DISC REVIEW
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今やプログレ・メタルの最高峰として確固たる地位を築いたDREAM THEATERだが、その最初期のデモ音源まで聴いたことがある人はそう多くないだろう。公式ブートレグ第6弾となる本作は、オリジナル・メンバーの3人がバークリー音楽大学時代に制作した音源と、VoとKeyを迎え入れた前身バンド"MAJESTY"時代をコンパイルした作品の復刻盤だ。3人編成の前半から中盤はラフな音質の中にダイナミックでテクニカルな曲展開が垣間見え、偉大な先人 RUSHのカバー、Randy RhoadsやYngwie Malmsteenのパロディ・ソングなど若さあふれる遊び心ものぞかせる。5人編成となった後半では、のちの作品へと通ずるドラマチックなアレンジの雛形を確立。バンドの歴史を辿るうえで重要な1枚だ。 菅谷 透