DISC REVIEW
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変われば変わるものだ。その昔、Dir en grey時代の彼らが東京に初遠征して来たライヴを目黒鹿鳴館でレポ取材したときの衝撃は今でも忘れられない。正直、あの頃の彼らは演奏というよりもただ楽器を鳴らしているだけ、ただ声を発しているだけの状態で、どんな曲が表現されているのかさえほぼ掴めないようなステージングに終始していたのである(※個人の感想です)。あの日から幾年月......。本映像作品は彼らが昨年開催した結成25周年記念ツアーにおけるZepp Haneda(TOKYO)2デイズの模様を収めたものとなるが、繰り広げられてゆくライヴは百戦錬磨のDIR EN GREYだからこそなし得るベスト・パフォーマンスの連続。新旧の楽曲を交えた粋な構成も秀逸。彼らはもはやどのバンドも決して到達できない絶対的超領域にいる。 杉江 由紀