DISC REVIEW
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世界が待ち焦がれたFALL OUT BOY待望のニュー・アルバム! スピーディー且つピースフルなポップ・パンク曲が占める冒頭の4曲だけで胸が満たされる仕上がり。Track.5「Headfirst Side Into Cooperstown On A Bad Bet」ではグルーヴィなダンス・ロックをきかせ、生楽器でビートを刻むTrack.6「The (Shipped) Gold Standard」へと流れる。パンク調でない起伏に富んだメロディ・ラインを、裏声を使い分け、スマートに歌い上げるPatrick Stump(Vo)の歌が特に素晴らしい。Track.7「Coffees For Closers」ではこれぞFOB節といえるパワフル且つキャッチーなメロディがぶち込まれるが、ここでまたPatrickの力強い歌声に再度唸らせられるし、壮大なスケールで描かれたTrack.8「What A Catch, Donnie 」ではミドルテンポのバラードが胸をぐっと熱くさせる。情熱的なTrack.9「27」、エレクトロな気分いっぱいのダンス・ソングTrack.10「Tiffany Blews」からロック版N*E*R*DなTrack.11「w.a.m.s」へ、そしてオーケストラを取り入れた軽快でクラシカルなTrack.12「20 Dollar Nose Bleed 」と、後半は様々に表情を変えていき、スクリーム・パートまで取り入れたMY CHEMICAL ROMANCE風のゴシックなTrack.13「West Coast Smoker」で本編最後を締めくるという充実ぶり。Elvis CostelloやDeborah Harryらをはじめ、ディケイダンス勢も多数ゲスト参加。FALL OUT BOYにしか成し得ない、贅沢すぎるアルバムが完成した。(MAY-E)