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LIVE REPORT

HAGANE

2021.07.18 @下北沢LIVEHOLIC

Writer 宮﨑 大樹 Photo by yui

下北沢LIVEHOLICの6周年イベント"LIVEHOLIC 6th Anniversary series"。その一環として、本ライヴハウスを運営する激ロックが同じく運営している、アパレル・ショップ"GEKIROCK CLOTHING"とのコラボ・ライヴが行われた。

イベントは、5人組ハーモニック・メタル・バンド HAGANEと、6人組ガールズ・ロック・バンド リリー楽綺団のツーマンとして行われる予定だったのだが、リリー楽綺団がメンバー natsu(Gt)の体調不良により出演キャンセルとなり、HAGANEのワンマン・ライヴとして開催された。前日に発生したアクシデントに対して、HAGANEが公演を中止にする判断をしたとしても、誰も責めることはできなかっただろう。だが、そんななか急遽ワンマンに変更して、出演する意志を見せてくれたHAGANEに対しては、賞賛の拍手を送りたい。

GEKIROCK CLOTHINGスタッフのRENがオープニングDJとして場を温め、そのRENとLIVEHOLIC店長とのオープニング・トークを経ると、いよいよHAGANEのステージへ。

壮大なSEがLIVEHOLICを包み込み、湧き上がる手拍子に応えて登場したHAGANEは、「WintrySky」で口火を切った。Uyuがハイトーン・ヴォイスと中音、低音で音域の幅広さを見せつける。SakuraとMaytoのツイン・ギターで息の合ったユニゾンを奏で、Sayakaのどっしりとしたベースと、Kanakoのパワフルなドラムが支える。青と白を基調とした爽やかな衣装のイメージと、硬度の高いサウンドのギャップにやられてしまった。

"We are HAGANE! 今日は最高の1日にしようぜ!"(Uyu)と声を上げてから「GunRock」へなだれ込む。激しく点滅するライティングに照らされながら、楽器隊が息の合った動きを見せ、Uyuはさらなる高音を響かせる。さらに、力強さと儚さが同居する彼女の独唱から始まった「BlackCult」で、バンドはもう一段階ギアを上げて突っ走っていった。

MCでは、Uyuが"リリー楽綺団のファンの方で、本日遊びに来たよって方がたくさんいらっしゃると思います。急遽HAGANEだけになったけれど、来てくれて本当にありがとうございます。いつも来てくれる剣士(※HAGANEファン)たちにも、リリー楽綺団のファンの方にも、延期になったツーマンに向けて「HAGANEとの対バンでまた観たい」、そう思っていただけるよう全力を尽くします! 今フロアにいるみんなが剣士です"と語る。
熱い魂の込められたMCにリンクするように「SoulBeats」が繋がれ、Sakuraがテクニカルなギター・ソロを奏でた。続いて「Memories」。ミドル・テンポのこの曲でいったんクールダウン――とはいえ、引き込まれるような歌唱には息を呑んだ。

ここまで本格派、技巧派のパフォーマンスを届けてくれた彼女たちだが、続くMCでは年相応の無邪気な笑顔も覗かせ、そんなギャップもこのバンドの魅力なんだろうなと感じさせた。そうしてほっこりさせられたのも束の間、ここから一気にラストに向かって駆け出す5人。

「SiN-罪」、「To Cover」、「Labradorite」と続けて、最後は「Go Go Kart」を投下。キャッチーなメロディを歌い上げるUyuに対して、オーディエンスは腕やタオルを振り回して応戦し、熱狂のなか本編は幕を閉じると、すぐさまアンコールを求める手拍子が起きる。これに応えて披露したのはイントロから爆発力を発揮した「BRAVE」だ。華やかで力強い、HAGANEというバンドの魅力が凝縮された曲で、ワンマン・ライヴを締めくくった。

冒頭で記した通り、リリー楽綺団とのツーマンは今回延期になってしまった。だが、UyuがMCで意気込みを語った通り"対バンでまた観たい"と思わせてくれる、熱を帯びたライヴだったはずだ。リベンジを楽しみにしたい。

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