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INTERVIEW

Gerard Way

2014.09.17UPDATE

2014年09月号掲載

Gerard Way

インタビュアー:山口 智男

-『Hesitant Alien』の完成、おめでとうございます。ソロ・アルバムを完成させた現在の気持ちは?

最高の気分だよ。ワクワクしているんだ。自分の人生がまたスタートしたような感じで、とてもいい気持ちだよ。なんだかとても自由になれたような、リラックスできたような、今、そんな思いを楽しんでいるんだ。

-もう何度かライヴで新曲を演奏しているそうですね。その中でも1番大きなライヴだったReading and Leeds Festivalsで演奏した感想は?観客は新曲をどんなふうに受け止めてくれましたか?

そうなんだよ。オーディエンスを見ている限り、とても楽しんでくれたような感じだった。だからステージに立っていて温かい気持ちになれたよ。曲を知らないのに、みんな参加しようとしていて、ライヴの1部になろうとしていたその姿勢が最高だったんだ。これをやって良かったと改めて思えたし、満足できたよ。

-現在のバンド・メンバーはソロ・アルバムのレコーディングに参加したIan Fowles(Gt)、 Matt Gorney(Ba)、Jared Alexander(Dr)、James Dewees(Key)なんでしょうか?

そうなんだよ!Jamesは(『Hesitant Alien』収録の)「Millions」のデモ・レコーディングがあったから、テキサスのスタジオでのレコーディング作業には加わってないけど、他のみんなは一緒にレコーディングしている。

-THE HORMONESというバンド名はどこから?

THE HORMONESは何となく思いついたカッコいい名前だった。ただ、完全にオフィシャルな名前ではないし、アルバムのどこにも出していない。今のところ、ライヴのポスターにも掲載している名前でもないし。ちょっとだけ過去に頷いているような、過去を認めているような感じだと思う。

-レコーディングに前述したミュージシャンを起用したのは、なぜ?

それぞれ違うんだけど、JaredはMY CHEMICAL ROMANCE(以下MCR)の最後の方でライヴ・サポートをしてくれてた。IanとMattは彼らがTHE AQUABATSのメンバーとしてプレイしているとき知りあったんだ。もともと"Yo Gabba Gabba"(アメリカのパペットを使った子供向けのテレビ番組)を通じて、その番組のクリエーターの1人だったChristian Jacobsと知りあったんだけど、彼はTHE AQUABATS というバンドのメンバーでもあったんだ。それでバンドとの交流が始まって、みんなとすごく仲良くなったんだけど、そのバンドでテクニシャンをやっていたMattはテレビ番組の悪役もやっていた(笑)。Jamesとはずっと昔に、カンザス・シティにあるバーで演奏したときに知りあったんだ。彼はREGGIE AND THE FULL EFFECTというバンドのメンバーで、そのバンドのサポートとして僕たちもツアーに出ていた。そのときに友達になって、ずっと連絡を取り合って、今回も声をかけたってわけさ。

-ソロ・アルバムの曲はいつごろ作ったものなんでしょうか?それも含め、MCR解散からソロを完成させるまでの経緯を教えていただけないでしょうか?

もちろん!ソロを始めたとき、別に正式に"さあ、ソロ・アルバムを制作しよう!"なんて考えてなかった。MCRが消滅しかけているころで、音楽を作ることでそのつらさを乗り越えることができたんだ。音楽を作ることで立ち直ることができたんだけど、作っていた音楽をリリースするつもりはなかった。ただ作るだけで救われていた時期だったんだ。気分が良くなるからどんどん作っていたんだけど、いつしかアルバムになっていることに気づいて、少しずつソロ・プロジェクトとして形になっていった感じだね。まだデモで録音したものしかなかったから、(ソロ・アルバムのプロデューサー)Doug Mckeanと一緒にテキサスに行って、メイン・トラックのレコーディングをすることになった。だから、そのテキサスのスタジオに着いたときからオフィシャルなソロ・プロジェクトってことになるわけだけど、実際はその前の1年くらい曲作りをしていたんだ。

-ソロを作るにあたっては、現在の音楽の風景を変えることとアメリカにおけるブリット・ポップの再興というテーマがあったそうですね?そういうテーマは曲を作っているうちに思いついたものなんですか?それともそういうテーマがまずあって、曲を作り始めたんでしょうか?

いや、テーマなんて何もなかったよ。ただ自然に出てきたって感じで、アルバム全体が1つの実験のようなものだった。あまり深く考えることもなかった。歌詞も音も何もかも、考え過ぎたものはなかった。考え過ぎてしまうようなことがあったら、すぐにそこから離れて、あとでまた戻るようにしていたんだ。考え過ぎて台無しにしたくなかったからね。ギターを持って、歌い始めたらこういう結果になっただけで、前もってテーマを考えていたわけではないんだ。

-あなたにとって、現在の音楽シーンはどんなふうに映っているんでしょうか?

わからない。わからないな。まだ人が音楽を作っているということだけですごく嬉しいよ。今流行っている音楽、昨日流行っていた音楽は、音楽を作る人にとって無関係だと思う。すべて変化しているし、トレンドが生まれて消えたりするし、パターンもいつも変わっていると思う。自分の心、本当に感じているものに応え、自分のアートや本能を形にしたらいつでも必ずオーディエンスがいると思う。だから、音楽のシーンのことなんて普段は考えたりしてないんだ。今、何が流行っているか、何が主流なのかまったく把握していない。MCRが解散したすぐあと、一時期アコースティック系の音楽に人気があったことは知っているけど、それも消えたような気がする。これについて何かコメントしても意味があるかどうかもわからない。

-ブリット・ポップからはどんな影響を受けている?というか、どんなところに魅力を感じていたんでしょうか?

ブリット・ポップってみんな言うけど、もうこの言葉は陳腐だよね。僕は意識してなかったからそこまで突っ込まれても答えることがないんだけど、自分のソロがブリット・ポップ・アルバムだとは思ってないんだ。アメリカン・オルタナティヴの要素もたくさんある。SONIC YOUTHやSMASHING PUMPKINSは影響を受けたバンドなので、そういう要素も含まれている。僕はDavid BowieやIggy Popが特に好きだよ。だからこのアルバムにはそういった影響を多少なりとも受けていると思う。特にDavid Bowieのベルリン時代にはかなり影響を受けていて、アルバムを作っているときも聴いていた。でもイギリスの若手バンド、HISTORY OF APPLE PIEとかEGOSとかは好きだよ。UKで流行り始めている新しいノイズ・ロックには興味があるね。

-曲を作る中で、ソロ・アルバムの方向性を決めたとか、ソロ・アルバムの全体像をつかむきっかけになったとかという曲はありましたか?

もともとソロ・アルバムを作ろうという意識はなかった。音楽を作ることでいろいろ乗り越えることができて、どんどん曲を作るうちにアルバム1枚分の曲ができたから、特にきっかけなった曲はないと思う。