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LIVE REPORT

ZEBRAHEAD

2022.10.28 @豊洲PIT

Writer 荒金 良介

"シマウマ軍団"ことZEBRAHEADが、"SUMMER SONIC 2019"以来3年ぶりに帰ってきた! もともと2020年にツアーは組まれていたものの、パンデミックの影響を受け、今年ようやく振替公演が実現。バンドはMatty Lewis(Vo/Gt)の脱退を受けて、Adrian Estrella(Vo)を迎え入れ、新5人体制による初の東名阪ツアーを決行。そのファイナルにあたる豊洲PIT公演は、以前と変わらず大盛況を博した。何より3代目ヴォーカルの座を射止めたAdrianは新旧の楽曲を完璧に歌いこなし、バンドに違和感なく馴染んでいる。また、パフォーマーとしても一流でフロアを煽る姿は頼もしい限りであった。

"Tokyo! We are ZEBRAHEAD!"とAli Tabatabaee(Rap)が挨拶すると、「Rescue Me」でショーは開始。Adrianの歌メロとAliの速射ラップによるツイン・ヴォーカルは相性抜群である。「Save Your Breath」に入ると、Dan Palmerは台車に乗ったままギター・ソロを弾くなど(※スケルトンのつなぎ服を着たスタッフが押す)、やりたい放題だ。また、"Tokyo、元気ですか? 寂しかった! 座ってください"とAliは話し掛け、そこから観客をジャンプさせる盛り上げ番長ぶりも発揮。

「Hello Tomorrow」に入ると、キャッチーなメロディも相まって会場の温度は急上昇する。"ZEBRAHEAD family, Adrian!"とAliが紹介を挟むと、"First time, Tokyo!"とAdrianはご挨拶。そして、来日記念盤『Ichi-go Ichi-e -Japan Special Edition』から「No Tomorrow」を解き放つと、イントロからクラップの嵐が吹き荒れる。改めて、ZEBRAHEADは日本のファンに深く愛されていることを感じる場面だった。観客は新曲もしっかり聴き込み、即反応しているのだから。

パーティー曲「Drink Drink」を経て、次はMAN WITH A MISSIONとの共作曲「Out Of Control」へ。AliとAdrianのふたりがハンドマイクで前のめりに歌い上げ、熱狂の渦を作り上げていく。そのあとも「Call Your Friends」から「Homesick For Hope」に繋ぎ、「Hell Yeah!」をプレイ。ショーも中間地点を過ぎ、人気曲「Into You」、メタルとスカの混合技で迫る「Russian Roulette Is For Lovers?」と、個性際立つ曲調でガンガン焚きつけていく。加えて、SLAYERばりのヘヴィさで牙を剥く「When Both Sides Suck, We're All Winners」にもアガるばかりであった。

「Lay Me To Rest」においてはAdrianが柔和な声色を生かし、さらにアカペラ・パートもあるなど新機軸を打ち出した曲調も最高だ。アラビアンな旋律に身体が動く「Who Brings A Knife To A Gunfight?」では観客と共にタオル回しを繰り広げて大フィーバー。本編を「Falling Apart」で締めくくり、観客は即座にアンコールを求め、バンドは再びステージに姿を見せた。

今年バンドは結成27年目を迎え、Aliは感謝の気持ちを述べると、「Playmate Of The Year」をここで投下。中指ポーズで観客と同化したあとは「All My Friends Are Nobodies」を挟み、ラストは「Anthem」が炸裂! ZEBRAHEADらしい超絶ポジティヴなミクスチャーを解き放ち、大勢の観客を昇天させた。Ben Osmundson(Ba)は終始下ネタ連発で笑わせるなど、大人びた貫禄とは無縁の、永遠の少年性を貫き通すシマウマ軍団。デビュー時から変わらぬパーティー野郎っぷりが実に眩しかった。

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