COLUMN
ESKIMO CALLBOYのいきなり!チャラアゲ伝説。 vol.9
ドイツ、CologneでのLIMP BIZKITサポート・ライヴのレポート
最後のライヴから3週間以上が経ち、俺たちはレコーディング・スタジオという名の洞穴に篭った何かの動物になっていた。作曲するってことはどういうことか、俺たちはみんなよく分かってる。ファストフード、睡眠不足、ビールに努力。でもふとカレンダーに目をやると気付くんだ。「やべえ、週末にライヴあるじゃん......。」
ただの小さいクラブ・ショーとは違う。今週末はCologneのLIMP BIZKITのソールド・アウト・ショーのサポートなんだ。Palladiumという名の場所に4500人の観客......もっと多い人の前で演奏したとはあるけど、今回は違うんだ。24時間365日LIMP BIZKITを聴いていた時のことは、全員簡単に思い出せる。赤いニュー・エラを被って聴いた、青春の音楽......そしてそんな彼らとステージをシェアするだって?
俺たちのクルーはどんどん数を増していき、会場についた時には2台のスプリンターのバンと12人だった。でもそんなのなんてことない。搬入作業のために裏に着いたら、そこにはLBアーミーが待ち構えていた。トラック2台にバス2台が街から街へLBパーティーを運んでいるんだ。すごく小さくなったような気持ちがしたけど、みんなとてもフレンドリーだった。すごくきちんとしてるけど。
バックステージ・パスを入手、サウンド・チェックまで時間を潰しに楽屋に向かった。
再び小さい少年のような気分になった。ヒーローの登場を待ちながら。もちろん俺たちはカッコつける。そうさ、俺たちだってロック・ミュージシャンだよ。でも勝ち目はないね......。Fred DurstとWes Borlandがサウンド・チェックに巨大なステージに足を踏み入れた時、俺たちはいてもたってもいられなくなった。16歳の男の子が初めておっぱいを目にした時のように、SLIPKNOTを初めて生で観たときのように。
彼らはこれを20年もやっているんだ!それってまさに俺たちの夢だよ。毎年、毎アルバムごとに俺たちのバンドを大きくしようととても頑張っているんだ。でもこのLIMP BIZKITを観れば、どれだけやることが目の前にまだ広がっているか見せられた気がした。モチベーションが上がるとともに恐ろしくもあった。サウンド・チェックの後さらに興奮してきたよ。このツアーは俺たちの観客ではない。分かってる。どうしたら成功させられるか少し不安だったのはそのせいだ。ステージ衣装を身に纏い、いつものルーティーンを始める。最後こんなに興奮したのはいつだったか思い出せないよ。よし!ステージ・タイムだ。ダンス・イントロと共にステージに上がり、「We Are The Mess」を演奏するんだ!この会場は終わりが見えないようだった。人人人、そして彼らの手。すげーよ。45分間の純アドレナリン。俺たちにとって時たま盛り上げるのは大変に感じた。だってみんな1つのバンドを観に来てるんだ。そして今回、それは俺たちじゃない。でもステージ上では俺たちはとてもいい気分だし、みんなも感じてくれていると思う。
この忘れられない夜は、片付けが済んでやっと終わった。LBに直接会う機会はなかったけど、まあきっと彼らにはアホな言い訳があるんだろう :)
チーズバーガーでも食って忘れるよ!また次があると信じて!
by Kevin Ratajczak
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