INTERVIEW
LOVEBITES
2017.10.20UPDATE
2017年10月号掲載
Member:asami(Vo) mi-ya(Gt/Key) miho(Ba)
Interviewer:吉羽 さおり
-R&Bやソウルのリズムは後ノリじゃないですか。へヴィ・メタルとなると真逆だと思うんですが、歌のノリ的にはどうだったんですか。
asami:そうですね。私はアーティストのコーラスもやらせてもらっていて、もともと自分ではR&Bやソウルが好きで歌っていたんですけども、他の方からは"ロックをやった方がいい"とか言われることも多くて。サポートさせていただいたアーティストも、ロック系が多いんです。なので、他の人が感じる私の声質が、ロックに向いている、ロックを歌ってほしいというのは、結構言われてきたんですよね。
miho:もともとは、asamiの知り合いの作曲家さんのデモで仮歌を歌っているのを聴いて、"この人に会いたい!"っていう感じだったんです。
-ロックは歌っていたけれど、ここまでエクストリームな歌は初めてということですね(笑)。メンバーの中ではmihoさんが一番メタラーな感じですかね。一番はどのあたりのバンドが好みですか。
miho:一番はPANTERAとIRON MAIDENと──って全然一番じゃなくなっちゃうんですけど(笑)。ANTHRAXとかが大好きで。エクストリーム系も――今日はLAMB OF GODのTシャツを着てきたんですけど、KILLSWITCH ENGAGEとか。ちょっとエモくなるとSTORY OF THE YEARも好きなので。メロディがあるものが好きですね。
-今挙がったバンドだとアメリカンな感じですが、LOVEBITESのサウンドって、もっとヨーロピアンですよね。
miho:IRON MAIDENがヨーロピアンかな、くらいですね。好きなバンドはアメリカが多いんですけど、mi-yaの曲や私の曲はLIGHT BRINGERのキーボードのMaoくんと共作していて、そういうところでエッセンスが足されていって、ヨーロピアンになっているのもありますし。あとは、ミックスとかマスタリングがやっぱりすごくヨーロッパな感じですね。
-Mikko KarmilaとMika Jussilaという様々なメタル・バンドを手掛けてきたフィンランドのチームがミックスやマスタリングを手掛けていますが、そのテイストが濃厚に出ていますね。
miho:最初のEPに収録した曲は日本語詞で、もともと日本語用に作っていた曲だったんです。日本っぽくもありつつ、ミックス、マスタリングで一番北欧の風を感じる仕上がりになっていますね。
-今回のアルバムはEP収録の日本語詞の曲も改めて英語詞バージョンで収録されていたりと、英語詞の曲が揃いました。サウンドにしても、こうした歌詞にしても世界を視野に入れているなというのはわかりますね。
miho:結成当初から、海外に進出したいというのはありました。
-mi-yaさんは、先ほどのヨーロッパかアメリカのバンドかということでは、どちら寄りですか。
mi-ya:完全にヨーロッパですね。
-ギターの入り口は誰でしたか。
mi-ya:Yngwie Malmsteenですね。私は3歳からピアノをやってきてずっとクラシック畑だったので、必然的にヨーロッパになるんです。曲を作っていても、あまりアメリカの感じは自分の中でも感じないんですよね。コードとかもクラシックのコードだったりするので。
-今回は、1stアルバムとしてどういった作品にしたいか、目指すところはありましたか。
mi-ya:個人的には、前作のEPでPVになっている「Don't Bite The Dust」や今作の「Scream For Me」はちょっとポップで、聴きやすい曲だと思っていて。今回は、誤解を恐れずに言えば、聴きやすさを排除してやろうみたいな(笑)。超メタルでいったろうっていう。最終的には聴きやすくはしましたけどね。覚えやすいメロディをつけようとはしましたが。
asami:いろんな種類の曲が入ってるよね。
miho:スラッシュから何からね。
asami:リード・トラックの「Shadowmaker」もかなりヘヴィなものをチョイスしたし、ジャケットも含めて世界観を作り上げるというか。
miho:ジャケがすごくメタルに仕上がっているので。
-このジャケットはすごいですよね(HELLOWEENなどのアートワークを手掛けるスペイン人絵師が担当)。
asami:それに合わせてじゃないですけど。"私たちはこういう形でいきます"っていうのを、表現したかったので。リード・トラックも、一番ヘヴィなものを選んだし。でもアルバムでは、全体を通して幅広い内容で、歌い方もすべて変えていたりするので、いろんな人が楽しめる楽曲になっているんじゃないかなと思います。
-1曲目「The Awakening」はアルバムの幕開けに相応しい、これぞザ・クラシックという壮大なスケールの曲になりました。どういうイメージで作られた曲ですか。
mi-ya:これはもともとライヴの登場SE用に作ったんです。みんなも気に入ってくれていたので、せっかくだからアルバムにも入れたいねということで、もうちょっと音を足したりとか。
miho:尺を伸ばしたりとか。
mi-ya:ベースとドラムは、もともとベースは私が弾いたのと、ドラムは打ち込みだったので、mihoとharuna(Dr)に弾き直してもらって。で、エンジニア・チームには、"わかってるな"というミックスをしていただいたので、本当にカッコよくなりましたね。
asami:この1曲目から、2曲目への繋ぎで"きた!"って思っちゃった(笑)。