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LIVE REPORT

EGG BRAIN TOUR 2010-THE NEXT 20-MILE CLOUDS-

2010.04.02 @下北沢SHELTER

Writer 山本 真由

この日はEGG BRAINとsoulkids、2バンドのレコ発ということもあって、下北沢SHELTER全体が祝福ムードいっぱいのお祭り騒ぎな空間になっていた。私は途中から入ったのでMUGWUMPSの最後3曲くらいからしか聴けなかったのだけれど、かなり久々に見た彼らは、レイドバックしたようなパンク・サウンドにもより磨きかかっていて、相変わらずの一曲入魂なライヴを見せてくれた。最初から見たかったな。
Newシングル『アネモネ』をリリースしたsoulkidsも、エモ全盛期が瞼にチラつくような美メロでオーディエンスを魅了していた。

そして、お目当てのEGG BRAIN。地元を離れた関東でもその人気は確かに見ることができた。EGG BRAINのツアーTシャツを着ているオーディエンスも多く、リリースしたばかりの3rdアルバムも好調のようだ。
SEのMicheal Jacksonの「Beat It」と共に登場、ハンズ・クラップでつかみはOK!そして一曲目は、ニュー・アルバムからのシングル曲「SEVENTEEN」。イントロが入った瞬間、一気にモッシュがおこり、会場の温度が上がる。たたみかけるようなメロディの応酬が心地よい、痛快なナンバーだ。
そして間髪入れずに続いては、ヴォーカルとコーラスの掛け合いがリズミカルな「ROLLER COASTER」。オーディエンスはジャンプで応戦する。ファストな曲のあとにダンサブルな曲を持ってくるセット構成も憎い。

3ピースとは思えない音の厚みと、ライヴでも全くブレることないパフォーマンスには驚かされる。誰でもわかりやくノリやすいキャッチーなメロディとリズムは勿論魅力的だが、中でも個人的にはツボなのは、フィルイン等の細かいところにノスタルジックでメロウなベースラインが光るところ!メロディック・パンク脳をいい感じに刺激してくれる。
昨年末から正式メンバーになった内田(Dr)のプレイも息ぴったりで、3ピースらしい密なコミュニケーションのとれたチームワークだ。それが、ともすると単純になりがちなポップ・パンクに絶妙な舵取りで緩急をつけているのだろう。
メイン・ヴォーカルの薬師は、英語交じりのMCで盛り上げるのも上手い。ライヴの上手さは演奏だけでなく、一種のスター性というか、まぁ言ってしまえば空気作りの上手さっていうのも重要なんだな、と改めて実感。
EGG BRAINのツアー・スケジュールを見れば全国津々浦々を回るツアーの真っただ中な彼らの軌跡がわかる。さらなる高みを求め、疾走する彼らにおいて行かれないよう、その日オーディエンスはみんな一曲一曲を受け止めるようにライヴを楽しんでいた。
"人生は楽しいもの"と薬師がオーディエンスに語りかけるように言っていたが、その空間には日常の"ツマラナイ"問題なんて軽く吹き飛ばされるくらいの"楽しい"が満ち溢れていた。

期待に答えるように1stアルバムのリード曲「BELIEVE」が始まると、待ってました!とばかりにフロアはモッシュピットで沸騰し、ダイバーも続出!
そしてやっぱりラストは、タイトル通りの超ポップなキラー・チューン「YEAH! YEAH!」でそのお祭りムードは最高潮となる。勿論みんなでシンガロング。田畑(Ba&Vo)がピースサインを出すと、フロアはピースサインでうまった。
凄くパワーを貰える、素直に楽しめる良いライヴだった。久々に、ライヴを見終わって全力で駆け出したい衝動にかられた。

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