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INTERVIEW

HAGANE

2021.12.17UPDATE

HAGANE

メンバー:Uyu(Vo) Sakura(Gt) Mayto(Gt) Sayaka(Ba) Kanako(Dr)

インタビュアー:杉江 由紀

異論はあるだろう。だが、映画"スター・ウォーズ"シリーズでヒーローのルーク以上に圧倒的な人気を誇るのは、なんといってもヴィランたるダース・ベイダーだ。自らをハーモニック・メタル・バンドと称するHAGANEが、ここに来て発表する2ndシングルのタイトルはその名も"SuperVillan"。約1年ぶりの音源であると同時に、来年発表予定のアルバムに向けた重要作品ともなるこの中で彼女たちが描き出していくのは、ダークでアグレッシヴでディープな世界にほかならない。ミニ・アルバム『EpisodeØ』と前作シングル『Labradorite』を経て、真っ向から"悪"という概念と対峙してみせている彼女たちの気概溢れる音を心して聴くがいい。


メタルはメンタル! ほんとにそこ大事!!


-約1年ぶりの音源として、HAGANEは2ndシングルとなる『SuperVillan』を発表することになりました。そもそも、今作に向けてはバンド内でどのようなヴィジョンを描いていらしたのでしょう。

Sakura:2022年には次のアルバムを出したい、ということをまずは先に決めたんですよね。そこからの流れで"2021年の最後にシングルも出しておこうよ"ということになって作ったのが今回の『SuperVillan』なんです。選曲としては今の段階でできている新曲たちの中から、あえて近しい雰囲気の2曲「SuperVillan」と「侵喰の夜」を選んで、そこにインストゥルメンタル「Change the future」を加えることでコンセプト性の強いシングルに仕上げていくようにしました。

-HAGANEは前作の1stシングル『Labradorite』(2020年12月リリース)でもコンセプチュアルな作品づくりをしていましたけれど、前作が凛とした透明感のある雰囲気が打ち出されたものだったとすると、今回の『SuperVillan』からはこのタイトル通りにダークでアグレッシヴな空気感が強く感じられる印象です。

Sakura:前の『Labradorite』は戦争をテーマとした内容だったんですけど、今回の『SuperVillan』は生まれ持った悲しい運命にある主人公が、そんな自分を変えたいとか助けてほしいって願う物語になっているので、それで全体的には暗めのトーンになったんですよ。ジャケットや歌詞カードで使っている赤や紫の色のイメージも、そうしたストーリーの内容を反映したものにしてあります。

-では、表題曲「SuperVillan」がどのように生まれていったのかを教えてください。

Sakura:この曲はスタジオでギター・リフの部分を最初に思いついて、それをササッと録音してから家に持ち帰って2週間くらいで作った曲でしたね。リフから全体を拡げていった結果こういう攻撃的な曲になったのもあるとは思うんですけど、自分としては聴き手に対して"訴え掛けるところのある曲"にしたいという気持ちもかなり強かったので、そこがBメロやサビの展開、音に出たんじゃないかなと感じてます。

-そんな訴え掛けの強さは、そのまま「SuperVillan」の烈しいキック・フレーズにもよく表れておりますよね。ものすごい踏み込み具合の音になっていて、ちょっと驚きました。

Kanako:原曲を貰った段階から、ドラムはすでにガッチリこういう感じになっていたんですよ。最初はさすがに"うわーっ! どうしよう? こんなの踏めないかも!?"ってなったんですけど(笑)、とにかくアレンジとしてすごくカッコいいし、この曲の良さを引き出すにはこのフレーズが絶対に必要だとも感じたので、頑張ってこれをプレイしきれたら曲の完成度も上がるし、自分自身もドラマーとして確実に一歩前進できるだろうなという確信も持ちつつ、なんとか前向きな姿勢で取り組んでいくことにしました。

-その過酷なミッションをクリアしていくうえで、大切だったのはどんなことでした?

