにはエフェクトをかけてますよね。この曲調もとても新鮮でした。

NAOKI:ちょっとサイケデリックな感じもあるしね。90年代に影響を受けたサイケなロックというか。Jello Biafra、BUTTHOLE SURFERS、FAITH NO MOREのMike Patton(Vo)がやってるTOMAHAWKとか、シラフでぶっ飛んだことをやってるクレイジー感みたいな。

安井:70年代のことを90年代っぽいアプローチでやってる人たちみたいな。

NAOKI:それも作り終えて冷静に振り返ったらそう思ったという感じなんだけどね。今回は音的にもベースがブリブリちゃんと聴こえて......それが俺にとっては衝撃的だったんだよ。これまで活動してきて、自分の聴きたい音が出てきたから、次の作品にも期待したくなるというか。こういう音楽をやっている以上、物理的にベースは前に出せないのかなと思っていたから。よっちゃんもこれからベーシストとして音を作るときに、また違うアプローチができるだろうし、それに刺激されて俺もこうしようと思える。アルバムを作るたびにそういう発見がないとつまらないし、「Silver Screen Hero」では、どこまで高い声で歌えるんだろうと試したところもあるんですよ。これまで自分がやったことないことをやってみたいと思ったから。

安井:『SPIT』はアメリカ人のJoe Alexanderをプロデューサーに迎えたけど、それ以来久しぶりに、アメリカのJay Rustonにミックス・エンジニアをお願いしたんですよ。『OUTRAGED』(2013年リリースの11thアルバム)はスウェーデン人のFredrik Nordströmだったし、他の作品はヨーロッパ人ばかりだったから。今作はANTHRAX、STONE SOURとかとやってる人だね。

-他にAMON AMARTH、STEEL PANTHERなども手掛けている方ですよね。

NAOKI:1、2曲目の音色や構成はヨーロッパぽい感じもあるから......だからこそ、アメリカ人にミックスしてもらったほうがいいんじゃないか? という意見が出たんですよ。そのほうが俺たちのやりたい方向性と合うんじゃないかと。今回はJay Rustonさんとやってみて、キタ! というワクワク感があったんだよね。

-今作は自分たちの狙い通りのサウンドを作れたんですか?

NAOKI:それ以上のものが返ってきたという感じかな。自分たちも想像していなかったプラスアルファがあったから。

安井:それも偶然の産物なんだけどね。

-そうなんですね。あと今作にはNWOBHMバンドのカバーも2曲(「White Lightning (respect for Paralex)」、「Red Skull Rock (respect for Tank)」)入ってますが、オリジナル曲に関してもそのへんを意識したところはあるんですか?

安井:そこは音というよりも、アティテュードの部分かな。NWOBHMを聴いたときは聴いたものがすべてそうだったから、特定のイメージはなかったんですよ。今は"TANKだ!"とか、すぐに思い浮かぶけど、14~15歳の頃に聴いたときはよくわかってなかったから、すべてがNWOBHMみたいな感じだったんです。まぁ、今回はブチ切れた親父みたいな作風だから、次のアルバムは痙攣してぶっ倒れるぐらいになるんじゃないかな(笑)。

NAOKI:ははははは(笑)。そんな作品を作れたら最高だね。