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LIVE REPORT

TRiDENT

2022.12.05 @LIQUIDROOM ebisu

Writer : 杉江 由紀 Photographer:nishinaga "saicho" isao

直向き(ひたむき)な情熱を迸らせながら、彼女たちはステージ上で現時点での極限的なパフォーマンスを展開してみせたと言っていいのではなかろうか。

PaleduskのDaisuke(DAIDAI/Gt)や、PENGUIN RESEARCHの堀江晶太(Ba)など、曲ごとに異なるアレンジャーを迎えてのコラボレーションを果たした最新ミニ・アルバム『D-X』で、その作品タイトルよろしくバンドとしての新境地を開拓してみせたTRiDENTが、今回の東名阪ツアー"TRiDENT D-X RELEASE ONEMAN TOUR"で提示したのは、ライヴ・バンドとしての次なるフェーズで、オープニングを飾った「CRY OUT」からして、ダイナミック且つ鬼気迫るような音をフロアへと力強く放っていくことになったのである。

"想像以上の景色で、しょっぱなから涙のような? 汗のような? ものがこぼれそうになったんですけれども、2022年の私たちは「ここ」に向けて走ってきたと言っても過言ではないくらい、今日を楽しみにしてましたし気合もバチバチで挑んでますので、今日はみなさんよろしくお願いします!"(ASAKA/Vo/Gt)

"私もほんと、最初のSEが始まった瞬間から泣きそうやったわ(笑)。マジですごいな、この景色。今回は東名阪の3本で濃いツアーになってきてますし、このLIQUIDROOMは自分たちにとってこれまでで最大キャパの会場でもありますからねぇ。不安とかワクワクとかすごくいろんな感情がありましたけど、とにかく今日をこうして無事に迎えられて良かったです!"(SERINA/Ba/Cho)

"ド平日、月曜日に行っているLIQUIDROOMでのワンマンではありますが(笑)、こんなにたくさんの人たちが来てくれて嬉しいです。ありがとうございます!"(NAGISA/Dr)

並々ならぬ想いを抱えたうえで臨んだ東名阪ツアーの最終日だっただけでなく、その内容が相当に充実したものとなっていたこともあってか、なんとこの夜のライヴでは終盤にてASAKAから以下のようなある種の宣言がなされるひと幕も。

"私たち、東京ドームを目指してまして。まだまだここは通過点なんです。もちろん、これからも大きな壁にぶち当たったり、つまずくこともあると思うんですが、なぜか根拠のない自信はあって「こうして応援してくれてるみんなと一緒なら、私たちはきっと東京ドームに立てるんじゃないか」って心から思ってるんです。これからも続いていく私たちの終わらないストーリーをこれからもみんなと一緒に作っていきたいし、私たちの夢をみんなで叶えていこうね!"

なお、この言葉を受けて本編ラストに演奏された「シグナル」では、オーディエンス側が仕掛けてくれたサプライズにより、曲のサビ部分あたりで、場内が白色のサイリウムライトのキラキラした光であふれる光景が生まれたのだが、これを目にしたASAKAは、感極まったことで一瞬だけ声を詰まらせ歌えなくなってしまうことに......(もちろん、SERINAとNAGISAも感動していた模様)。ただ、すぐに態勢を立て直して、そこから先はむしろ満面の笑顔でこれを全力で歌い切ってみせたのだった。

"君と誓った未来/叶わない夢なんかじゃないと/ここで証明してみせるよ"
今宵のWアンコールで再び歌われた「CRY OUT」のこの1節の通り、TRiDENTはここからも目指す未来と描く夢に向かって、きっとひたすらに、直向きに走り続けていくに違いない。

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