COLUMN
ESKIMO CALLBOYのいきなり!チャラアゲ伝説。 vol.3
さて、ファーミントンを離れテキサスに向かう。州の境を通ってテキサスに入った瞬間、家に帰って来たように感じたね。俺が小さかった頃、『トランザム7000』という映画を見ていたんだ。その時両親はたぶん、俺はゲイだと思っていたと思う。
Burt Reynoldsと彼の乗っていたポンティアック・トランザムが大好きだったんだ。そして今、俺たちはここにいる。それらの全てが撮影されていた場所に。すごく嬉しいよ。暑くて、バーガーとバーベキューの匂いがして、ウェイトレスが"ハニー"と呼んでくるこの場所に。サウンド・チェックの前にまず、かの有名なテキサスのLone Starを初めてオーダーした。サッカー・ジョギング・パンツを履いた観光客丸出しの俺たちも、Lubockのスポーツ・バーではカウボーイの気分だったよ!俺にビールを手渡しながらウィンクしたウェイトレスを見た時は、想像上の爪楊枝をちょっと強く噛んだね。ライヴでの経験の他に、そういった単純な出来事だって一生忘れないさ!
1週間このラップ・アーティストがメインのツアーでライヴをして、アメリカの人々が信じられないくらいオープン・マインドなことがとても嬉しかったよ。音楽は様々な境を乗り越えることができるし、人々の幸せや繋がりはただの音楽の趣味に留まらないということを毎晩思い知らされたよ。ライヴの後は物販のテーブルに行って一晩中人々と話すんだ。何度も耳にするけどその度に俺たちをハッピーにする一言は"あんたらみたいなバンドが出てくるとは思っていなかったけど、最高だったぜ!"。それこそ俺たちが来た理由さ!
テキサス、なんて美しい。バーガー、バーベキュー、ホットな女の子たち!これだからアメリカは大好きさ!でもショーが終わって、サンアントニオに別れを言わなければいけなくなってしまった。Fight To Uniteツアーは続く。最初の1週間でアメリカ文化の拳を思いっきり顔面に受けた俺たちは、最初の休日をゲットした。
そして次の目的地に着く前に行く価値のある街が1つあるんだ。ルイジアナ州ニューオーリンズ!ドイツ人はこの街のことを2つの理由で良く知っているんだ。ライヴのジャズ音楽と、Katrinaとかいう気が狂った台風女。でも俺たちのイデオロギーは調子の悪いときでも気を配り、良いときは思いっきり祝うということ。俺たちはパーティしに来たんだ!
そしてそれこそが、俺たちがバーボン・ストリートで酔っぱらって踊りながら、両手いっぱいにお酒を持っている時に、故郷に居るような気分になる理由さ!ドイツではお酒を道で飲んでも全然オッケーなんだ。でも良くあることだけど、人はよく人生において"普通"であることに感謝することを忘れてしまう。アメリカに来て以来お酒を道で飲めないのがすごく辛いよ......。だから俺たちがウィスキー・ボトルを抱えて次のストリップ・クラブに向かう姿は、聖杯を持って称えているようにも見えるだろうね。この街ではとても居心地が良いよ。必要なものは全て揃っているから。1番最初の豊胸手術済みのおっぱいが俺たちの顔に触れた時から、ここに引っ越そうと計画し始めたよ。永遠にね!こんなに短い時間にこんな大量の1ドル札を使ったことはないな......でも俺たちは頭がいいから、帰り道に食べるひと切れのピザ用のお金は残してあるけどね。
俺たちの多くはこの日のことは思い出せないけど、そんなこと誰が気にする?!一生忘れない思い出の1つになるね!
次の日の朝、長いシャワーでリフレッシュしたら次の目的地アトランタに向かう。俺たちは音楽を作るのが大好きだなって感じるよ。だって1日休みがあっただけでもうステージが恋しいからね!アトランタに、いつものようにハンサムな顔で辿り着いて、俺たちのロックンロール精神を観客のラップ・ハートに注ぎ込んでやろうと意気込んだ。一緒に踊ればみんな仲良くなれるんだ。良い時間と、共有する幸せの感覚。ここでショーをするときに感じることは、ファミリーという言葉はただの言葉ではなく、ライフスタイルだってこと!ステージに上がるといつも感じるよ。このツアーでは俺たちのことを知っている人は本当に少ないかもれしれないけど、大きな声援で迎えてくれる。本当に感謝しているよ!
そしてアトランタでの素晴らしいショーの後は、楽屋でのアフター・パーティーが待っている。このツアーで俺たちはDeuceと彼のバンドとすごく仲良くなったんだ。アメリカ産のウィスキーを次々と空けるにつれて、彼らとはたくさんのツアーでの出来事を話すくらいの友情を育てたよ。彼は半分ロシア人なんだ!!!だから俺たちのポーランド人のドラマーのDavidと仲良しさ。
こういった瞬間に、今回のツアーは"Unite"という言葉をタイトルに入れているだけではなくて、本当に
"Unite"しているなって感じるんだ!ステージの前にいる観客の人々でも、ステージ上の音楽のスタイルも、ステージの裏のバンドでもみんなね!次のツアーが待ちきれないよ。
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