MENU

激ロック | ラウドロック ポータルサイト

LIVE REPORT

HAGANE

2022.10.29 @Spotify O-WEST

Writer 杉江 由紀 Photo by TAKASHI KONUMA

全公演ソールド・アウト。今夏に待望の1stアルバム『Code ; 9021』でガールズ・ハーモニック・メタル・バンドとしての確かな存在感を強く放ってみせたHAGANEが、このたび果敢に挑んだ初の東名阪ツアー"[Code ; 9021]TOUR 2022"は、結果として見事なまでの大成功を収めることになったようだ。

そのファイナルとなったSpotify O-WEST公演においては、ヴォーカリスト Uyuが先だって激ロックでのインタビューに対し"マスクありでも声出しできるような状況ができていた場合には、絶対みんなでシンガロングしたいんですよね"とコメントとしていたように、オープニングを飾った「GunRock」から場内は剣士(※HAGANEファンの総称)たちのあげる大きな歓声や掛け声、そして歌声などで沸き返ることに。

Vシェイプのギターで容赦なくテクニカルに弾き倒すSakura、時に7弦も駆使しつつの表情豊かなプレイが光るMayto.(Gt)、指弾き5弦ベースを武器に熱いグルーヴを生むSayaka、実直なキャラクターがそのままプレイにも反映されているKanako(Dr)、伸びやかなハイトーンを武器にパワフル且つ天真爛漫なヴォーカリゼイションを聴かせるUyu。思えばHAGANEが現在の5人体制になったのは2019年秋のことであり、そのわずか数ヶ月後には今も日本国内では何かと禍根が長引いているパンデミックが勃発。当時、彼女たちは新体制での初ライヴを意図せず無観客配信スタイルにて行うことになったのだが、そんな苦境と向き合いながらも音源制作や地に足を着けながらのライヴ活動を重ねてくることにより、今回の初東名阪ツアー"[Code ; 9021]TOUR 2022"が全公演ソールド・アウトするまでに至ったという事実は、思うにその可憐なルックスとは裏腹な、HAGANEのたくましさを如実に物語っていたのではなかろうか。

"HAGANEは6畳のリハーサル・スタジオから始まったバンドなので、今このステージに立てていることを本当に嬉しく思いますし、みなさんがいてくれたから今があるんだと感謝しております!"(Mayto.)

"ここまでいろいろなことがあったけど、HAGANEは剣士のみんな、家族のみんな、関係者のみんなに支えられながらここまで来ることができました。私はメンバー個々のことも大好きだし、こんなバンドはそうそうないって思ってます。(中略)つまり何が言いたいかっていうと、本当にみんなありがとうーっ! これからもHAGANEの応援をよろしくね! あ......お目目がなんかちょっとウユウユしてきちゃった(笑)"(Uyu)

本編中盤の「Memories」では貫録あるアカペラを聴かせたり、劇的チューン「Sword Of Judgement」では中世王族のようなマントとティアラを身につけながらシアトリカルに歌ってみせたりと、渾身のパフォーマンスでオーディエンスを魅了した一方、アンコールでのMCではこのように本音を明かしながら素直な言葉を口にしたUyuは、このあとWアンコールでの「WintrySky」で、ついに感極まっての嬉し泣きをガチでしてしまうことになったのだが、彼女がここで見せた涙はとても美しく見えた。音楽とバンドをこよなく愛するその純粋な心持ちは、彼女にとってこれからも重要な原動力になっていくことだろう。

なお、HAGANEは12月23日に西川口Heartsにて"[Code ; 9021]TOUR 2022"の追加公演を行うことが決定している。もちろん、その先に続く2023年も彼女たちはまた、たくましくも可憐なガールズ・ハーモニック・メタル・バンドとして、燦然と輝いてくれるはずだ。

  • 1