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INTERVIEW

TRIVIUM

2016.12.05UPDATE

2016年12月号掲載

TRIVIUM

メンバー:Matthew Kiichi Heafy(Vo/Gt)

インタビュアー:米沢 彰

-2005年リリースの2ndアルバム『Ascendancy』でメタルコアやハードコアの要素を強めたあと、2006年リリースの3rdアルバム『The Crusade』以降はよりピュアなメタルへと向かいながら、より感情の動きや叙情性を重視するようになってきたように感じていますが、ご自身では自らの変化や進化についてどのように捉えていますか?

どうかな。俺は3rdアルバムでもMETALLICAやMEGADETHのようなメタルやメロディック・デスメタル、メタルコアが混ざっていると思うけど。あと、デスメタルも入ってる。だから、3rdはすごくディープな作品に仕上がっているんだ。で、4thアルバム(2008年リリースの『Shogun』)では、3rdとはまったく逆のことがやりたかった。3rdでやったことは4thではやらないようにしようとみんなで話し合ったんだ。だから4thでは、叫びや荒々しい部分をすべて削ぎ落とすことにしたんだ。そうすることで、より伝統的なメタルっぽい、初期のスラッシュ・メタルっぽい作品ができあがった。俺たちは常に変化を求めているから、アルバムごとに違うサウンドを作ることにしている。だから、すべてのレコードが他のレコードとは異なるサウンドを持っているんだよ。メンバーもそれぞれプレイヤーとして成長しているし、俺自身もレッスンを受けたりして自分の声に自信が持てるようになった。ヴォイス・トレーニングには結構な時間をかけたんだ。パフォーマーとしてもソングライターとしても、確実に進化できてると思うね。今までリリースしてきたアルバムのすべてが異なるサウンドを持っているし、同時にすべてがTRIVIUMに聞こえる。その中でも、1st、2nd、3rdの3枚はそれぞれが全然違う作品に仕上がっていると思うよ。

-Mattの髪の長さの変遷も音楽性とリンクしているような気がしていますが、実際いかがでしょう(笑)?

ははは、かもね(笑)。Instagramに自分の昔の写真やバカなことをやってる写真をアップするのが好きで。みんなに人が成長して変化することをそうやって伝えたいんだ。俺自身、変化が好きなんだよね。だから髪型もしょっちゅう変わる(笑)。映画の"タクシードライバー"(1976年公開)みたいに頭を剃ったこともあるし、長~く伸ばしたこともある(笑)。試してない髪型はないんじゃないかな(笑)。

-結成から17年、世界デビューから11年の今、初期作品をリイシューすることはバンドのキャリア、そして世界中のファンにとってどういった意味をもたらすと考えますか?

まだみんながこのレコードのことを話題にしているっていうのが本当に驚きだよ。こうやって日本の媒体からインタビューされているのも素晴らしいことだしね。『Ember To Inferno』がリリースされた当時は、ファンは全然いなかった。誰も俺たちのことなんか気にかけていなかったし、レコードも全然売れなかったし、曲を知っている人なんていなかった。でも今の状態になってこのレコードをリイシューすることで、やっとみんなにこのレコードを聴いてもらえるんだ。ファンのみんなは、俺たちの本当に最初の曲をやっと聴くことができる。俺たちがどこから来たのかを見るのを楽しみにしているファンも多いんじゃないかな。俺自身、何に対してもその起源に興味があるから、それをみんなに見せることができて嬉しいよ。"バットマン ビギンズ"(2005年公開)を観て、バットマンがどうやってバットマンになったかがわかるみたいにさ(笑)。

-今のオーディエンスの年齢層も広がっていますか?

5~12歳くらいの子供もいるし、オーディエンスの年齢幅はどんどん広がっているんだ。まだ1歳にもなってない子供を親が連れてくることもある(笑)。70代のロックやメタル・ファンもいるし、それってすごくクールだよね。メタルがあらゆる年齢層に受け入れられてるってことだから。メタルはジャンルを越えて文化なんだってことを感じるよ。

-今回、再発するにあたってデモ音源を収録したボーナス・ディスクが2枚目として追加されていますが、この2枚目はRed Demo、Blue Demo、Yellow Demoと3つに分けられていますね。特に最後のYellow Demoは2ndアルバム『Ascendancy』の収録曲も見受けられますが、この3つの区分はそれぞれどういった内容なのでしょうか?

Redは2001年に書いた曲、Blueは2003年、Yellowは2004年に書いた曲が入っているんだ。Redはさっき話したあのケチなプロデューサーのベッド・ルーム・スタジオで、Blue、Yellowそして『Ember To Inferno』はすべて、プロデューサーのJason Suecofのホーム・スタジオでレコーディングした。彼の家のガレージと裏庭を使って作ったスタジオだったから、プロフェッショナルなスタジオではなかったけどね。俺たちが、彼と正式に契約を結んだ最初のバンドだったんだ。だから、彼にとっても俺たちにとっても『Ember To Inferno』は一番ビッグなレコードだった。またいつかJasonとコラボできたらと思うけどね。

-今、デモ音源をこうして世に出すにあたって、録り直したい部分や、変えたい部分などいろいろあるかと思うのですが、実際にそういった葛藤はありましたか?

その話は出たんだけど、俺は何も手を加えたくなかったんだ。当時のあのサウンドを、みんなにそのまま体感してほしいと思ったからね。そして、俺たちがそこからどう進化したのかを知ってほしいと思った。オリジナルをそのままのクオリティで届けることだけが目的だったんだ。

-デモ音源がよく残っていましたね。どういった形で保管されていたのでしょうか?

2,000枚くらいCDを入れられるブックレットがあったの覚えてる? その中のひとつにマスターを入れておいたんだ。それを実家にずっと保管してた。で、実家を出るときに一緒に持って行って、ずっと自分で持っていたんだ。で、リイシューの話が出たときにそれを引っ張り出してきて、すべての曲を聴いたときに、自分たちが当時作っていたデモも入れるべきだと思ったんだ。Blue DemoがeBay(※インターネット・オークション)で売られていたのを見たことがあったんだけど、デモを一緒に収録することで、ついにみんなが当時の作品を手にすることができるようになると思ってね。

-原点を振り返るリイシューを経て、思いを新たにすることもあるのではないかと思いますが、具体的な今後の目標や目指す方向性など新たに見えてきたことはありましたか?

今はまだ新しい作品を作る予定はないんだ。決まっているのはこれからのヨーロッパ・ツアー。もちろん、そのあとまた作品を作り始めるけどね。アルバムを7枚リリースした今、サウンドはだいぶ確立されているから、俺たちが今できることは新しいサウンドの追求というよりは、ひとつひとつのベストな作品を作っていくことだと思う。

-TRIVIUMは約2~3年ごとにアルバムをリリースするペースを守っていますし、そろそろアルバムのリリースも気になるころですが、まだみたいですね(笑)。

まだだね。でも、もちろん曲は書き続けるよ。ただアイディアが何もないだけなんだ。

-最後に日本の激ロック読者へのメッセージをお願いします。

日本のファンのみんな、いつも本当にありがとう。みんなはもう知っていると思うけど、日本は世界の中でも俺たちのお気に入りの場所なんだ。日本でツアーがしたくてたまらないから、俺たちの名前をみんなで日本に広げてほしい。日本には良いメタル・カルチャーがあるし、メタル・ファンが多いのも知っているけど、TRIVIUMとしてツアーをやるには俺たちはもっとファンが必要なんだ。もっと頻繁に日本に行きたいし、より多くの場所でより多くの人のために演奏したい。来日が実現したときは、必ずライヴに来てくれよ!