INTERVIEW
Mary's Blood
2020.09.04UPDATE
2020年09月号掲載
Member:EYE(Vo) SAKI(Gt) RIO(Ba) MARI(Dr)
Interviewer:杉江 由紀
-ほかにも、今作にはこれまた1級のメロディック・メタル・チューンとして仕上がった陰陽座の「甲賀忍法帖」(TVアニメ"バジリスク ~甲賀忍法帖~"OP)や、疾走感の漂うロックンロール・テイストがメタリックにハジけるL'Arc~en~Cielの「Driver's High」(TVアニメ"GTO"OP)、Mary's Bloodならではの重厚なバンド・サウンドが威風堂々と響く聖飢魔Ⅱの「終曲:BATTLER(「悪魔組曲作品666番二短調」より)~荒涼たる新世界」(TVアニメ"テラフォーマーズ リベンジ"OP)なども収録されておりますし、つくづく盛りだくさんです。
RIO:MARIちゃんはX JAPANがバンドを始めたきっかけになったバンドだったって言ってましたけど、私はそれがL'Arc~en~Cielだったので、今回「Driver's High」を弾けたのが本当にいい経験になりましたね。私的にはBメロ前のグリス・ダウンが最高にいい感じになったので、ぜひ聴いてほしいです!!
SAKI:わたしも聖飢魔Ⅱがすごく好きでバンドを始めたので、今回「終曲:BATTLER(「悪魔組曲作品666番二短調」より)~荒涼たる新世界」を入れられたのは本当に良かったです。2016年に発表された「荒涼たる新世界」に、それとは別の組曲の中から1曲引っ張ってきてイントロとしてプラスしたアレンジになっているんですけど、それは原曲をデビュー前に脱退されたダミアン浜田陛下(Gt)が作られたものなんですね。私としては思い入れも強いですし、聖飢魔Ⅱの構成員の方々に聴いてもらっても恥ずかしくないクオリティのものを目指しました。レコーディングのときには、各ギタリストのシグネイチャー・モデルを持っているので3本それぞれのパートで使わせていただいてます。
-エース清水長官、ルーク篁参謀、ジェイル大橋代官。お三方のパートを、各シグネイチャー・モデルでSAKIさんが弾かれているとは、すごいこだわりようですね。
EYE:そのぶんミックスが大変だったよね(笑)。
SAKI:エンジニアさんにも、これは別のギタリストが弾いているイメージにしてくださいってお願いしました。結果、この曲に対してはダミアン浜田陛下からTwitterで直々にお褒めの言葉をいただくことができました。ありがたい限りです。
-そんな劇的なエピソードまで生まれることになった今作ですが、最後にはもともときただにひろしさんが歌っていらした「ウィーアー!」(TVアニメ"ONE PIECE"OP)のMary's Blood版で締めくくられることになります。たくさんの名曲が揃っている中で、この曲を最後に持ってきた理由はなんでしたか。
EYE:この曲は私が"入れたい"と推薦した曲で、その理由は"ONE PIECE"の中で描かれている仲間との絆というものを軸にしながら旅をしていくという世界観が、10周年を経て今11年目に入ったMary's Bloodの姿と重なるからなんですよ。メンバー同士はもちろんのこと、支えてくださっているファンの方々との絆も私たちにとっては大切な宝物なので、そのことを伝えるメッセージ・ソングとしてこのアルバムにはこの曲をどうしても入れたかったんです。曲順の面で最後にしたのはスタッフさんたちも含めての意見を総合して判断した結果なんですが、こうしてできあがってみると自分たちのオリジナル・アルバムのテンションとも近い感じになった気がします。リード曲がアタマに来て、中盤にはバラードがあって、最後は明るく終わるみたいな。そう考えるとこのアルバムは「ウィーアー!」で終わるのがMary's Bloodの王道パターンなんですよ。狙ってそうなったと言うよりは、気づいたらこのかたちになっていたと言ったほうが正しいです。
RIO:テンポが原曲よりもだいぶ上がっていてるので、スピード感としてはルフィたちみたいに帆船でゆっくり進むと言うより、私たちの「ウィーアー!」はクルーザーで爆走するイメージに近いかな。あと余談ですけど、私は"ONE PIECE"だったらサンジが好きです(笑)。
-いきなりのプチ情報までRIOさんからお聞きできたところで(笑)。最後は今作に"Re>Animator"というアルバム・タイトルを冠した理由も教えてください。
SAKI:過去のアニメの世界を私たちの音でカバーすることによって再び動き出させる、みたいな意味合いをここには込めました。
-従来からのMary's Bloodファンのみならず、今作は各アーティストのファン、そしてアニメ・ファンの方々にも存分に楽しんでいただける1枚になりましたね。
EYE:むしろ、私は半分アニメ・シーンにいる人間なので。これを機に、アニメ・ファンの方々とも仲良くなりたいです(笑)。