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COLUMN

MINAMI NiNE ヒロキのてげてげ通信 第10回

MINAMI NiNE ヒロキのてげてげ通信 第10回

てげてげ通信!
あっという間に3月ですね。
今回も宜しくお願いします◎

早速ですが、皆さんはタイムカプセルを埋めたことはありますか?
そして、それをやむを得ず「別の場所に引越し」させたことはありますか?
こんな奇天烈な経験したことがある人はあまり居ないでしょう。

小学校の卒業記念に校庭の隅っこにクラスメイトでタイムカプセルを埋めました。
思い出の品や、寄せ書きなどを壺に詰めて。

掘り出すのは成人式の日。
埋めたのは12歳。
8年後を心から楽しみにしていました。

しかし僕の人生、なかなか上手くいかないもので......。
16歳の時、一度掘り返す羽目になったのです。

それは幼馴染みS君と、我が家で遊んでいた高校1年のある日のこと。
母校の関係者の方から連絡が。

「校庭の工事の際に誤ってタイムカプセルをショベルカーで割ってしまったので、今日のうちに別の場所に移動してくれないか?」

「え......なぜ僕なのですか?」と聞くと......
「学校と家が近いから......」との返答。

S君を半ば強引に誘い、小学校へと向かう正義感強めの僕。

そして僕の目に飛び込んできたタイムカプセル。
それはそれはぐちゃぐちゃでした。

急遽学校が用意した「詫び壺」への移植作業が始まりました。
皆で書いた文集、寄せ書き、思い出の品々。
4年前のことなので特に懐かしさを感じることもなく、黙々と詫び壺へ入れていきました。
そして埋め直した場所は全然違う場所。

「一応、クラスメイトの皆には一本連絡入れておこう」
そう思ったのはいいものの、僕は馬鹿なので完全に忘れてしまいました。

それから4年後――
とうとう迎えた成人式当日。
お待ちかねのタイムカプセル掘り起こしターイム!

一目散に「埋めたはずの場所」へ向かう同級生。
ドキドキし始める僕とS君。
「これは面倒なことになるぞ......」と思った僕は、正直に皆に話しました。

「あ、そうだったんだ!救ってくれてありがとう!」と優しいクラスメイト達。
逆に感謝されるなんて......と嬉しかった記憶があります。

そしていよいよ掘り起こした壺をオープン!!

すると......ほとんどのものがびしょ濡れでした。
確かに4年前は綺麗だった思い出の品々。
僕とS君の雑な作業が招いた悲劇。

「なんか汚~い」
「なんで濡れちゃったんだろう」
みんなの独り言が胸に刺さります。

「引越しの時からもうすでに濡れてたよ?」
S君と僕は必死に訴えました。

大人になったその日、僕は闘うことの意味を知りました。
Never give up!

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