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INTERVIEW

ELECTRIC CALLBOY

2024.12.23UPDATE

ELECTRIC CALLBOY

Member:Kevin Ratajczak(Vo/Key) Nico Sallach(Vo)

Interviewer:村岡 俊介(DJムラオカ) Translator:安江 幸子

これから年をとっても、ただの大人にならないで――10パーセントでも子供のままでいることが本当に大切


-大人になって歳を重ねても、そういう子供心を忘れないところが今のELECTRIC CALLBOYの楽曲に繋がってるのかなとも感じます。

Kevin:常にアップデートしているのが大事だと思うね。例えば昔から好きなメタル・バンドが年を取って、若い世代とか今のポップ・カルチャーとの繋がりがなくなっていくのを見ると、"今のバンド"であることが難しくなると思う。だから俺たちはSNSを駆使したりして全ての"流れ"の中にいるように、世の中の動きとか流行を把握するようにしているんだ。俺たちの音楽やその他のクリエイティヴな作品は全部、そのポップ・カルチャーにもとづいているんだよ。

Nico:さっき君が言ったように、俺たちがまだ心の中の子供を大事にしているのは確かだね。俺たちらしい活動を続けて、若い世代とか世界中の人たちとの繋がりを保ち続けてこられたのはそのおかげだから。その気持ちはなくしたくない。これから60、70、80歳になっても、ただの大人にならないで、10パーセントでも子供のままでいることが本当に大切だと思う。

-ゲームについて語っているときもそうでしたが、話すときの目が子供みたいにキラキラしてるじゃないですか。だからバンドが売れるためにメタルやハードコアとポップ・カルチャーをミックスしているビジネス的な感じではなく、ポップ・カルチャーやサブカルが好き、且つメタルやハードコアも好きで、自然とミックスしている感じがするんですよね。無理してないというか。そこがこれだけ成功している理由なのかなと思いました。

Kevin:俺たちはまさに、バンドとして常に俺たちらしくあることを大事にしてきたから、君の今の指摘は面白いね。自分らしくないものになろうとしない。俺たちの曲を聴いたりビデオを観た人が、それをごく自然なものだと感じるのは、俺たちが自分たちのしていることを信じていて、繋がりを感じているからなんだ。それと、俺等世代は親とかおじいちゃんたちと比べると気持ちが若くいられる時間が長いと思う。

Nico:今の自分と同じ歳だった頃の父親と比べるとずっと若いよね。

Kevin:そう。親が35歳だったときの写真を見ると"本当に35歳?"って思うよね。でも俺たちはスマホやSNSを通して若い世代と繋がってるから、世代を超えて1つになれてる。親世代はテレビを観て終わり、って感じだったから、他の世代との接点がなかった。だから話をもとに戻すと、俺たちが成功しているのは君が言った通りの理由だよ。

-BRING ME THE HORIZONの、特にOli(Sykes/Vo)も日本のカルチャーとかアニメがすごい好きじゃないですか。彼等はELECTRIC CALLBOY とは違う角度で、面白かったりシュールだったりではなく、クールな方向でそういったカルチャーをミックスしてて、音楽性も別に近いわけではないけど、感性とか感覚的にはもしかしたら近いのかなと感じますね。

Nico:俺もそう思う。BRING ME THE HORIZONはもはやただのメタルコア・バンドじゃなくて、音楽もいろんなジャンルをミックスしてるし、他とは違うことをやってて、メタルコアから離れたところにもものすごい影響を与えてるよね。だけど俺たちも、さっき話したように"音楽とゲームを組み合わせよう"と意識してこういう音楽を作ってるんじゃなくて、若くいるからこういう作品を作ることができているし、BRING ME THE HORIZONも同じように、自分たちに対してオーセンティックなのが一番大きいポイントだと思うよ。

Kevin:それが一番大きいポイントだと思うのは、他のバンドと同じように俺たちも彼等からインスピレーションを受けているからっていうのもあって。BRING ME THE HORIZONの音楽は常に最先端を行っていて、俺たちも彼等の曲が大好きだから、そういう作品を作ってみたいと考えるのは自然な流れだったけど、どのバンドも自分たちのアイデンティティを持たないといけないと思い知ったんだ。君が言ったようにBRING ME THE HORIZONはシリアスな方向性で、俺たちにもそういう曲はあるしたまにシリアスになるのは大好きだけど、それが行きすぎたり、ナチュラルだと感じなかったときは特に上手くいかなかった。アイデンティティを失ってて、俺たちのあるべき姿じゃなかったんだ。だからどのバンドも"らしさ"があるのが大事だよ。

Nico:それと、BRING ME THE HORIZONは毎回新しい表現方法を見つけるよね。どんどん良くなっていってるし、全部のアルバムがそれぞれ別モノだし、新作はいつも過去の作品と違う。彼等を特別なバンドにするのはそこだと思うんだ。これは悪い意味で言ってるんじゃないんだけど、例えばMETALLICAが新しいアルバムを出すときは、どういう作品になるかなんとなく予想が付くけど、BRING ME THE HORIZONとかELECTRIC CALLBOYが新曲を出すときは、どんな曲になるのか想像が付かない。でも自分たちのスタイルとか、音楽的な表現の仕方を失ってるわけじゃないっていうのが、BRING ME THE HORIZONやELECTRIC CALLBOYを特別な存在しているところだと思うね。

-半年前にインタビューしたときに、ちょうど新しいアルバムの制作に入ったというお話を聞きましたが、そこから半年経って、今の進捗はいかがでしょうか?

Kevin:意地悪な質問だね(笑)! 年内ではないけど、もうすぐ新しいシングルを出すよ。日本とオーストラリアでのショーから帰った後にビデオを撮るんだ。それともう1曲、全然違うタイプの曲も用意してて。もともとは2番目にリリースするほうを1曲目として考えてたんだけど、とある理由があって順番を入れ替えたんだよ。他にもたくさん作ってるけど、今完成しているのはその2曲だね。やっとクリエイティヴィティを取り戻したんだ。スタジオにいるときとツアー中ではモードが違うんだけど、家にいられる時間があまりに短いから、ツアー中にも制作を進めないといけなくて。その感覚を覚えないといけなかったんだよ。

Nico:Kevinもそうだと思うけど、個人的に一番問題なのは、今すぐクリエイティヴになれって言われても、無理矢理そうすることはできないところだね。だからいろんなインプットとかアイディアがあっても、ワークフローによっては難しくて。でもKevinが言ったように今はいい方向を向いていて、曲に関してもヴィジュアル面についてもたくさんアイディアがあるから、まだまだやらないといけないことは山ほどあるけど、いいアルバムになると思うよ。

-忙しいなかありがとうございました。今日のライヴもニュー・アルバムも期待しています。

Kevin:ありがとう!

RELEASE INFORMATION

ELECTRIC CALLBOY
ALBUM
『Tekkno(Japan Tour Edition)』

SICP-6594/¥2,860(税込)
[Sony Music Japan International]
NOW ON SALE!!
※CDのみ/完全生産限定盤

1. Pump It
2. We Got The Moves
3. Fuckboi
4. Spaceman
5. Mindreader
6. Arrow Of Love
7. Parasite
8. Tekkno Train
9. Hurrikan
10. Neon
11. Tekkno Train (Live At FOX_FEST 2024)
12. Spaceman (Live At FOX_FEST 2024)
13. Hypa Hypa (Live At FOX_FEST 2024)
14. Pump It (Live At FOX_FEST 2024)
15. We Got The Moves (Live At FOX_FEST 2024)

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