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LIVE REPORT

LIGHT BRINGER

2012.04.14 @渋谷BOXX

Writer 荒金 良介

LIGHT BRINGERライヴレポート金髪の歌姫Fuki(Vo)率いるLIGHT BRINGERが、今年1月にメジャー1stアルバム『genesis』を発表した。そして、初の東名阪ワンマン・ツアー「Lovely Music Tour 2012~genesis」を成功に収め、この日は追加公演となった。ソールド・アウトの鮨詰め状態の場内にRAINBOWやGARY MOOREなど古き良き80年代ハードロックが流れる中、ステージを覆う白幕に緑のレーザー光線が注がれる。すると、新作の冒頭を飾る「創世(SE)」~「ark」でショウは始まった。サポート・ギタリストのJaYを含めた計6人が所狭しとステージに並び、"行くぞ、渋谷ー!"とドレス姿のFukiが煽ると、一気に会場のボルテージは上昇した。タテノリの激しい展開で迫る「noah」、ポップな魅力際立つ「merry maker」へ移行すると、自然とオイオイ・コールが沸き起こり、バンドと観客の溝は完全に消え去っていた。続けて「Babel」、「カルンシュタインの系譜」と畳みかける。曲順で既に分かった人も多いかもしれないが、今日のライヴは2部構成で、第1部は新作『genesis』の完全再現となっていた。これは新作に余程の自信がなければできるものではない。特に後半のメルヘンチックな「光の王女」から一気に作風がガラッと変化する「espoir」は迫力満点だった。シンフォニックな鍵盤、ハードロック調の切れ味鋭いギターワーク、プログレッシヴな曲展開、そこにFukiの堂々たるハイトーン・ヴォイスが乗り、演奏と歌声が拮抗するスリリングな緊張感に背筋がゾクゾクさせられた。ラストは「Love you」で大団円を迎え、一度ステージから姿を消した。次の第2部は通常のライヴとなり、新たに衣装チェンジしたFukiが序盤から観客を激しくアジテートする。バンドのグルーヴもより一層高まり、一枚岩となって攻め込んでくる。第1部ではMCをカットし、楽曲を矢継ぎ早に繰り出すスタイルだったが、やっとここでFukiは長めのMCを挟む。"追加公演へようこそ! LIGHT BRINGER、略してラブリーです!今回は全カ所ソールド・アウトありがとうございます。今日はカメラ撮影入ってます。でもあまり気にしなくていいよ。初のライヴDVDが出るのは・・・・・・今日の盛り上がり次第かな?"とちょっぴりSっ気を発揮する。中盤にはインディーズ時代の作品から「Rain」、「Frothy Summer~真夏の夜の夢」、「Closed Sister~雪待月の妹」を披露した。「いや、懐かしい~! 私がまだ金髪じゃない頃だよ? でもいい曲でしょ!」とFukiは口にしていたが、これがメロディ重視の佳曲ばかりで聴き入ってしまった。後半、改めてサポート・ギタリストのJaYを紹介する場面で観客から"(バンドに)入れ!入れ!"とコールが起きた。実は、当日正式メンバーに迎え入れるサプライズをバンド側は用意していた。その企みはファンたちの一言で崩れてしまったけれど、会場の空気が和んだのは言うまでもない。それからラストに向け、"今を全力でやる、燃え尽きます。だから、みんなも燃え尽きてください!"と再び焚きつけ、さらに伸び伸びと力強いパフォーマンスで、観客の余力をすべて奪い去っていった。

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