DISC REVIEW
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今回、新しいFOBサウンドをアピールしようと意欲的にレコーディングに取り組んだことは、前3作を手掛けたNeil Avlonに代え、プロデューサーに新たにButch Walkerを起用していることからも窺える。これまで以上にR&B/ヒップホップの音作りを追求したうえで、それをFOB流のハード・ロック・サウンドに落とし込んだ、その結果がディスコ・ナンバーやエレポップも含む幅広い曲の数々というところにバンドの完全復活を確信。活動休止とメンバーそれぞれのソロ活動は決して無駄ではなかった。これまでリリースしてきた、どの作品よりも"踊れる"ロック・サウンドは新たなリスナー層にもアピールしそうだ。終盤を盛り上げるCourtney Love、Elton Johnの客演も賑やかしに終わらず、ちゃんと大きな聴きどころになっている。 山口 智男