INTERVIEW
ZEBRAHEAD
2015.02.25UPDATE
2015年02月号掲載
Member:Ben Osmundson(Ba)
Interviewer:山本 真由
-今回は、初期の代表曲をいくつかMattyのヴォーカルで再録していますが、再録で気に入っている楽曲はどれですか?
「Rescue Me」、「Hello Tomorrow」、「Wasted」なんかは特に良かったね。まあそもそもあいつの声は、加入初日から俺たちにしっくり馴染んだわけだけど。これらの曲も、もう10年も歌っているから、あいつが歌ったのを録音しない手はなかった。
-最近はもうライヴのイメージで古い楽曲も完全にMattyのヴォーカルの印象が強くなっていますが......。
そうだね(笑)。ライヴでMattyを聴いているから、ベスト盤を聴いても"あっ、ライヴと同じだ"くらいにしか思わないかも知れないね(笑)。
-今回の再録にあたって心がけたことや、ライヴ・バージョンとの違いはなんですか?
ライヴでは、演奏がものすごく速いんだ。ショーではみんなクレイジーになってもらいたいという気持ちに駆られて、速くなっちゃうんだよね。速く演奏した方が生き生きするし。でもレコーディングのときは、オリジナル・バージョンを録音したときと同じスピードで録音することにとても気を遣ったんだ。それが1番難しかったね。速いプレイに慣れすぎていたからなぁ。
-Mattyはゆっくり歌うのに慣れていなかった感じでしたか。
......いや、Mattyは大丈夫だったと思うな。問題は俺とドラマーのEd(Udhus)だよ(笑)。速いプレイに慣れすぎていて、ゆっくり演奏したら何だか変な感じがしてさ。
-あぁ、リズム・セクションが大変だったんですね。
そういうことだよ。Mattyはうまくやってたけど、俺とEdにとっては不思議な感覚だった。リズム・セクションはいつも速いからね。
-ギターもGreg(Bergdorf)からDan(Palmer)に変わりましたが、ギター・パートもオリジナルと違うアプローチになっているのでしょうか?
Danはものすごく時間をかけて初期の曲を聴きこんで、忠実に再現していたよ。昔の曲は、ギターのパートに間違いがいくつかあったのを残してあるんだ。その間違った音が気に入ったからね。今回はその間違いを聴いて、また間違ったまま録音し直したんだ。なかなか面白い作業だったよ。みんなで大笑いだった。「Now Or Never」なんかは、ギターでいっぱいノイズができてしまったんだけど、そのノイズが気に入ったから収録した。それを今回も再現したんだ。でも、そのノイズをわざと作るのは大変だったと思うよ(笑)。面白かったし、おかしかったね。
-再録にあたって、アレンジなどでこだわった点はどういったところですか?
まあ繰り返しになるけど、オリジナルには極めて忠実に作ったと思うね。サウンドのクオリティに関しても、当時と同じトーンを再現しようとした。みんなありのままの形でオリジナル・ヴァージョンを楽しんでくれているわけだし、俺個人もオリジナルをエンジョイしているからね。オリジナルへのリスペクトが十分であるように、ものすごく配慮したと思う。ギターのトーンも同じものを出そうとしてね。スネアのサウンドなんかも、オリジナルにぴったり合うものにしたかったんだ。その曲をふさわしい形で表現することに気を遣ったってことだね。オリジナル・ヴァージョンには必ずマジックがある。俺は"最高の曲だな。さて、変えようか"というタイプじゃないんだ。そうなったらクソみたいなものができてしまうと思う。
-オリジナルに忠実に、という話でしたが、サプライズはありますか。
今回はオリジナルに忠実にすることをメインにしたんだ。でも、新しめの曲は、全く違う音にもしたよ。ちょっと驚かそうと思って。そっちも楽しんでもらえるといいね。
-サプライズといえば、ZEBRAHEADは来日公演時に日本のバンドのカバーに挑戦してくれたこともありましたね。今後カバーしてみたい日本のバンドや歌は何かありますか?
昔、ええと......うまく発音できるかわからないけど、ラーカンシェール(と発音していました。L'Arc〜en〜Cielのこと)の「READY STEADY GO」をカバーしたことがあるんだ。あれは本当に楽しかったな。俺たちはそういう企画にいつでもオープンだから、そういえば以前SUMMER SONICでX JAPANを観たけど、あれにもぶっ飛んだ。あの人たちの音楽もクールだよね。L'Arc〜en〜Cielがすごく楽しかったから、X JAPANだって将来やらないとも限らないよ? 俺たちは先が読めないバンドだからね(笑)。他に好きな日本のバンドは、そうだな、TOTALFATも大好きだよ。彼らも素晴らしいと思う。