Kanako:忍耐力ですね。最初のうちはもう全然ダメで、1曲全体を叩き切るなんてとてもできなかったんです。でも、少しずつできるところから始めていって、徐々に埋めていくようなかたちで進めていって、なかなか上手くいかないところは"どうやったらこれを踏めるようになるんだろう?"って考えながら、必死でガムシャラに練習し続けました。

-試行錯誤を重ねられたわけですね。

Kanako:ようやくレコーディング間際になって、なんとか最低限どうしてもこれだけはできないと! っていうところまでは叩けるようになった感じですかねぇ(苦笑)。まだ1曲通してやろうと思うとバタついてしまうところが出たりするので、そこはここからのライヴに向けてまだまだ練習をしなきゃなと思っているんですよ。だから、レコーディングが終わった今も曲を聴き直しては練習して、ということは続けてます。

-なるほど、今も修業は続いているわけですね。ちなみに、作曲者であるSakuraさんからするとメンバーに対して"試練を与えている"的な感覚は多少ともあられるのですか?

Sakura:いやいや、全然そんなことはないです(笑)。純粋に曲を良くしようという一心で作っていくうちに、自然と"よし、ここはツーバスで派手にドーン!! って行こう"ってなっちゃっただけですね。

-だとすると、ドラム・パートがこれだけ激烈なものになったのに対し、この曲でのベース・ラインについてはどのようなアプローチをとっていくことに?

Sayaka:私もフレーズはSakuraちゃんの作ってきたデモを完コピしました。ドラムやギターの動きが大きいぶん、この曲でのベースは全体的にどっしりと構えるようなイメージのアレンジになっているので、自分としてもそこを重視した感じですね。

Sakura:あんまり上下に音を動かさない代わりに、ベースは刻みに徹したかたちで弾いてほしかったんですよ。

Sayaka:役割としては各楽器の間を繋げたり、フレーズ同士の合間を縫ったり、そういうことをこの曲の中ではベーシストとして目指していきました。速いテンポの中でずっと16分(音符)で刻んでいくという点では基礎練習的なことを改めてやっていくのが必要で、そこはドラムと一緒で1日でどうにかなるというものではなかったですね。レコーディングに向けてある程度の期間をかけながら、16分で刻んでいくスピードを徐々に上げていくようにしたんです。毎日練習を重ねていく地道な行程が本当に必要でした。

Sakura:わかる! 私もそういう練習の仕方をしてたことがあるからわかるけど、あるラインまで努力を続けていくとそこからは手が勝手に動くくらいになっていくよね。

Sayaka:うん。自分の中の"まだできない......!"っていう焦りや葛藤と向き合いながら、いかに平常心を保ちつつ日々諦めずに続けていくしかないというか。スキルもそうですけど、今回のレコーディングでは特にメンタルを鍛えられましたね。

Sakura:まさにそう。メタルはメンタル! ほんとにそこ大事!!

Kanako:最終的にやってることは派手なんですけど、そこに至るまではすごく地道な練習の連続ですからねぇ(苦笑)。

Sakura:ちなみに、自分で弾くギター・ソロも「SuperVillan」は結構すごいことになっちゃいました。

Mayto:前回のシングルの表題曲だった「Labradorite」をはじめとして、これまでもギター2本で掛け合いとかハモりはかなりやってきていたんですけど、今回の「SuperVillan」では曲の前半からより攻めのギター・バトルをやってますし、ソロではお互いに寄り添ってハモるみたいなこともしながら、最後には一緒に駆け抜けていくみたいなドラマチックな構成になっていて、HAGANEとしてのギター・アンサンブルはここでまた大きくステップアップすることができたんじゃないかと思ってます。

Sakura:HAGANEはハーモニック・メタル・バンドですからね。そこを打ち出すという面で、どうしても「SuperVillan」にはJUDAS PRIESTみたいな激しいロング・ソロが欲しかったんです。Bメロ近辺にはピッキング・ハーモニクスも入れてありますし、この曲のギターに関してはメタル魂を忘れない! っていうことを私は意識してました。