DISC REVIEW
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シングルとしては2003年の『葉月の海』以来であり、再結成後初シングルとなる今作。タイトル曲は日本語詞で、歳を重ねても青き心で求め続けることを歌う。疾走感のあるサウンドにこれぞKEMURIたる力強いホーンがアクセントとなった、エネルギッシュな曲だ。2012年に"AIR JAM"で復活を遂げてからのKEMURIの活動はとにかく見ていて楽しく、大人の余裕があって、オヤジになっても(なったからか)最高にかっこいいことができるんだという生き様を、"どうだ!"と突きつけられる感覚がある。結成から21年変わらない"PMA(Positive Mental Attitude)"の精神をシンプル且つ重みをもって響かせられるのは、人間的な厚みやバンドのキャリアがあってこそのもの。そのことを改めて思うのが「サラバ アタエラレン」だ。7月にSTREETLIGHT MANIFESTOとのUSツアー、10月には盟友LESS THAN JAKEとのUKツアーなど、ワールド・ツアーを行う彼らの、再び帆を広げ世界で勝負する、自らを鼓舞する曲でもある。 吉羽 さおり