INTERVIEW
Dizzy Sunfist
2016.03.15UPDATE
2016年03月号掲載
Member:あやぺた(Vo/Gt) いやま(Vo/Ba) もあい(Dr/Cho)
Interviewer:荒金 良介
-今作の中でバンド的にチャレンジした曲というと?
あやぺた:「Tonight,Tonight,Tonight」(Track.13)ですね。めっちゃムズいっす。やったことがないリズムだし、歌いながら弾くのも難しくて。
-ベースも曲の雰囲気を盛り上げてますよね。
いやま:それも今までになかったアプローチですね。ライヴでも頑張らなきゃいけない。最初はこういうビートにどんなリズムをつけていいのかわからないっていう段階から入りましたからね。
もあい:あと、「Dizzy Beat」(Track.3)も難しかったですね。歌やメロディはふたりに丸投げで、僕はリフや曲全体を考えているんですよ。この曲はスタジオで、僕が弾いたリフにあやぺたが合わせた鼻歌がいい感じだったというところから作り始めたんですよね。
あやぺた:速攻でメロディができたもんな。
もあい:そういうふうにパッと出てきたメロディの方が絶対にいいんですよ。「We Can!!」(Track.1)、「Joking」(Track.5)はメロディック・パンクを意識したけど、「Dizzy Beat」は、"DISCHARGE BEAT"と言ってBPM170ぐらいのテンポなんですよ。
-"D-BEAT"のことですよね?
もあい:あっ、そうです。そこから発展して"Dizzy Beat"という曲名にしたんですよ(笑)。
-DISCHARGEも聴くんですか?
もあい:いや、今まで聴いたことがなくて。たまたまそういうビートになってたんですよ。独特なリズム感ですからね。あと、「Fall Song」(Track.6)はAvril Lavigneっぽい洋楽テイストの曲も欲しいなと思って作りました。
あやぺた:「Fall Song」もライヴでやるのが楽しみですね。聴かせる雰囲気の曲はあまりないですからね。
もあい:速い曲ばかりやっていたから、ソワソワしちゃうんですよ。テンポは速くなりがちだけど、ここは落としてみようと。
-「Fall Song」はより歌心が前面に出たいい曲ですね。
あやぺた:この曲はAvril Lavigneになりきって歌いました(笑)。
-個人的にはTrack.10「Fly To The Moon」、Track.12「Your Choice」あたりのストーリー性のある曲調もすごく好きで。今までにないタイプの楽曲ですよね。
あやぺた:そうですね。「Fly To The Moon」はイントロでみんながジャンプしてくれたらいいなと思って。
もあい:その曲を作ったときは、GOOD4NOTHINGと一緒に回ったツアーで、彼らの「J.C.」(2008年リリースのアルバム『Swallowing Aliens』収録)という曲でみんながジャンプする光景を見て、いいなあと思って。これも今までにあまりなかったテンポ感なので、難しかったですね。
-「Fly To The Moon」は歌の表現力も豊かだし、ギター・ソロも入ってますよね。
あやぺた:今回の曲はギター・ソロが多いから、ライヴが心配です(笑)。前作で初めてソロを弾いたんですけど、ギターでも聴かせられるようにならなきゃアカンなって思っています。
-その意識はどこから?
あやぺた:HEY-SMITHの猪狩(秀平/Gt/Vo)さんに"お前、ギターほんまウンコやで!"って言われて(笑)。それがめっちゃ悔しくて。他の人からも、"ギターを弾けたらもっとかっこよくなるから"と言われたので。
-なるほど。そして、歌詞を書くうえで変わってきたところはあります?
あやぺた:書きためていた歌詞もあったので、それを使いつつ広げていきました。日本語が弱いから大変でしたね。もっと勉強しておけばよかったなと。
- Track.11「My 10h」で"お財布を失くした"って歌詞も面白かったです。
あやぺた:はははは。チャリのカゴに財布を入れっぱなしにして居酒屋に入って、会計するときに気づいて見たら財布の中身だけパクられてたんですよ! 私、そういうことが多くて。
-普通は自転車のカゴに財布を置き忘れないと思いますが。
あやぺた:家にチャリを置いて、そのままカゴの中に財布を置きっぱなしだったっていうこともかなりあるんですよ。で、おかんに"また財布入ってたで!"って。ちょっと気をつけようと思って、歌詞にしました(笑)。中学からずっとそうなんですよ。
-(笑)ではアルバム名にはどんな思いを込めたんですか?
あやぺた:今回はいろんな曲が入ってるから、"Dizzy Beat"という曲名に"S"を付けたらしっくりくるなって。
-ある意味、セルフ・タイトルっぽいですよね。
あやぺた:それもありますね。初めてのフル・アルバムですからね。今回はウチらの全部が詰まった作品になったと思います。