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COLUMN

THE STARBEMS 日高 央の激トーク!! 第六回

THE STARBEMS 日高 央の激トーク!! 第六回

-勢いも含めて10代ならではかもしれませんね(笑)。

日高:逆に同級生とは話が合わなかったんじゃない?

JESSE:そうですね。アメリカンスクールの同級生は、みんなアメリカのバンドを聴いていて。俺はそのとき、BLOODY IMITATION SOCIETYとか、日本のバンドを聴いてましたね。レコファンに行ったり、吉祥寺にwarszawaっていうレコード屋があったんですけど。

日高:あったあった。

JESSE:そこで、日本のバンド限定でジャケ買いして。家持って帰って、"あー、クソだった......"とか"これかっこいい!"とか。

日高:賭けだったよね。

JESSE:アメスクの友達が知らないバンドを聴かせるのにはまってて。

日高:当然BLINK-182とか何だとかはみんな知ってるからね。

JESSE:そう、BLINK-182の1枚目『Cheshire Cat』とかが出たときに、なんか違うやつを探したいなっていうので、BLOODY IMITATION SOCIETYを持って行った思い出がありますね。

日高:それは、友達の反応はいいの?

JESSE:いい。体育館でラジカセでBLOODY IMITATION SOCIETY聴いたりBACK DROP BOMBを聴いてた。

日高:わりと俺ら世代の、洋楽コンプレックスで英語でトライしてっていう人たちは、海外じゃなかなか受け入れられないだろうって思ってたんだよね。それをTHE MAD CAPSULE MARKETSが突破してくれた。

JESSE:最初に、KYONOさんの声聴いたとき、ディストーションがすごすぎて何言ってるのかわからなくて。大人になって、KYONOさんと話ができたときに、"いつも曲の前に#*?@¥&っていうの、何て言っていたんですか?"って訊いたら、"みんな愛してるよ、ありがとう!だよ"って言ってて。

日高:はははは!絶対言ってないと思う。

JESSE:(笑)ほんとかよ~っていう。

-そのころはバンドをやりたいというのもあったんですか。

JESSE:僕は日本のバンドになりたくて、しょうがなかったガキでした。アメリカでデビューしたいとか、アメリカに行きたいとかはまったく考えてなかったし。

日高:そこがJESSEの特異なところだね、いい意味で。同世代で、日本で育ってバンドやる人は、今流行ってるものになりたいんだろうけど。アンダーグラウンドで広がってるものに飛び込みたいっていう発想だよね。

JESSE:今やっているThe BONEZも、今流行っている音ではないんだけど、あれが好きなんですよ、90年代の感じっていうのが。

日高:もろミクスチャーだけじゃないし、もろメロディックだけでもない。そんなのがちょっとずつミックスされてるのは、すごく感じるしね。

JESSE:この間、THE STARBEMSと新代田FEVERで対バンしたとき、うちのドラムのZAXもBLACK FLAGとかそういうパンクが大好きなので。"いつかマジで対バン・ツアーやりてえ"って思ってたんですよ。

日高:お互い、歪な形でオールド・スクールを愛してるよね(笑)。

JESSE:(笑)格好とかそんなオールド・スクールじゃないんだけど。こう、タンタンタンタンで始まった瞬間、常にピークになる。YouTube全盛でお客さんが曲を知ってて盛り上がれるのが当たり前で、"盛り上がらねえ=初のお客さんだな"って思うバンドが今、多いと思うんだけど。初めて来ても、ガーンといきなり盛り上がって、サビの2周目では歌ってるみたいな。

日高:そうね。

JESSE:そういうバンドに僕たちもなれたから、一緒にやりたいと思ってた。

日高:お互い、ギアが最初からトップでいってるようなバンドが好きっていうかね。それはたしかに共通点としてあるかも。なんだろうね、そういう生き急ぐ感って。最初に、音楽に目覚めたのは何だったの?

JESSE:僕は親父がやってたので。

日高:まずはね。

JESSE:うちの親父が聴いてない音楽をっていうところからで、ヒップホップでした。

日高:最初はそこから離れようとしたんだね。

JESSE:だって、やっぱり親父から聴こえてくる音楽がことごとくかっこよくて。Jimi HendrixとかBob Dylan、Jaco Pastoriusとか聴かされても。もう、いいよと。自分の音楽探したいっていうので、ヒップホップに入っていって。でも自分で最初に買ったCDは、GAOなんですよ(笑)。

日高:"♪なが~れる~、きせ~つに~"(「サヨナラ」)っていう(笑)。俺の先輩が手伝ってたな。

JESSE:へええ。GAOみたいな歌手になりたいと思ったら、女性だって知って(笑)。"ああ、女性だったんだ!"って。そこで最初の夢を打ち砕かれた。

日高:GAOのまま言ってたら、The BONEZはいないんだ(笑)。

-それは意外なお話ですね(笑)。

JESSE:そこからヒップホップに入って、うちには打ち込み音楽がなかったので。それでターンテーブルをお金貯めて買ったんです。

日高:ギターよりもそっちが先なんだ。

JESSE:ギターをちゃんと弾き始めたのは、RIZEからなんですよ。

日高:そうなの!?

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【日高 央の1枚】

  DAVID BOWIE
『Ziggy Stardust:The Motion Picture』
 (1983)

【JESSEの1枚】

  Jimi Hendrix
『Live At Woodstock』
 (1999)