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INTERVIEW

locofrank

2017.06.15UPDATE

2017年06月号掲載

locofrank

メンバー:木下 正行(Vo/Ba) 森 勇介(Gt/Vo) Tatsuya(Dr/Cho)

インタビュアー:荒金 良介

-ほかに今作の中で冒険した曲というと?

森:最後の「OVERCOME」(Track.6)は新しくて、いままでにはないタイプの曲ですね。全体として一辺倒というか、それが逆に新しいんです。Tatsuyaが"ドラムはシンプルにドッタン、ドドタンで行こう!"って。"えっ、大丈夫? お前が"みたいな。

Tatsuya:飽きるけど、いいよって(笑)。その方がこの曲が活きるから。いままではどこかで面白みをつけようと考えていたけど、それをやらずにできるかなと。同じような8ビートで1曲通すと、余白が前面に出てくるから面白いなと思ったんです。それは新しかったですね。

-今作の歌詞を通して、伝えたいことは?

木下:前作の歌詞はすごく悩んで、ほかに言い方がないかな? と考え込むこともあったんです。でも今回は、コンセプトがある曲や、「Odds and Ends」(Track.3)のように怒りしかない曲もあるので、回りくどく言わずに、読んですぐわかる歌詞にしようと。

-今作は苦しみや痛みの中に、光や希望があるんじゃないかというテイストも多いなと。

木下:それは、俺たち3人で震災と向き合ったこともでかかったですね。人と人との繋がりは俺たちの曲でも歌ってきたけど......それは人間の本質だなと再認識したから。未来に向かって自分がどんな歩み方をすればいいのかなと。その時々で自分で考えて決断するわけじゃないですか。その決断は間違いじゃなかったというか。俺にはメンバーがいるし、聴いてくれる人もいるわけですから。

-いままでの自分たちの歩みを真正面から見据えられるようになった?

Tatsuya:前はどこかでキレイに死にたいと思っていたんですよ。いまは死に方はどうでもよくて。死ぬときにほんまに納得して、笑って死ねるんやったら、泥だらけでもいいやんって。それで"あのバンドは誰が見ても、自分たちのやりたいことをやって死んでいった"と思ってもらえたらいいなと。そう変われたからこそ、歌詞や曲、バンドのスタイルにもそれが出てるんじゃないかと思うんです。

-「Nostalgic dream」(Track.4)の歌詞は赤裸々ですよね。"英雄や伝説 俺はそんなものになりたい訳じゃなくて/ただありのままを鳴らして生きたいだけ/心では泣いてるピエロにはなりたくないんだ"(和訳)と。

Tatsuya:30本のワンマン・ツアーをやって、対バンのバンドと一緒にやるときの楽しさをいままで以上に感じるようになったし。否定するんじゃなく、いろんなことを受け入れたうえで、自分たちでどうやってバンドを導いていくのか。それを考えてやるのが楽しくなったし、自分たちで先を見ることも楽しくなりましたからね。


失敗するから続けられる。自分たちで考えて突き進めばいい


-あと、「OVERCOME」の"心の消えない悲しみは いつでもあの場所に帰る為の道しるべ"(和訳)とは何を指しているんですか?

木下:あっ、その曲は東北のことがでかくて。震災後、"東北ライブハウス大作戦"で港から50メートル離れてない場所にライヴハウスを建てたんですよ。というか、被災したビルをそのまま使ったんですけど、区画整理で移動しなきゃいけなくて、この前やっと建ったんです。で、地元の人と飲んでるときに、海が憎いという人もいれば、海にずっと守られてきたという人もいて......海が持っていってくれてよかったという人もいて。

-えっ、何を?

木下:何を? ですよね。それは親族の命だったり、自分の家だったりするわけで。どうせ失くすなら、火事や病気よりも、海に戻ってくれた方がよかったと。それくらい俺たちは海と密接して生きてきたから、離れる気はないと。だから、ここをもう一度生まれ変わらせたいと思ったんです。俺らはこないだ大船渡KESEN ROCK FREAKSでこけら落としをやらせてもらったんですけど、大船渡は見違えるほどいい街になって。それは当時そこに集まった人たちが諦めなかったり、逃げなかったからこそ6年後に実を結んだわけで。これはすげぇことだなと思うんです。思い続けることの強さを改めて痛感させられて......それは大船渡のことだけではなく、自分たちが置かれている人生とも繋がる。「OVERCOME」は勇介が作曲したんですけど、デモを聴いたときにすごくあたたかい曲だなと思って。俺の中でネガティヴなことが出てこなくて、未来のことを歌いたいなと。

-いい話ですね。

森:ウチらも間違いはありますけど、後悔せずに生きたいですからね。どんどん失敗していきたい。失敗するからこそ、続けられるんですよ。

-前作以降、バンドとしてまた成長しましたね。

Tatsuya:そうなんですよ!

木下&森:ははははは。

Tatsuya:いや、自信があるから。勇介も言ったけど、失敗しているのは動いている証ですからね。それにビビッていたのが前作を出す前なんですよ。どうやったら生き延びられるかばかり考えてて、自分たちを殺してましたからね。バッと切り替えられた瞬間、自分たちで考えて、突き進んでいけばいいんだなと。