INTERVIEW
TOKYO BLACK.
2021.03.11UPDATE
2021年03月号掲載
Member:唯丸® れおん はるひ 赤司 涼汰
Interviewer:山口 哲生
僕ら、ステージに出て1分ぐらいが賞味期限なんで
-おっしゃる通りですね。固執しすぎると、それはそれで型にハマることにもなるし。
れおん:いいアイディアも出なくなると思いますしね。
-たしかにそうですね。
唯丸®:たしカニ。
れおん:だから、このグループって自由だし、やっていて面白いんですよ。もちろん締めるところは締めるけど、それ以外のところは遊びがいっぱいあって。何をしでかすかわからないし、何もしないかもしれないし。アイドル・シーンの子たちって、やらなきゃいけないことを一生懸命練習して、努力してそのレベルまでは行くんだけど、それしかできなくなっちゃうんですよね。だから、そういうライヴになっちゃうと思うんですよ。もしかしたら、それ以上のことをしたら怒られるのかもしれないですけど。でも、僕らはそれ(やらないといけないこと)がないから、そこが武器でもあるなと思います。逆に、合わないときは合わないですけど。
-はるひさんも、自由なところが自分たちの武器だなと思ったりします?
はるひ:そうかもしれない。普段のライヴって、あんまりバッチリ決めて挑まないんですよ。MCとか、曲の繋ぎとか。一応マニピュレーターがいるんですけど......。
れおん:一応?
はるひ:いや、"一応"を言う順番を間違えた(苦笑)。これ、あとで怒られるやつだよ!
赤司:一応エンター・キーを押すだけのマニピュレーター。
唯丸®:地方で大酒を飲む係のマニピュレーター。
はるひ:(笑)マニピュレーターが前日にセットリストを一応送ってくれるんですよ。
唯丸®:そのセトリも俺らは決めてないんですよ。ダルいんで。
はるひ:だから、送ってくれたセトリでOKみたいな感じになって、当日の楽屋にもセットリストが紙に書いて貼ってあるんですよ。ここでMCを入れます、ここで煽ります、みたいなことを決めてくれているんです。で、"TOKYO BLACK.さん、本番です!"って呼ばれて袖に行ったときに、セトリ変更しようって(笑)。
れおん:(組んであるセットリストが)会場の空気と違くね? とか。
唯丸®:事前に決めても、それが正解なのかわからないから、僕は事前に決めないんですよ。本番直前、今日はこれをやりたいなとか、こんな感じがいいなとか思ったときにセトリを言う。
はるひ:その日の楽屋のテンションとか、今日のノリだとこの曲をやったほうが面白いかもとか。そういうのがあるんですよ。本当になんとなくですけどね。こういうときはこれ! って決まりもなくて。それで本番1分前とか、30秒前とかに(変更が)ありますね。
唯丸®:ちょっとディスっちゃう感じになるんですけど、よくバンドマンが、この日のライヴはこのセットリストでやるから、スタジオに入って練習する。なのに、"俺たちは生ものだからー!"みたいなこと言われても、全然響かないんですよ。用意されたセットリストを事前に練習して、何やってんだろう、みたいな感じです。
-それこそ生ものなのであれば、その日の会場の空気や、テンション的にこの曲がいいと思うものをやろうと。
唯丸®:生ものって腐るの早いんですよね。僕ら、ステージに出て1分ぐらいが賞味期限なんで。
赤司:まだSE中だよ(笑)。
唯丸®:涼汰、来ないね。
赤司:反応もない?
はるひ:さっきあった。"今起きました"って。
唯丸®:おはようございます。
はるひ:間に合わないかもですね。
-了解しました。赤司さんとしても、自分たちの武器は自由なところだと感じる瞬間はありますか?
赤司:わざと振りを入れていないところもあるんですよ。アイドルの概念で言うと、振りを全部決めて、サビも全部踊る感じですけど、自由なときこそ個性を出せると思うので。あえて振りを入れずに表現していくというのは、自分たちのカラーのひとつかなと。
-例えばですけど、ダンスって"一糸乱れぬ"とか、完璧に揃っていることが評価されることも多いじゃないですか。
赤司:それはそれでいいと思うんですよ。でも、さっきの話で言うなら、それは"丸"であって、自分を表現する場としてステージに立つのであれば、決まった振りプラスアルファで自分の個性を出したほうがいいんじゃないかなって。ひとりだけ全然違うことをやるのは違うと思うんですけど、個性を出して揃わないのであれば、それはまた別の形として成り立つんじゃないかなと思ってます。
-では、赤司さんとしては、3月23日に行う新木場STUDIO COASTワンマン("TOKYO BLACK. 1st ONEMAN LIVE - 絶対領域『黒』 -")はどういうものにしたいですか?
赤司:僕、あまり先のことを考えられなくて。とにかく目の前のことを全力でやる人間というか。
れおん:さいたまスーパーアリーナは考えられない(笑)。
赤司:どうしたいか? っていうのも、僕はその場の空気を感じながら自分を全力で表現して、それに対してまた返す感じですね。
-ちなみに、新木場COASTという会場に対しての印象はいかがですか? 先日主催を開催した会場でもありますけど。
赤司:大きい会場ではあるけど、そこまで圧倒される感じではなかったですかね。"フリースタイルダンジョン"の会場だなとか(笑)。
-楽屋広いな、とか?
