MENU

激ロック | ラウドロック ポータルサイト

LIVE REPORT

SKRILLEX

2012.11.14 @新木場STUDIO COAST

Writer KAORU

遂にこの日がやってきた。飛ぶ鳥を落とす勢いのエレクトロ/ダブステップ・アーティスト、SKRILLEXの初来日!そのニュースが飛び込んだ矢先は、いくら認知度は高くても、まだフル・アルバムもリリースしていないのにSTUDIO COASTが埋まるのかな?ともふと不安になったのだが、その懸念は不要なものだった。チケットはかなり早い段階でソールド・アウト!フィジカルのリリースが、EP2枚、シングル、リミックス・ワークのみで、2200人キャパの会場が埋まるなんて......このご時勢になんて夢のある話だろう。その夢を叶えられるのは、もちろんSKRILLEXだからに他ならないのだが。

開場時間から少し遅れて到着したのだが、既にALVIN RISKがDJをしており、その後はSKRILLEXと共にKORNの『The Path Of Totality』に参加した12th PlanetのDJが始まった。音圧の太いバキバキのダブステップ/ブロステップをプレイしているのだが、テンポの基本であるBPM140の曲が多く、少し疲れてきたかな?と思う頃にBPM145くらいの曲を挟んだり、SKRILLEXの曲を入れたり、途中でマイクを入れて煽ったりと、緩急を付けながらフロアをじわじわと温めていった。満面の笑顔でプレイを終え、BGMにはBob Marleyの「No Woman No Cry」が流れていた。

ほどなくしてスクリーンに巨大なカウントダウンを示す「00:05:00:00」の文字が現れ、青いライトでステージが照らされる。超満員の会場からは拍手と歓声が沸き、「00:00:00:00」の文字と共にSKRILLEXことSonny Mooreが登場!「Right In」からスタートし、同時にスモークも噴出され、フロアは一瞬で祝祭空間へと変わった!DJブースとバック・スクリーンに映し出されたVJはとても鮮やかで、もののけ姫やドラゴンボールの映像も出てきたりとサービス精神旺盛だ。「Scatta」、「Ruffneck」、SKREAM「Rollin」から、Damian Marleyとコラボレーションした「Make It Bun Dem」と立て続けにプレイ。「Scary Monsters And Nice Sprites」を早切りし、「Right On Time」でキックの音を倍にしたことによってテンションを高めにきたかと思うと、その途中でMontell Jordanの「This Is How We Do It」が挟まれ、また「Right On Time」に戻すというダイナミックなプレイも披露。これには驚かされた。"ドーモアリガトー!Feel Good?"と、ニコニコしながらMCも入れつつ、BPM140のテンポからブレイクし、開始から30分くらいしたところでBPM128の四つ打ちエレクトロハウスに持っていった。

ロック・ファンの比率が高いからか、フロアにはあまり踊り慣れていないのかな?という人も多く、終始タテノリで手を挙げている人も多かったが、盛り上がっていることに変わりはない。ロック・ファンとクラブ・ミュージック・ファンが、STUDIO COASTキャパで入り乱れるなんて素敵なことじゃないか。そこから、SKRILLEX とBOYS NOIZEによるユニット、Dog Blood「Next Order」から、BPMを変えて「The Devil's Den」へ。Sonnyはタバコを吸いながら余裕の表情を見せるが、プレイされているのはひたすらノイジーで音圧が強い曲ばかり。KNIFE PARTY「Internet Friends」から、テンポの速い「Weekends!」と「Rock'n Roll」、THE DOORSのRay Manzarekとコラボレーションしたことが大きな話題を呼んだ「Breakn' A Sweat」へ。フロアの熱気も、これ以上ないほど高く上っていた。全英1位を獲得したニュー・カマー、NERO「Promicess」からドラムンベースの流れへと持っていき、再び「Ruffneck」がプレイされると、なんとVJ映像に日の丸が現れた!そしてPENDULUM「Tarantula」、「KYOTO」とアグレッシブなナンバーが続くも、またしてもダイナミックに雰囲気を変えて、Fatman Scoop & Crooklyn Clan「Be Faithful」がプレイされる。少しチルアウトしたところで「Bangarang」が鳴り響き、舞台が暗転する。それと同時にミラーボールがキラキラと光り出し、星空の中にいるかのような感動的な空間が織り成された。「Summit」、「First Of The Year」、そしてBenny Benassi「Cinema(SKRILLEX REMIX)」が流れると、突如Sonnyがブースに立ち、"ライターに火を灯して"と煽り、フロアにいたファンは続々とライターに火を灯す。筆者は2階から見ていたのだが、その光景はまるで宇宙にいるかのようで、圧巻の一言だった。そして、「Scary Monsters And Nice Sprites」がどんどん速くなっていき、ドラムンベースのリズムになったところで、ステージからエンディング紙吹雪が放たれた!!!曲がピアノ・バージョンになって終演したところで、なんとSonnyがダイヴ!日の丸の旗を持ち、"また戻ってくるよ!サヨナラ!I Love You!!!"という愛情たっぷりの言葉で、日本での初ライヴを締め括った。

  • 1