INTERVIEW
BULLET FOR MY VALENTINE
2018.06.22UPDATE
2018年06月号掲載
Member:Matthew "Matt" Tuck(Vo/Gt)
Interviewer:山本 真由
-今作で全体の制作のプロセスや作曲の仕方、メンバー個人の作業などに大きな変化はありましたか?
いや、制作のプロセスはいつもどおり、俺がほとんど手掛けた感じで、それほど大きな変化はなかったと思う。みんなアイディアとかをくれたけれど、今までのメタルでシュレッドするようなギターとかは今回目指した音と違うので、ほとんど自分で黙々とやっていた。人の意見で自分のヴィジョンがブレてしまうのがイヤだったので、今回は特に集中して制作したよ。
-また、今回の制作において特に苦労した点や、アルバムでここに注目してほしいという部分はありますか?
曲作りをしていた3ヶ月間は恐ろしく苦労した。みんなにこれが正しいことなんだって説得しないといけなかったけど、まだ、彼らに聴かせる曲もないのに説得するのが大変だった。俺は結構口がうまいから説明はできるんだけど、期待させることはできなかった。バンドの歴史があまりにも長いので、彼らはこれまでのBULLET FOR MY VALENTINEのスタイルを続けない理由がないと思っていた。"なぜこれまでどおりやらないんだ!"って理解できなかったみたいだった。今までと同じスタイルを続けていたら進歩がないってことを何度も話した。幅広い音楽ができれば、またヘヴィになることだってできる。いろんな扉を開くことができるんだ。それをわかってもらえたと思う。アルバムが完成して、みんな驚いているし、満足しているよ。
-現在、バンドはツアーの真っ最中ですが、ライヴでの新曲の反応はいかがですか?
今はツアーからいったん離れているけど、1ヶ月間くらいアメリカ・ツアーをしていた。新曲は「Over It」と「Piece Of Me」を演奏したんだけど、すごい反応だよ。もうシンガロングしてくれているし、新しい曲を過去の曲とミックスしたセットはさらにダイナミックで幅広い感じが出て、最高に楽しいんだ。「Over It」はアンセムのようになっていてすごかった。シンプルなだけにヘヴィになれる。
-今作で、ますます音楽性の幅が広がったので、ライヴでのセットリストもさらに多様になったのではないでしょうか。新曲で実際演奏するのが楽しみな楽曲や、手応えを感じている新曲を教えてください。
もう全曲演奏したくてムズムズしているよ。みんなを満足させるには3時間のライヴをやらないといけないね(笑)。『Gravity』からは全曲やりたいね、どれをやらないのかなんて決められないよ。もう悩んでいる。でも、エキサイティングだよ。
-今年の夏には"SUMMER SONIC 2018"での来日も決定していますね。"SUMMER SONIC"は2013年と2016年にも出演していますが、どんなイメージがありますか?
"SUMMER SONIC"は大好きなフェスだから楽しみだよ。初めて日本でプレイしたのも"SUMMER SONIC"(2005年8月13日に開催された"SUMMER SONIC 2005")だったから、いい思い出がある。最高に嬉しいよ。今から待ち遠しい。
-また、日本の夏フェスでの思い出や印象に残っていることなどあれば、教えてください。
"LOUD PARK"(2008年10月19日に開催された"LOUD PARK 08")にも一度出させてもらったけど、日本って本当に時間どおりに、きちんとしているからすごく順調で楽しいよ。ひどいフェスって控え室がどこなのかわからない、ステージの出番がバラバラ、担当者と連絡が取れない......とかいろいろあるけど、日本はまったくそんな心配もなく、素晴らしくオーガナイズされているし、観客も楽しく元気に参加している。
-最後に、新作リリースと来日を楽しみにしている日本のファンへメッセージをお願いします。
まずは長年のサポートと愛情に感謝している。そして、俺たちを観たいと思ってくれている間はずっと足を運んで演奏するから! ニュー・アルバムに関しては、最高のアルバムなので......これはそう言わないといけないから言っているんじゃなくて、本当にそう思うから言っているんだよ......。俺のソングライティングの自信作だし、コンテンポラリーでエッジを効かせたダイナミックな作品なんだ。俺たちが気に入っているくらいみんなも気に入ってほしい。最高にするための時間と労力と思考が詰まっているので、みんなも好きになってくれ!