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INTERVIEW

BabyKingdom

2023.03.22UPDATE

2023年03月号掲載

BabyKingdom

Member:咲吾-shogo-(Vo) 志記-shiki-(Gt/Mani) もにょ-monyo-(Ba) 虎丸-toramaru-(Dr)

Interviewer:杉江 由紀

戦国時代は遥か遠い昔だとしても、日本が今もまた別のかたちで乱世にあることはひとつの事実となろう。そんな時代に颯爽と現れたのは、なんと4人の名だたる武将たち。"MUSIC THEME PARK"を標榜するBabyKingdomが、このたび発表した15thマキシ・シングル『我武者ライジング』は、戦国時代をコンセプトにした作品となり、そのMVには真田幸村、伊達政宗、武田信玄、上杉謙信に扮した4人のメンバーが登場するのである。よく練られたコンセプトに計算されたサウンド、ドラマチックな歌詞、鮮やかなるヴィジュアル展開。ここはひとつ、BabyKingdomの生み出す戦国時代的異世界空間を堪能してみてはいかがだろうか。

-自ら"MUSIC THEME PARK"を標榜するBabyKingdomは、作品を発表するごとにそれをアトラクションと定義づけてきていらっしゃいます。それだけに毎回コンセプトはとても明確で、今回の15thマキシ・シングル『我武者ライジング』では、戦国時代をテーマにしていくことになったそうですね。

咲吾:BabyKingdomは音楽のテーマ・パークを作っていきたいということで、ここまでにもいろいろな曲=アトラクションを作ってきているんですが、以前から戦国時代のイメージでいつかやってみたいってヴィジョン自体は持っていて、曲も多少ストックしてあったんですね。そして、ちょうどそう考えていたところに、去年"マガツノート"さんとのコラボ楽曲(「GOLD」)を制作させていただくご縁がありまして、"せっかくだから次のBabyKingdomの新曲も戦国時代をテーマにしようよ。出すなら今のタイミングなんじゃない?"ということになりました。

-3月28日には豊洲PITにて"マガツノート"のライヴ・イベント"大祝戦"が開催されるそうで、そこにはBabyKingdomも出演されるとうかがっております。

咲吾:そうなんですよ。出るからには"一番目立ったろうかな!"と思ってます(笑)。

-今回のマキシ・シングル『我武者ライジング』は、そのイベントの直前にあたる3月22日発売ですから、きっとその場でも重要な役割を果たしていくことになるのでしょうね。特に、表題曲「我武者ライジング」は、いい意味でアニソンのようなキャッチーさに溢れた仕上がりとなっている印象です。また、音についてのこだわりがあるのはもちろんのことですが、今作でのBabyKingdomは、写真やMVにおいてメンバーがそれぞれ戦国武将の役割を担うことになられたのだとか。

咲吾:ヴィジュアルのイメージや衣装のデザインを考えていく段階で、今回は4人が別々の戦国武将になったら面白いかな? と思ったんですよ。BabyKingdomは、もともと性格やキャラクターがバラバラな4人が集まっているバンドなので、メンバーの持っている個性をより生かしていくようにしたんです。

-かくして、咲吾さんが真田幸村、志記さんが伊達政宗、もにょさんが武田信玄、虎丸さんが上杉謙信に扮されることになったわけですね。ちなみに、この配役はどのようにして決めていくことになられたのでしょう。

もにょ:だいたいの場合、咲吾が毎回"お前はこれ!"って決めてくるんです(笑)。

咲吾:戦国時代をBabyKingdomとして表現していくとしたら、元気な真田幸村がいて、どーんと構える武田信玄がいて、クールな雰囲気を伊達政宗が発しつつ、隠密行動が得意な上杉謙信がいるっていうイメージが僕の頭の中に思い浮かんだんですよ。

-虎丸さんは上杉謙信というこの配役をどのように捉えていらっしゃいます?

