魔法少女になり隊　かじばじるとなにしゃべる？第17回

早いものでもう6月です。1年の半分が過ぎてしまったけど、1月からポリープ手術のため活休と自粛期間合わせると、ほとんど家の中で過ごしてたことに驚いてしまう。今まではざっくりとした1年のスケジュールがあって、そこにどんどんいろんなものが増えていくからなんとなく1年こう過ごしたいみたいな目標があったけど、今年に関しては全く読めないね（笑）。だから逆を言うと今まで目の前のことに突っ走りすぎてて、自分を見つめ直す時間とかなかったなあって。この自粛期間はある意味、自分といっぱい向き合って、自分との戦いだったなって思う。その中で目標も課題も見つけたし、私のずっと探してたものも見つけた。

それは大人になるにつれて、どんどんなくしてしまうもの。「好きなものを好きって思い切り言う気持ち」、「失敗を恐れない心」、「自分を信じる勇気」。小さい頃は、好きなものを思い切り好きって言えてたけど、大人になるにつれて、好きっていうまでの知識量とか歴とか色んなことを考えてしまって好きと言いにくくなったと私は感じてる。それによって自分の興味や関心の幅を狭めてしまって勿体ないと思ってた。だけど、どうしてもそんなに詳しくないし......とか、最近知ったばっかりだし......が邪魔する。よく私も「最近ましょ隊知ったばっかりだけど、ワンマン行っていいですか」とかコメントもらうけど、それもきっと同じ気持ちなのかなあって思った。失敗を恐れない心もそれと同じで、小さい頃とかはたくさん転んで泥だらけになって家に帰って、結果お母さんに怒られたとしてもへっちゃらだった。でも今は痛いから転ぶのが怖い。きっと小さい頃は、これしたら転ぶかもなんて思ってもいない。いつからそうやって自分を綺麗に、安全な道ばかり選んでしまうようになっちゃったのかなって。それもさっき言ったような興味や関心が先行して、小さい頃は進んでいっちゃうけど、今はここ危ないかもしれないとか、もし間違いだったらどうしようとやる前から結果を決めつけてしまう癖が怖いことにできた。他人からの評価とか見え方、自分自身を信じることができなくて、自分の中に敵を作って、ずっとそれらと戦ってしまう。今でも負けそうになったりする日もあるけど、自分と見つめ合って、「もっと自分を信じていいんだ」そう思えるようになった。自分で自分の可能性を否定しちゃうのは本当に勿体ないね。どんな些細な気持ちだって、自分だし、他人にどう言われようが胸張っていいんだってそう思えるようにしたいなっ。

今までは2020年こう過ごす！みたいな目標のレールに爆速で走って、そこで「あ！いいな」と思った方角へ爆速で寄り道して、帰ってくる。ペースは緩めたりもするけど、止まって休憩とかしてこなかったなあって思う。

そういう突っ走ってる時は苦労とかしないでピューンと着いたらいいのにとか、あぁめちゃくちゃのんびりしたい～みたいなマインドになったりもする。その時の脳内BGMでぼのぼののED「近道したい」が再生されて、爆速しながら色んなことぐるぐる考える。

私は予定詰め込みがちで、毎日なにか目標決めて追い込むのが好きで、簡単に言うと忙しいのが好きってタイプだった。毎日なにかに追われると余裕がなくなってくる。そういう時は、決まって母からストップがかかって、「忙しいのもいいけど、たまにはゆっくり立ち止まって自分を見つめ直しなさいね」ってよく言われる。そうやって誰かが緊急停止ボタン押してくれたらいいけど、押してくれない人はきっとどこまでも、なんなら年を跨いで2021、2022、2030、2050年......って走り続けてしまうのかもしれない。

そうやってるうちに、どんどん大人になって悪い癖もついちゃったり、日々に苦しくなってしまう自分がいることにさえ気づかないのかもしれない。

時間の無駄って思いがちだけど、木の枝拾って倒して、その枝が差す方角へ寄り道してみたり、立ち止まって空を見上げてみたり、いろんな冒険や発見があって自分という人間を色付けてくれるし、そんな時間も長い人生振り返った時大切なものだった、そう思える気がします。

私はこの自粛期間にいっぱいいろんなもの見つけられたし、少し立ち止まって、深呼吸してみるのも悪くないなあって思えたし、何より身の回りにある小さな幸せに気がつけるようになれたことが1番嬉しい。寄り道も案外悪くないね。でも本音を言うと、そろそろみんなの元へ帰りたいなっ。今の私なら胸張って会える気がするよ。