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INTERVIEW

DIR EN GREY

2011.08.09UPDATE

2011年08月号掲載

DIR EN GREY

メンバー:Toshiya(Ba)

インタビュアー:MAY-E

-日本の竹林を背景に、ラテン語のタイトルが重なるっていうのも、DIR EN GREYらしいジャンルレスな雰囲気があって面白いです。

うん。皆が知っているものっていうのは、うちはあんまり好きじゃなくて。

-レコーディングの話に戻りますが、今回は震災の影響で大きな不安を抱えてのレコーディングだった訳ですよね。

はい、実際スケジュールも大分押しました。

-3月11日のあともしばらくは日本中が騒然としていましたからね。

そうですね。ただ、あの時間があったから、アルバムをより詰めることが出来たのも事実なんです。不謹慎ではあるけれど、考える時間が出来たというか。制作的には、あの時にいろいろ試すことが出来たんですよね。

-そうだったんですね。ただ、あのような異常事態の中ではメンバーやスタッフの方々のモチベーションを保つのも大変だったと思います。Toshiyaさん自身、どんなことを考えていましたか。

不安でしたよ。最初はやっぱり。本当に“死んじゃうかも”って思った瞬間もあったし。人間では到底抗えない力によって死を実感したのは、あれが初めてでした。

-3月11日は東京に居らっしゃったんですか?

はい、東京にいました。今回の震災で、日本人である自分を含めて危機感の無さが明確に映し出されたんですよね。これまで、戦争だったり震災だったり、色々な事が世界中で起こってきたけれど、それはブラウン管を通して見ていたものだった。だから、初めて自分たちが直面したこの現実はもの凄くショックなものだったし、同時に自分たちは平和ボケしていたんだなって思った。世界で起こっている色々な事も、明日は我が身だなって思いましたね。

-確かにそうですね。

あの時は、もうこれから音楽をやることは出来ないのかもって思ったし、アルバムを作っている場合じゃないとも思いましたよ。アルバムを作ったところで、出ないんじゃないかとも思った。そうやってあれこれ考えたけれど、結局、自分たちには音楽を作ること以外術がなかったんです。自分たちのやるべき事は、このアルバムを仕上げることなんじゃないかって。

-なるほど。そのような強い意志があって完成したアルバムなんですね。

そうですね。だから、あれこれ言うんじゃなくて音で感じてもらえたらいいなって思って。今作『DUM SPIRO SPERO』ほど、“誰かのために”とか“音楽に出来ること”なんて考えていないアルバムはない。自分にとって、音楽は生きることだと思った。そういう意味では、思いっきり自分たちのエゴが詰まっているんだと思うんです。

-東北地方太平洋沖地震以降、初めて世に出るDIR EN GREYの音、つまりバンドの意思ですから、世界はもちろん特に日本のファンはこれを待ち望んでいると思います。

ありがとうございます。

-さて、制作面の質問に移ります。今作『DUM SPIRO SPERO』に収録されている楽曲は全てTue Madsenがミックスを担当しているんですよね。Tueには、バンド側からどんなリクエストを出したのでしょうか。

リクエストはするんですけど、そこまで細かくは言わなかったですね。

-インターネットでのやり取りは大変だというお話も伺いましたが……

はい、大変です(笑)。基本のたたき台はあるんですけど、それを伝えて、返って来たものに関してもっと細かく指示を出していくっていう感じですね。その繰り返しです。

-逆にTueから、今作『DUM SPIRO SPERO』に対してどんなコメントがありましたか?

「面白い、面白い」って言っていましたね(笑)。「こういう楽曲をやったことがなかったから、とても面白い」って言ってくれていましたよ。

-確かにDIR EN GREYの音楽って独創的ですからね。海外のファンからのDIR EN GREYの音楽へのリアクションって、日本とまた少し違うでしょうね。薫さんは以前、「激しけりゃ激しいほどいい」というような事も仰っていましたが(笑)。

うん、確かにそういうところはありますね(笑)。僕が面白いと思ったのは経済情勢による違いですね。例えば、治安の悪い場所だと、お客さんもすんごい暴れるんですよ(笑)。見方を変えているとかではないですけど、確かにそういう統計はある。抑圧されているものが多いのか、ライヴに発散しに来る人が多いみたいで。