INTERVIEW
the GazettE
2015.11.10UPDATE
2015年11月号掲載
Member:RUKI(Vo) 麗(Gt)葵(Gt) REITA(Ba) 戒(Dr)
Interviewer:KAORU
-the GazettEは、東京ドーム、アリーナ公演、全国ホール・ツアー、海外ツアーなど、様々な活動を行ってきた中で、今後ヴィジュアル系ないしは音楽シーン全体の中で、どういう存在を目指していきたいと考えていますか?
RUKI:今までも、どういうふうになりたいとかはなかったから、ポツンとしてたというところはあるんですけど。変な言い方ですけど、俺の中では"中途"な感じですね。ヘヴィ・ロックの音自体も脂が乗ってますけど、ヴィジュアル系のダークな要素とすごくマッチするし、ヴィジュアル系の退廃的なところも捨てるべきではないので、完全にラウドに寄るわけでもないし。かといってラウドロックじゃないヴィジュアル系っていう様式美的なものをやるつもりもないんで。自由にやりたいようにやるっていうのが理想ですね。
-なるほど。バンドによっては、自由にやった結果ファンが離れるケースもありますよね。
RUKI:そうなるのは片方に寄ってしまったからっていうイメージがあるんですよね。でもヴィジュアル系の中でも、例えばMUCCとかって昔から自由だし、わかるんですよ。ヴィジュアル系ってコンプレックスの塊みたいな奴が多くて。ヴィジュアル系であることが恥ずかしくなっちゃったり、ヘヴィ・ロックの方が男らしく見えるんでしょうね。90年代育ちだと、ヴィジュアル系自体に女々しいっていうイメージがそんなにないんで、それはそれでいいのかなって。
-the GazettEについては男らしいイメージですけどね。今回インタビューするにあたって、改めて初期の曲も聴いてきたんですけど、昔からメンバーみなさん本当に個性が強くて。音楽性と共に進化して変わっていってますね。
RUKI:よくインタビューで、"俺らは変わってないんで"とか言う人もいるんですけど、まあ変わってますよね(笑)。
-マインド的には、いつでも新しいことに挑戦していこうということなんですかね?
RUKI:ヴィジュアル系って、初期は本当に凝っていたのにどんどんポップになっていくっていうパターンも多くて。でもうちは逆で、昔はすごくポップな歌謡曲っぽいことをやってたんですけど、どんどん濃くなっていきましたよね。
-13周年を終えて、『DOGMA』のようなアルバムを出してきたか! という驚きはありました。
RUKI:もうバンドを始めて15年くらい経ちますけど、老体に鞭を打って(笑)。
-"LOUD PARK"、"氣志團万博"、"SUMMER SONIC"などのフェスにも出演されていますが、the GazettE主催でフェスをやろうと思ったことはありませんか?
RUKI:ないですね!
葵:孤高の存在なもので(笑)。
RUKI:ぼっち感半端ないっていう(笑)。みなさんがフェスをやる理由ってどういうところなんですかね?
-いろいろあると思いますが、異種格闘技戦を楽しむみたいな部分もありますよね。"LOUD PARK"に出演したときはいかがでしたか? ぼっちな感じでしたか?
RUKI:もう120パーセントぼっちでしたね(笑)。出る前からもう(笑)。通路も怖かったし。自分たちが思うメタルのいい部分が出てましたね。ギターに血が付いてたり(笑)。
-ちなみにRUKIさんはBUCK-TICKに憧れているというお話をうかがったのですが。
RUKI:世代的にはそんなに通ってないんですけど、バンドとしてのあり方、BUCK-TICKっていうイメージは昔から変わらないじゃないですか。貫き方がすごいというか。メンバー同士仲がいいし、常にマニアックであまり時代に流されないっていうか。キッズですら困惑するみたいな。それでも、あれだけ長く続いているっていうのはすごいですよね。
-the GazettEも、これからもヴィジュアル系であり、なおかつかっこいいヘヴィ・ロックを鳴らすバンドとして。
RUKI:そうですね。長くやっていきたいです。
-最後に、激ロックの読者にメッセージをお願いします。
REITA:ライヴに来て欲しいですね。そこで気に入らなかったら、お金は返せないですけど(笑)、まあ、好きか嫌いかで分かれていいと思うし。知らないまま終わるっていうのは悔しいので、ちょっとでも興味があったら音から入っても、ヴィジュアルから入ってもいいのでとにかく触れてみて欲しいです。
葵:出自が違うので、メロディ・ラインとかもいわゆるラウド系のバンドとは違うんですけど、その違いもぜひ聴いてみてもらいたいです。
麗:ジャンルの壁もあると思うんですが、キッズの心という部分は変わらないと思うんですよね。みんな音楽を楽しんでやってるし。ヴィジュアル系でもラウド系でもいいバンドはいいし、良くないバンドは良くないし。単純にいい音を届けようと思っていろいろやっているので、そういうところで繋がってくれたらいいなと思います。
戒:やってる音楽は変わらないと思うのでこういうバンドがいるんだよっていうところをぜひ聴いてもらいたいですね。