INTERVIEW
TRIVIUM
2015.09.18UPDATE
2015年09月号掲載
Member:Paolo Gregoletto(Ba)
Interviewer:米沢 彰
-今作のプロデューサーにはSTORY OF THE YEARやSLASH、ALTER BRIDGEや日本のFACTなどのプロデュースを行ってきたMichael "Elvis" Basketteを迎えていますね。彼にはどういった経緯でプロデュースを依頼したのでしょうか?リリースのたびにプロデューサーが異なっていますが、これはどういった理由からでしょうか?
まず曲作りをしてからプロダクションの方向性を見極めて、そのプロジェクトに合った人を選んでいる感じだね。Elvisはありがたいことにパーフェクトな人選だったよ。それにオーランドに住んでいるから仕事がしやすかったというのもある。最高だったね。曲のレベルを押し上げるのに本当に貢献してくれたし、シンプルでさりげない変化もいろいろと丁寧に示唆してくれた。例えばサビの前にストップを投入するとか、サビの部分だけキーを変えるとかね。音楽に詳しくない人が聴いても"何かしっくりくる"と感じてもらえるような、さりげない仕掛けをいろいろ考えてくれたんだ。彼から学んだことのひとつだね。今回はソングライティングに関して、彼のアドバイスからメモをたくさんとったよ。本当に才能のある人たちから学んで、一緒に取り組むことができるのは素晴らしいことだね。『Vengeance Falls』を手掛けてくれたDavid Draimanもそうだった。彼からもためになることをたくさん教わったし、Colin Richardson(『In Waves』)、Nick Raskulinecz(『Shogun』)、Jason Suecof(『The Crusade』)、今まで組んだプロデューサーはみんな素晴らしい先生だったよ。
-毎回、制作のやり方が変わってくるのでしょうか? それともプロデューサーの方にバンドのやり方に合わせてもらっていますか?
まぁ、それぞれ全然タイプが違うからね。インプットに関して受身な人もいれば、積極的に現場に意見する人もいるし。でもどんなスタイルでもうまくいくんだ。その場その場によって適切なのが違うだけでね。クオリティの高いサウンドができて、理想の方向に導いてくれるものであれば何でもいいんだ。今回の場合はElvisを起用する前からアルバムの理想像がしっかりできあがっていたから、彼が参加したときには、彼が俺たちのアイディアに対してどう考えているかを話してくれたんだ。そして、最終的にはそれに沿った提案をしてくれたから、一緒にやれて良かったよ。
-今作はMat Madiro(Dr)が加入してから最初の作品となりますが、制作はスムーズでしたか? また、ドラマーが安定しないのには何か理由がありますか? テクニック的にかなりのレベルを要求する楽曲が多そうな気もしますが。
うーん......Matはものすごくクレイジーな時期に加入してくれたんだよね。仲もいいし、演奏も本当に巧い。10年もやっているとこういう決断はすぐにはできない。"はい、おまえメンバーね"と決めるわけにはいかないんだ。MattとCoreyと俺はずっと昔から一緒にやってきているから、そういう役割を担うのは大変なことだし、人選も簡単じゃない。でも今は4人がお互いの存在を楽しんでいて、ツアーも楽しいし、クルーも今までの中で最高だから、変なドラマもないんだ。これ以上望めないくらいの環境だよ。今は俺たちにとって本当にいい時期だと思う。俺たちはレパートリーが膨大にあってドラマーとしては大変だと思うけど。いろんなスタイルがあるし、俺たちが曲作りをするときは持っているものを全部出し切る感じだからね。あちこちに変化球を投げてさ。速くプレイしたり、スローなグルーヴを作ったりしないといけないし。
-彼はドラム・テックだったんですよね。歴代のドラマーを見て学んできたのかも知れませんね。
そうだね。ドラマーとしてのアイディアは確実に持っていたよ。俺たちがTRIVIUMを始めるに至った影響元の音楽については若くてまだ理解しきれていないかも知れないけど、理解するための努力は本当によくやってくれている。とにかく一緒に楽しくやっているし、これからもツアーが目白押しだから、ますます楽しくなるよ。
-来週から全米ツアーも始まりますね。日本にも単独公演にぜひ来て欲しいです。
そうだね。
-最後に日本のファンへのメッセージをお願い致します。
単独公演は俺たちも望むところだから、ぜひやりたいし、早くまた日本に行きたいね。もう随分長い間話が出ているし、ファンのみんなも俺たちのヘッドライン・ツアーを見たいって言ってくれているから、プロモーターたちがその望みを汲んでくれるといいな。フェスはもちろん、KNOTFESTもLOUD PARKも最高だけど、そろそろヘッドライン・ツアーをやる時期が来ていると思うんだ。日本のファンにはいつも本当に多くの愛情をもらっているよ。ありがとう! 日本には言葉に尽くせないくらい感謝しているよ。日本は俺たち全員のフェイヴァリット・プレイスなんだ。