唯丸®:いろんな場所にブルペンありますよね。
赤司:キャッチボールできる(笑)。
唯丸®:雨が降ってなければ一番やりやすいんじゃない? 場所も広いし。キャッチボールができる場所があるときとないときで、めちゃくちゃ変わってくるんで。これ、冗談みたいに聞こえるかもしれないですけど、ガチっすからね。
-ウォーミング・アップにいいんですね。
はるひ:それでいうとZepp DiverCity(TOKYO)とかいいよね。
赤司:いいブルペンがある。
唯丸®:Zepp Diver最強。
-れおんさんはいかがでしょうか。COASTワンマンへの意気込みというと。
れおん:意気込みとしては......僕は唯一キャッチボールをやらない男なんですよ。どれだけみんなが楽しそうにしていても、1回も加わったことなくて。
-苦手なんですか?
れおん:苦手でもないし、得意でもないんですけど、いつの間にか参加しないほうになってましたね。スタッフ込みでやってるけど。だから、そこには加わらないという意気込み。
-(笑)ライヴはどうですか?
れおん:自分が一番楽しめるライヴをするというのは、毎回思いながらやっていて。"『黒』FES"のときは映像が入っていたり、照明がめちゃめちゃきれいだったりしたみたいで、それが対バンじゃなくて、ワンマンになったときにどう映るか、どういう物語を自分たちで作っていかなきゃいけないのかは、ある程度考えつつ......来た(笑)!
涼汰:すみません、遅くなりました!
唯丸®:今始まったとこ。
れおん:本来であれば、キャパが大きい会場でどれだけ近いライヴができるか? って目標とかになってくるんですけど、今は(感染拡大対策のために)入れられても600人ぐらいになると思うので、その人数を楽しませるためにはどうするか? という。そのためには自分が楽しまないと、絶対にそう思ってはもらえないので。意気込みというよりは、自分たちがどれぐらい楽しめるか? っていうところが大事かなと思います。でも! キャッチボールは絶対に加わらない!
唯丸®:ドッジボールは?
れおん:ドッジボールは加わる。それは加わりたい。
はるひ:いいね、ドッジボールやりたい。
-はるひさんはどういう気持ちでワンマンに臨みたいですか?
はるひ:ワンマンとか節目のライヴって、別に緊張するわけではないんですけど、今日は大事な日だからと思って、朝起きたら湯船に浸かって、ちゃんとパックして(笑)。
れおん:うん(笑)。
はるひ:僕とれおん君はO型なんですけど、いつもはそういうの全然気にしないんです。気にしないくせに、ワンマンのときは家を出るときにちょっと靴を揃えてから出ちゃったりしちゃうんですよ。
れおん:俺は猫の餌を多めにいれておく。
はるひ:長いからね(笑)。あと、ライヴ前に靴の紐を強く結びすぎちゃうとか。
れおん:この間、"絞めすぎた!"って。
はるひ:それで"『黒』FES"のときに足をつっちゃったんですよ。だから、ワンマンだからこうしようっていうわけじゃなくて、ありのままの自然体で、今できるものをぶつけようと思いました。それに"新木場だから!"というよりは、僕はその先を見ているので、そこまでの道中で何をするのか。普段のライヴもそうだし、どういう生活をしていくのかによって、その日のありのままが変わってくるから、そこを考えながら過ごしたいなって。
唯丸®:たしカニ。
-唯丸®さんとしてはいかがでしょうか。新木場STUDIO COASTTワンマンでは、"超重大発表あり"とうたっていますけど。
唯丸®:特にないけど、雨降らなきゃいいですね。雨降ってると当日たぶん超萎えると思うんで。
赤司:キャッチボールもできないし。
-そんなガチなキャッチボールなんですか?
赤司:結構ちゃんと速いですよ。
はるひ:この前、バッティングセンターでキャッチボールの練習してましたからね。
唯丸®:キャッチャーミット持って行って、バシ! って(球を受けて)、"おぉ、いい球だ"って。
赤司:盗塁阻止の練習もしてた。
-いつでもランナー刺せられますね(笑)。涼汰さんとしてはいかがでしょうか。次回のワンマンなど、今思っていることというと、どんなものがありますか?
涼汰:今はラインを上げたいと思っていて。この前のCOASTはめっちゃいいライヴができたと思うんですけど、人がいる/いない関係なく、いつでもそのとき一番いいライヴをしたくて。やっぱり左右されちゃうことって結構あるじゃないですか。会場の大きさとか、どれぐらい人が入っているのかとか。だけど、どこに立っても、誰が観ていてもやることは変わらないから、ライヴまでにできることはとにかくやっておきたいです。
-その日までに自分たちの水準を上げておきたいと。
唯丸®:めっちゃ真面目なこと言ってるやん。
はるひ:さっきいつも涼汰が楽屋でふざけてるから、雰囲気が明るくなったって話をしたんだけどね(笑)。
涼汰:そしたら"ライン上げたいですね"みたいな。その流れ恥ずかしすぎるでしょ(笑)。
唯丸®:まぁ、ラインを上げることによって、ぽーんと来たパスでもちゃんとオフサイドが取れるように。
赤司:急にサッカー(笑)。
唯丸®:だから、うちのフォーメーションは3-5-2なんです。中で回して、あがれあがれ! っていう。
LIVE INFORMATION
"TOKYO BLACK. 1st ONEMAN LIVE - 絶対領域『黒』 -"
3月23日(火)新木場USEN STUDIO COAST
OPEN 17:00 / START 18:00
Sチケット ¥10,000 / Aチケット ¥3,000 / 男性チケット ¥1,000
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