－上手いだけじゃなく、凝ってるところもいいですよね。「Utopia」からは、楽しむ姿勢みたいなものを感じました。......とはいえ、テクニカルだと思いますけど。

ASAKA：いつも、アルバムを作るってなってから、それに合わせて曲を作るんですけど、できてから改めてスタジオで練習しようとしても、難しいんですよ（笑）。作ってはみたものの、っていう。でもやりがいはあるし、楽しむことは大前提やと思っているんで。

－難しいものが自然と浮かんできてしまうんでしょうか？

ASAKA：意識せずにやっているんです。やりたいことを各自がやって、そういうものができるっていう。

－ドラムに関してもそうですか？

JUNNA：そうですね。ASAKAが言ったように、やりたいことを全般的にやってるっていう。

－ベースは、様々な楽曲でソロも光っていますね。

SERINA：もともとは4人やったんですけど、ひとり抜けて3人になってから、音が最小限なので、ひとりひとりが目立つようなことをしていきたいっていうことで、ベースもいろいろやっています。

－「CHANGE」は、急にテンポ・チェンジするところに意表を突かれます。

ASAKA：今までの曲でテンポ・チェンジするものがなかったので、挑戦したかったんです。

－聴き手を驚かせたい気持ちもあるんですか？

ASAKA：そうかもしれないです。自分でも作ってて面白いと思えないと、作品として出せないので。

－「Splash」は、今作の中ではずば抜けてポップですけど、明るいメロディとサンバのリズムがシンクロしていて、より楽曲の雰囲気が伝わるなと思いました。

ASAKA：どの曲も、メロディとコード進行や曲のイメージを私が作って、それをふたりに渡して、"ここのドラムはこういうフレーズを取り入れてほしい"とか、"ベースはここでスラップを入れてほしい"とか、希望だけ伝えて、各自アレンジを加えて作ってもらって1曲が完成するんです。これもそうでした。

－"サンバのリズムにしてほしい"ということも伝えたんですか？

ASAKA：そうですね。この曲、テーマが夏だったんです。夏にMVを出すって決めて、それに向けて作っていたし、夏っぽいリズムも今までなかったので。且つ激しめだけじゃない、ポップだけど私たちらしい曲も聴いてもらいたいなって思って。

－基本、ダークでヘヴィですもんね。でも、ポップな曲も嫌いじゃない（笑）？

ASAKA：アクセントとして、20曲に1曲ぐらいあってもいいかな（笑）。もう、しばらくは作らないと思うんですけど。

－JUNNAさんは、この曲を叩いてみてどうでした？

JUNNA：今まで、革命（ガールズロックバンド革命）で叩いたことがないリズムを叩いてみたかったので、やりがいはすごくあります。

－JUNNAさんと言えば、先ほども話に出てきたBPM220の曲......「RESISTANCE」についてもうかがいたいんですけど、どうでした？

JUNNA：曲の途中ですごい速いドラムのフィルを詰め込んだんですけど、正直、今までとは全然レベルが違うなって感じました。

－ASAKAさんがJUNNAさんを信頼しているからこそ、こういう挑戦ができたんでしょうね。

ASAKA：JUNNAにできないことはない、って勝手に思っているので（笑）。曲を作るときに、スピード感や要望で妥協したことは1回もないんです。しかも、想像よりもいいものを作ってくれるので、そこは絶大な安心感がありますね。