虎丸:たぶんぴったりなんやろうな、とは思いました。上杉ならできるっていうふうにも感じてましたし。ポイントは初めてフードを被ってるところで、この姿でドラムを叩く僕の姿はかなりレアです。ライヴのときも被ったままでやります。めちゃくちゃ叩きにくいとは思いますけど(笑)、早く慣れていくようにしたいですね。

-ベーシストのもにょさんは武田信玄ということですが、やはり存在感としては"風林火山"を意識されているのでしょうか。

もにょ:まさに"動かざること山のごとし"ということで、僕も動かずにどっしりとベースを弾いていこうかなとは思ってますが、実際は普段ステージでわりと動いてるほうなんですよね。ただ、イメージ的にはすごくピッタリだってみなさんから言ってもらってます。ちなみに、演奏のしにくさで言うと今回は僕がダントツなんじゃないでしょうか(笑)。

-兜と鎧の重装備でいらっしゃいますものねぇ。これらを身につけてベースを弾くとなると、手元確認なども簡単にはできないでしょうし、そもそもの演奏力がないと到底ライヴでのプレイは無理そうです。

もにょ:僕の衣装は今回に限らずいつもわりと重装備なので、手元が見えないことは多々あります(苦笑)。そのおかげで、いつの間にか手元を見ずに弾けるようになり、今では周りから"上手い"とも言っていただけるようになりました。ありがたいです。

-その点、ギタリスト 志記さんの扮されている伊達政宗は、現代的な服飾意匠と戦国時代をミックスアップさせたかのようなデザインの衣装が特徴的で、比較的まだ動きやすそうですし、武将がネクタイをしている姿というのも実に斬新です。

志記:伊達政宗のクールなイメージを表すのに、この雰囲気はとても合ってるんじゃないですかね。たしかに、上はスーツなんでわりと動きやすいんですよ。でも、下は袴になってるんです。だから、MVでもそうだったし、今後はライヴの場でも基本は"すり足"で動きを表現していかないとダメやろうなと思ってます。

-なるほど。BabyKingdomは"MUSIC THEME PARK"であるだけに、メンバーはアトラクションごとに、キャストとしてのパフォーマンスを変えていく必要があるのですね。

志記:僕らのライヴに来てくれる人たちは、BabyKingdomという"MUSIC THEME PARK"でしか味わえないことを楽しみにしてくれている人たちばかりですからね。そのみんなの期待に応えたい、という気持ちでいつもステージングをしてるんです。

-一方、フロントマンである咲吾さんがこのたび真田幸村となって戦国時代を表現したい、と思われた理由はどのようなものだったのでしょう。

咲吾:僕は小学校のときから10年くらいずっと剣道をやってまして、とにかく強いキャラをやりたいと思ったときに、戦国武将の中でも特に戦闘力が高いとなったら真田幸村だろう、となったんですよ。あとは、もともとのメンバー・カラーでいうと僕は赤でしたからね。

-いわゆる"真田の赤揃え"がハマるに違いない、という読みもあったわけですか。

咲吾:見た目の面でも真田幸村をやれるのは自分だろう、とは思いました。彼は最前線に立って切り拓いていくイメージがある人だし、僕も剣道では先鋒だったので、そういう点でも共通点を感じたんです。

-剣道で身につけたことは今回のMV撮影でも存分に生かせましたか?

咲吾:はい。殺陣のシーンみたいなのはいっぱい撮らせてもらえました。

-そんな「我武者ライジング」のMVは、現在YouTubeにて公開されていますのでぜひ読者の方々にもご覧いただきたいところです。とはいえ、最も肝心なのは土台となっている楽曲そのものでもあります。この楽曲がどのように成り立っていったのか、ということもぜひ教えてください。

志記:今回の表題曲「我武者ライジング」とカップリングの「SAMURAI-BLUE MIND」に関しては、コンセプトが決まった時点で曲の土台となるモチーフをまず作って、メンバーに"自分はこんなのが戦国時代っぽいと思うんだけどどうかな?"って提示をして、そこからみんなと相談しながら曲を仕上げていった感じでした。