LIVE REPORT
MAYSON's PARTY
2025.10.11 @渋谷WWW X
Writer : フジジュン Photographer:"SUGI" Yuya Sugiura
"今日しかない特別な一日、みんなで楽しんでいこうぜ!"
OPナンバー「La-La-La」の曲中で、AYATOMO(Vo/Gt)が今日という日が自分たちにとってもみんなにとっても特別な一日であることを確認し、最高の一日になることを願うように告げる。今年1月に2ndフル・アルバム『GO』をリリースしたMAYSON's PARTYが、全国36ヶ所を回るリリース・ツアー[Let's "GO" MAYSON's TOUR 2025]のファイナル公演を渋谷WWW Xにて開催した。
心強い盟友たちを迎えて、賑やかに開催してきたツアーを共に締めくくるゲストは打首獄門同好会だ。フロアを埋め尽くす観客に"うまい棒"が回され、会場中がうまい棒を振る異様な光景を生んだ「デリシャスティック」で楽しくライヴをスタートすると、全員でスクワットを合わせた「筋肉マイフレンド」と続いた打首(獄門同好会)のステージ。気付くと全ての観客が巻き込まれてるという、もはやお家芸と言える巧みなライヴ運びで大いに沸かす。「島国DNA」、「日本の米は世界一」でライヴを終える頃には、打首のワンマンか? と錯覚する程の一体感とホーム感が会場を包んでいた。
そして、本日の主役であるMAYSON's PARTY。SE「COUNT DOWN」で登場するや否や、"始めようぜ、東京!"と「La-La-La」を派手やかに鳴らすオープニングの流れは最新アルバムの曲順通りだ。しかし、当然ながらライヴ仕様にアレンジされた楽曲は、音源とは全く印象が異なる。ライヴで鍛え上げた歌やサウンドは一音一音がたくましく説得力があるし、堂々とした立ち姿やパフォーマンスは自信に満ちており、たった1曲からでもツアーの成果がしっかりと見える。
「TRY and TRY」や「Super Fly High」とアッパーな曲が続くと観客が掛け声やクラップを合わせて、「RIDE THIS WAVE」ではフロアにサークルが生まれてと、それぞれの楽しみ方で盛り上がりを生んだ序盤戦。"バンド史上一番長いツアーだけど、すごく濃い時間を過ごせたツアーだったと思ってます"と振り返ったMCでは、"今日は俺等にとってめちゃくちゃ特別な日なんで。みんな、おもくそ楽しんでいきましょう!"とAYATOMOが改めて告げる。
「NOW WE GO」、「TWISTED」といった最新アルバム収録曲を軸に、ライヴ定番曲を織り交ぜて音楽的な振り幅の広がりを見せながら、一貫したポップさとキャッチーさを持つ楽曲たちがフロアをブチアゲ続けた中盤戦。その幸福感溢れる光景を見て、こんな空間を全国で作ってきたかと思うと、なんだか嬉しく、誇らしく感じる。また、大所帯ながらメンバー各々が要所要所で前に出て魅せ場を作り、全員が主役になっているのもMAYSON's PARTYの強みであり魅力だが、あの幸福な空間を作るには観客一人一人の力が必要と考えると、会場にいる誰もが主役なのかもしれない。
"パンク・ロックに出会った、1人の少年の歌を"と始まった「PUNK ROCK BOMB」で胸を熱くさせ、「Apple Orange Banana(A.O.B)」で楽しく歌って踊って、「Whiskey Boy」でなぜか恒例になっているというスクワットを合わせてと、打首に負けない観客巻き込み型の展開で一体感を生んだ後半戦。ラストのMCではツアーを支えてくれた仲間のバンドや全国の"PATISTA"(ファン)への感謝を告げると、"We are one"と拳を突き上げて声を合わせた「ONE」で心を1つにし、"MAYSON's PARTYがみんなの人生の光になりますように"と願いを込めた「SUNSHINE」を披露する。本編ラストは「UNITE&SKA」で会場中を踊らせて、強い絆や団結力で結ばれた本当の意味での一体感を生み、美しくツアーを締めくくった。
アンコールでは、2026年1月、2月に配信シングルを連続リリースすること、2026年3月21日に恵比寿LIQUIDROOMにて初ワンマン"MAYSONʼs PARTY 初ワンマン 全曲やりますパーティー!!"を開催することを発表。歓喜するファンの拍手で再登場すると、「Daydream Believer」(THE MONKEES/THE TIMERSカバー)で終わらない夢を歌い、「Going Home」でまた会う日を約束する。MAYSON's PARTYの最新型を見せるだけでなく、今後の展開やさらなる飛躍も期待させて、ツアーの幕を閉じた。
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