DISC REVIEW
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スウェーデンのメロディック・デス・メタル・バンド、AMON AMARTHが放つ記念すべき10枚目は、伝説的ヴァイキング"ヨムスヴァイキング"を題材にしたコンセプト・アルバムだ。幼少より北欧神話に慣れ親しんできたというJohan Hegg(Vo)が打ち出す音楽性は、いくつもの荒波を乗り越えてきたヴァイキングそのものを表現しているかのようだ。映画音楽のようなストーリー性を重視したアルバム構成でありつつも、1曲1曲の個性がしっかりと際立ち、バンドが今まで培ってきたものを踏襲するアグレッシヴな内容になっている。長年共に歩み続けてきたドラマーFredrik Anderssonの脱退を乗り越え、さらに前に進もうとする彼らの新たな出発地点となるだろう。 今谷 重治