DISC REVIEW
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ミサイルが飛び交い、要人が暗殺され、領空や領海が平然と侵犯されるこの乱世を生き抜いていくにはしたたかさが必要である。"この乱世、己に勝る敵は無し!"という詞が力強く響く表題曲は、戦国時代をモチーフとしたアニソン的キャッチーさの光るアッパー・チューンだが、基盤となるバンド・サウンドは実に手堅い仕上がり。c/wのヘヴィなトーンのミドル・チューン「SAMURAI-BLUE MIND」を聴いてもわかる通り、このバンドを見た目のインパクトや印象だけで判断していると、一気に袈裟懸けにされてしまう可能性が大きいので要注意である。泣きのギターとリリカルなメロディ展開、妙味溢れるアンサンブルが響く「アカツキ」(※B typeのみ収録)も聴き応え充分。乱世を生き抜こうとするBabyKingdomのしたたかな侍魂ここにあり。 杉江 由紀