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INTERVIEW

Dizzy Sunfist

2021.10.27UPDATE

2021年11月号掲載

Dizzy Sunfist

Member:あやぺた(Vo/Gt)

Interviewer:吉羽 さおり

舞台裏はバタバタですけど、それもまたバンドマンっぽい。もうすべてを楽しもうと思ってる


-(笑)再び曲に戻って、スカ・パンク・チューンの「No Biggie」。ショート・チューンですが、パワーに溢れているし、曲の構成もひねりが効いていますね。

ちょっと古いスカじゃないですけど、海外のスカをイメージして作りました。速すぎてめちゃ難しいんですけどね(笑)。なんでこんな速くしたんやろうって。

-このホーンは誰にお願いしているんですか。

今回大阪でレコーディングをしていたんですけど、GELUGUGUという大阪のスカコア・バンドのメンバーにやってもらってます。GELUGUGUとは直接繋がりはなかったんですけど、レコーディング・エンジニアの人がGELUGUGUやったら紹介できるって言うので、マジすか!? って。それで連絡をしたらすぐに来てくれたんですよね。どんだけいい人やねんって思って。

-まさかの大先輩が。では最後の曲「Everything's Gonna Be Alright」のホーンもそうですか。

こっちもそうですね。スカ調の曲にはやっぱりホーンが欲しくて。最初入れる予定はなかったんですけど、プロデューサーから"ホーン入れようや"とあったので。ホーンが入ったことでめちゃくちゃビッグな、壮大な曲になりました。

-アルバムの最後に心地よい、明るくいい雰囲気を出していますしね。最後はこういう曲で締めようというのもあったんですか。

最後の曲というイメージはなかったんですけど、こういう曲はずっと作りたいと思っていて。大阪にはSUNSET BUSというバンドがいて、そういうバンドっぽい曲を作りたかったんです。大阪感、なにわ感を出していきたいなと(笑)。

-「N.i.n.j.a feat PETA&LARRY (GARLICBOYS)」で、GARLICBOYSのPETA(Vo)さん、LARRY(Gt/Cho)さんが参加しているのも、そのなにわ感に繋がりますね。GARLICBOYSとは、どういうところからの繋がりですか。

これはうちがめちゃくちゃGARLICBOYSのファンで。あやぺたの"ぺた"はPETAさんから勝手に付けたものなんです。高校時代から、ライヴはもちろん全部行くし、Tシャツが出るたびに買うしというのをしていて。GARLICBOYSのベースの人と同じバイト先で働かせてもらえたりとかの関係性があったうえで、5年くらい前にやっとDizzy Sunfistとして対バンできて。そこから結構、仲良くさせてもらっていたんです。ずっと、いつかコラボができたら激アツやなって思っていて、去年の正月くらいにもそういう話はしていたんですけど。この「N.i.n.j.a」という曲ができたとき、最初はこのパートはmoAiが歌っていたんですけど、ここ歌ってもらったら最高じゃないってなって速攻で連絡をしたんです。やっと形にできたなという思いがありました。

-そして10月に先行配信されたリード曲が「So Beautiful」。この人生は美しいと全肯定する曲がアルバムの中に入るとまた、新たな印象になって。1曲目から聴き進めていって、後半でこの曲が来たときに感動的でもありました。

いいメロディ作れたなって思いました。まだ30年くらいしか生きてないやつが、"人生は美しい"って歌うのはどうなのかなって思ったんですけど。30年生きてそう思っているからいいなと思って。

-リスナーはきっとこの数年の自分の経験を重ねながら作品を聴くと思うんです。もっとこういうことをしたかったなとか、なんとなくうまくいかない時間だったなとかもあるだろうし。でもそういう思いも、このアルバムを頭から聴いていったときに、何か消化されるものがあるというか。すごく2020年、2021年の作品だなという。

たしかに、そういう感じがしますね。

-アルバムを作り上げての充実感は高いですか。

無事できて良かったですけど......やっぱりメンバーが抜けちゃうというのもあったりして、舞台裏はバタバタですけどね(笑)。それもまたバンドマンっぽくて。もうすべてを楽しもうと思って。

-7月にはオフィシャルのWEBサイトでベーシスト募集のアナウンスがありましたが、状況はどんな感じでしたか。

たくさん応募してくれはって。演奏している映像を送ってもらったんですけど、男の人も結構いましたね。コーラス大変やと思うんですけど、みんな頑張って歌ってくれていたりして。中には50代の人もいて。年齢問わず公募していたんですけど、"もう年齢的には無理だと思うけど、こうして夢を与えてくれて、もう1回ベースを弾かせてくれてありがとうございます"みたいなのもあって。ええ人すぎるやろと思って。そういうのを観たときに、公募して良かったなって思いました。

-自分たちがやってきたことが、改めて見えるような機会ですね。

すごく嬉しかったです。元気貰いました。

-では今回のアルバム・ツアーから、そこで決まった方が参加するんですね。

アルバムのツアーから、今回の公募できてくれたサポートの子と回ろうかなと思ってます。ただ、まだ新メンバーではないんです。やっぱりツアーを回ってみないと。大事じゃないですか、メンバー決めるっていうことは。

-いきなりこれだけのボリューム感のあるツアーを回るわけですしね。

そうなんです。サポートの子も大変ですね、この短期間で曲を何曲も覚えてコーラスも入れてで、かわいそうです(笑)。でもツアーは、対バンもあるのでめちゃくちゃ楽しみなんです。前のツアーもギリギリ対バンで回れたんですけど。これだけ長いツアーは久々やし、これでサポート・メンバーと回ってどれだけ自分たちが強くなれるのかも楽しみやし。やっぱり久しぶりに行ける場所もあるので、めちゃくちゃ楽しみです。

-この先思い描いていることや新たなヴィジョンは芽生えていますか。

まずは、正式にメンバー発表がしたいですね。やっぱりメンバーがいないと何も始まらないから。そこから、またいろいろ野望を決めていこうかなと思ってます。でもほんまに、バンドが変わる唯一のチャンスやと思っていて。メンバーが変わることは、イコールすごく大変なことやけど、もっといい方向に進めるようにやっていこうと考えています。