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COLUMN

MINAMI NiNE ヒロキのてげてげ通信 第12回

MINAMI NiNE ヒロキのてげてげ通信 第12回

曲作りに励む日々の中、一旦小休止。
「最近はどんな玩具が流行っているのだろうか」
バンダイさんのHPにアクセス。

「汎用卵型決戦兵器エヴァっち」
「きめつたまごっち」

まじか。
もう「おやじっち」「まめっち」などのお馴染みキャラが君臨する世界ではないのか!
今なお、たまごっちの新作が発売されていることにも驚きました。

初代たまごっちブームの頃、僕は小学生。
当時あまりの人気と、宮崎の田舎町に住んでいたこともあり、中々手に入らず。

「たまごっち欲しいな。愛情たっぷり育ててみたいな。」
そんなことばかり考えながら部活動の野球に明け暮れていました。

とある週末の早朝。
親の運転する車で試合に向かう道中、
僕の目に飛び込んできた一枚の張り紙。

−たまごっち入荷しました−

まじか。

もう試合なんてどうでも良くなった僕。
さっさと試合に負けて、たまごっちを買うんだ!

完璧なほどの敗戦を見せた我等が弱小チーム。
帰り道、とても敗戦直後とは思えないテンションで親を説得。

「たまごっちがあそこの駄菓子屋に入荷したらしいんだ。どうしても欲しい!」

「は?あんなとこに本当に売ってると!?そんなわけないやろが!」

そう。
デカデカと張り紙をしていた駄菓子屋は店内がとにかく薄暗い古びたお店。
それはそれは薄暗いのです。

「ちゃんと本物だったら買っておいで」と、
数千円をにぎらせてくれた親。
せっかくならレアな白いたまごっちがいいな......
期待を膨らませ、闇に包まれた店内に駆け込む。

「たまごっち......まだありますか......?」

「いっぱいあるよ」

おばあさんが指刺す先には、大量のそれらしき物が!
気分は最高潮!
小気味好いステップを踏みながらそれを手にとりました。

ん......?
待てよ。
ゴジラッパーって何よ。

「いや、落ち着こう。コレは、たまごっちの新作なのかも」と、無理やり自分を騙して支払った2,000円。

ニセモノでも買ってしまう哀しき人間が、また一人この世界に誕生した歴史的瞬間でした。

まぁ、これはこれで楽しかったものの......やはりゴジラッパーでは恥ずかしい見栄っ張りな僕。

後日。
祖父からのお小遣いで
「グレイッチ」
「ラクラクダイノくん」
まで購入。
走り出した暴走列車は簡単には止まらない。
【哀しき!やけくそループ現象】とでも名付けましょうか。

怪獣とエイリアンと恐竜という、子供騙しにはもってこいの3つの尊い命。
独自の教育方針のもと、厳しく、時に優しく、繰り返し育てたのでした。
もちろん友達には内緒で......

愛しきバケモノ達は今でも僕の帰りを今か今かと、
実家の押し入れの中で待っているに違いない。

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