DISC REVIEW
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異形のモンスターたちが奏でる音たちは、どこまでも自由であるし、とめどなくロックでもあって、同時に得も言われぬ面白みにも充ちている。「Beltane」はケルト文化の中から生まれた魔女による春の祝祭をテーマに描かれたものだと言い、温かな響きとメッセージ性を孕んだ詞が交錯するさまは、彼らのホラーチックな見た目に反して意外にも軽やかで実に心地いい仕上がりだ。一方、「Perfect Night」はある意味"まんま"なテイストが満載でLeetspeak monstersとしての真骨頂が炸裂したシャッフル・ロック・チューンとなる。今年は夏に自身最大キャパのツアー・ファイナルも控えているなかで、今作が大きな分岐点になっていくことは間違いない。モンスターたちの覚醒が今ここに始まったのだ。 杉江 由紀