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INTERVIEW

NoGoD

2017.04.21UPDATE

2017年04月号掲載

NoGoD

Member:団長(Vo) K(Dr) Kyrie(Gt) Shinno(Gt) 華凛(Ba)

Interviewer:荒金 良介

-今作は表題曲がバラードですけど、それにも挑戦的な意味合いが?

団長:ほとんど前例がないので、お客さんはビックリすると思います。曲を聴いたら、このバンドは成長しているんだと感じてもらえると思いますよ。NoGoDの基本理念は歌モノですからね。ただハードなだけの音楽をやりたいとかではなく、ちゃんとした歌モノ音楽をやりたくて。ライヴで単に暴れて楽しんで何も残らないのではなく、ちゃんと残る音楽をやりたいんです。ある意味、原点回帰と言えば、そうかもしれない。

-「Missing」は最初からバラードを書こうという気持ちで?

Kyrie:この曲はですね......雨が降ってました。

Shinno:作曲の情景から入る(笑)?

Kyrie:外は晴れてましたよ。

団長:何を言ってるんだ。おかしくなっちゃった?

-Kyrieさんの心象風景の中では雨が降っていたと。

Kyrie:だって、何を書こうとしたかという話でしょ(笑)? ものすごく広いところで、手が見えます。

K:ちなみに傘は持っていたのかな?

Kyrie:持ってないです。

K:あぁ、ずぶ濡れだな。絶望的だ。

Kyrie:広さはグランド・キャニオンぐらいで。

団長:広いな!

Kyrie:バラードを書こうというより、ラヴ・ソングを書きたかったんですよ。「Nightmare」(Track.2)、「不完全肯定論」(Track.3)を含めて8、9曲を書いたなかで、今回の作曲では自分のイメージを具体的に提示したいなと。そのために歌詞もワンコーラス入れた曲が結構ありましたね。で、曲と歌詞をほぼ並行して書いてたんですけど、「Missing」は最後の方にできた曲なんですよ。ラヴ・ソングみたいなものを書きたいと考えていたら、さっき言ったような景色が思い浮かびました。

-そうなんですね。

Kyrie:ラヴ・ソングだけど、誰もいなくて、主人公は力強さはあるんですよ。でも広い場所にいるから、無力な感じにも映って。自分の頭の中でその絵を浮かべながら書いたら、こういう感じになりました。

-「Missing」はどこか切ないですよね。冒頭は"いつも傷は癒えていく/まだ心は欠けたままなのに"という歌詞から始まります。

Kyrie:ラヴ・ソングを書こうと思ったけど、最終的にはそうならなかったんですよ。

団長:我々は自分がどう思っているかを言葉にする方が得意なんですよね。

Kyrie:ただ、どこかで"別れ"というイメージはありました。それはどういうものなのかを決め込まないで作ったんですよ。恋人、友達、バンド・メンバーとか、手に届く人たちは自分で何とかできるから、無力感はそれほどない気がして。それよりも、ずっと遠いところにいて、自分が何をしても届かないところにいる人との惜別がイメージとしてありました。

団長:俺もデモを聴いたときはラヴ・ソングとは認識してなくて。自分の無力さに対する悲壮感、嘆きというイメージでしたね。"今でも好きだよ!"というラヴ・ソング的なメッセージではなく、俺は無力だけど、それでも前に進まなきゃいけないみたいな。

-最後も"でも今はもう 君の声は 聞こえない"という歌詞で締めくくって、明確な結論も用意されてなくて。でも曲の中の主人公は欠けたものを意識したうえで、前に進もうというポジティヴなメッセージが入ってますからね。

Kyrie:そうですね。

団長:何を失くしたかを認識するか、認識しないかが大きいと思うんですよ。ぼんやり忘れるわけではなく、自分と向き合うことが大事なんじゃないかと。

Kyrie:いろんな曲を団長が歌うなかで、僕なりに"団長がこういうふうに歌ったら、こういう感じで届くんじゃないか"と考えて。言葉の語感、音節の長さとか、本人はもっとこうした方が歌いやすい、というのはあるのかもしれないけど。自分の中でほかのメンバー4人のプレイをイメージして曲を作るんですよ。ちなみに、「Nightmare」は自分がヴォーカルなら、絶対にこういうメロディは書かないけど、団長なら何とか歌えるでしょって。