INTERVIEW
NoGoD
2015.04.07UPDATE
2015年04月号掲載
Member:団長 (Vo) Kyrie (Gt)
Interviewer:荒金 良介
-インディーズ時代の曲はアレンジも複雑ですよね。
Kyrie:当時の曲はガチャガチャしてますよね。「愚蓮」を書いた当時は20歳ぐらいで、いろんなものを1曲に詰め込もうとするわけですよ。
団長:当時はスタジオでジャムりながら作ってましたからね。「愚蓮」のイントロのリフはKyrie、サビのコードは俺みたいに当時はゴチャゴチャでした。
Kyrie:今は1曲をひとつの作品として、わかりやすいように作ってますからね。
団長:インディーズ時代のミクスチャー色が好きだった人もいますけど、僕らはその時代の曲もライヴでやりますからね。逆にインディーズ時代の曲は2度と作れないかもしれないけど、ライヴでいっぱいやるから、ライヴに来て欲しいですね。
-あと、新曲「walk」はシンプルですごくいい曲ですね。
団長:狙い通りじゃん。Kyrieさん、いい曲を書きたかったからね?
Kyrie:最初はベスト盤に新曲を入れる発想がわからなくて。
団長:俺は入れる派なんですけどね。
Kyrie:自分の中のベスト盤は、今までやってきた音楽の中でいいものを選ぶというイメージなんですよ。そこに新曲を入れる? じゃあ、どんな新曲を入れたらいいのか、全然わからなかった。で、いろんな人にリサーチすると、"いい曲を書けばいいんだ"と(笑)。よし、いい曲を書こうと。
-Kyrieさんが思ういい曲とは?
Kyrie:わかりやすい曲ですね。メロディ、コード進行はできる限りシンプルにして、わかりやすく提示しようと。特定のジャンルに突き進まず、余計な雑味を加えないようにしました。転調したくなるけど、そこも取っ払ってやりました。
-新曲は10年間の賜物みたいな楽曲だと思いました。アコースティックでも成立するほど、メロディが素晴らしいです。
団長:今回入ってるメタル曲でもアコギでやれなくはないですからね。いいメロディにこだわってきましたからね。
-歌詞も良くて、心に沁みました。
団長:自然とああなっちゃいました。このタイミングじゃないと、言えないことかもしれない。現状に満足してるわけじゃないし、すごく赤裸々な歌詞になりましたね。俺たちはまだ何も結果を残してないので、その部分では憤りを感じてるんですよ。"10年でこの程度?"と思う部分と、だけど、10年やってきた自信もある。「walk」という曲名にしたのは"まだ先があるし、あくまでも通過点にいる俺の気持ちですよ"って。ここまで来たんだから、歩くしかないでしょって。不満、葛藤、悩みもあるし、ウチは順風満帆ではなかったから。
-内面の弱さを歌詞で表現できたのは強くなった証じゃないですか?
団長:そうですね。10年経って、やっと書けた歌詞ですね。初期にありがとうみたいな歌詞を書いたけど、重みがなくて。今はちゃんとありがとう、と歌えますからね。10年でいろんなものが変わりました。
-"これが生きる意味"という歌詞も心からそう思わないと、なかなか出てこない言葉かなと。
団長:10年経って、その意味合いにちょっと気づけました。若いころはフィクションでも書けたけど、10年過ぎるとリアリティを持って書けるから、余計にエモくなりましたね。